戦果報酬を改め直す
「ふぃ~………マジで疲れたよ……」
やっぱり水晶群蠍って凄い奴等だなとか、同胞押し潰してでも侵入者絶許ブッ殺で揺るがない姿勢は敬服するだとか、アレを
「さて、エイドルトに戻ってこれたが……やっぱりプレイヤーは居るよね。うん」
午後十時を越えて、深夜帯プレイ勢がログインし始める頃でも有り、エイドルトの街は昼間とは違う活気を見せている。街影に隠れながら耳を澄ませると、プレイヤー達の声が聞こえてきて、其の中には「ペッパー………」や「旅狼は………」なる話も、聞こえては通り過ぎていく。
自分も随分有名に成ったものだと染々思いつつ、今自分が持ってる物が公になったなら、先ず間違いなく『オハナシ案件不可避』だと肝に銘じつつ、ペッパーはアイトゥイルとの集合場所へ幕末で培った視線を意識した移動で、人々の合間を縫いながら裏路地に辿り着いた。
「アイトゥイル、居るか?」
「ペッパーはん!もうちょっと掛かるかと思ったけど、ちゃんと帰って来たみたいなのさ」
近くの木箱の中から、ひょっこりと顔を見せたアイトゥイル。風来兎なだけあってか、危険地帯での潜伏方法も心得がある様だ。
「ペッパーはん。ペッパーはんのヴォーパル魂が、また一層ギランギランに輝いているのさ」
「水晶群蠍多数と金晶独蠍を討伐したからね。鉱石に宝石、蠍達の素材も大量ゲットした。アイトゥイル、ビィラックさんの所に行こう」
「はいさ!」と彼女が開いたゲートを越えて、ペッパーは兎御殿に帰還。其の足でビィラックの鍛冶場へと向かう。
「ビィラックさん、金晶独蠍を倒してきましたよ」
「ついでに、水晶群蠍の素材達も大量みたいなのさ」
「おぉ、ペッパーか。どれ、見せてみぃ」
仰せのままにと言わんばかりに、ペッパーはインベントリア内に納めた水晶群蠍と金晶独蠍、そして水晶巣崖で採掘してきた鉱石や素材達を、風呂敷から白日の元へ曝す様に、鍛冶場の床一杯に広げる。
「ワリャ、どんだけ狩ってきたんじゃ…………」
「金晶独蠍と一対一の状況を作るために、周りの水晶群蠍達も討伐しましたから。おかげで、素材も大量ゲットです」
「成程のォ………金晶独蠍の素材は、うむ。此れだけ有れば、
広げられた素材の中から、金晶独蠍の素材達を拾い上げたビィラックは、己の持つインベントリの中に仕舞いつつ、残った水晶群蠍の素材達を見ながら言った。
「ペッパー。此の水晶群蠍達の素材はどうするんじゃ?」
「そうですね、武器の真化は前にやって貰いましたし………。ビィラックさん。アラミースさんを呼んで貰えませんか?」
「バカミースを?………はっはぁ~ん、ペッパーよ?ダルニャータにアクセサリーの製作依頼をするんじゃな?」
ペッパーが単独で金晶独蠍を討伐しに行ったのは、ユニーククエストの進行と同じく、サンラクが手にした強力なアクセサリーの原料を手にする為でもあり。彼が手にした革手袋こと
「判っちゃいます?」
「顔に書いてあるけぇ、ちょっくら待っとき。おーい、バカミース!ペッパーがワリャを呼んどるぞ!」
『黒き乙女よ!ペッパー殿よ!私を呼んだかい!?』
呼び出しから僅か数秒、夜闇と星が覗く空見える窓からアラミースが姿を見せて、空中一回転をしながら見事な着地を決める。
「おぅ、バカミース。ペッパーがダルニャータにアクセサリーの依頼をしてきたぞ」
「御久し振りです、アラミースさん」
「御久し振りなのさ」
「御久し振りで御座います、ペッパー殿、黒き乙女の妹君。そして今日も麗しく、強く美しい黒き乙女よ。此のアラミース、一声頂けたなら例え地の果てだろうと、参上してみせよう!」
スススと寄ってくるアラミースに、ビィラックはペッパーが採って来た宝石達を見せて。そしてペッパーは後ろに置かれた、水晶群蠍の素材達を見せる。
「おぉ……!此れは此れは、立派な宝石達!そして水晶群蠍を討伐してきましたか、ペッパー殿!」
「はい。依頼として、キャッツェリアの
ペッパーが考えたのはダルニャータが作ったアクセサリーの『形状』であり、宝石を『マントや革手袋』に加工する事が出来るという事は、其れを
「成程。蒼空を舞う勇者・ペッパー殿からの依頼、此のアラミースが聞き届けました。
そう言ってアラミースは宝石と水晶群蠍の素材達を仕舞って、ビィラックの手の甲に接吻し。其れに対してビィラックが怒号と共に戦闘用のハンマーを振り翳すも、転移魔法によって緊急離脱していった。
「此れだからバカミースは嫌なんじゃ………!」
「まぁまぁ………。あ、其れと
「おぅ、解った。見せてみぃ」
金晶独蠍との戦闘で少なからず耐久値は減ったものの、半日有れば元通りに出来るとビィラックは言い。ペッパーは彼女に風雷皇の御手と必要分のマーニを預けて、アイトゥイルと共にエルクの元に向かうのだった………。
「あらぁ、ペッパーさぁん。そしてアイ姉さん、御久し振りねぇ~」
兎御殿・
「エルクさん、久し振りにスキルの合成に来ました。良いですかね?其れからスキルに関して、色々聞いてみたい事が有りまして」
「えぇ、良いわよぉ~♪」
先に100万マーニをエルクに渡し、スキル合成をしながら、ペッパーは彼女にこう言った。
「致命魂の腕輪の能力で、スキルもかなり育ったんですけど、レベル表記のスキルが進化で別のスキルになるのは解りましたが、一部のスキルはレベルMAXになっても『進化しないパターンが有る』みたいですね。此れって何か『秘密』が有る感じですか?」
「ウフフ………中々良い所に目を付けるわね、ペッパーさん。でもぉ………」
あぁ、コレはもう少し金を積まなきゃいけないパターンだ。そう感じたペッパーは1000万マーニをドシンと積んで見ることにした。
「ペッパーさんの持ってるスキル、例を挙げると『グラビティゼロ』や『アガートラム』、『ドュヨンペイル』に『ハリケーン・ハルーケン』。其れから『シャイニング・アサルト』を含めたスキルは、『レベル100』を越える事で初めて進化する、所謂『三桁スキル』って物があるのよぉ」
大金を積んだ事で、あっさりと白状したエルクにペッパーは引きつつも、思考を続ける。本来6/30の大型アップデートで行ける新大陸での、レベルキャップ解放によって手にする事になるスキルであり、今の時点では其れを破る手段が無いという事だ。
なのでペッパーは、続けてエルクに質問をしてみた。
「因みに三桁スキル前のレベル表記スキルの合成をした場合は、どうなりますか?」
「擬似的には成るけど、其の能力は『神』や『三桁スキル』に匹敵する物になるわぁ~。ペッパーさんの場合は、自己研鑽を続ければ
ペッパーが持つスキル達を見ながら、エルクは若干驚いている様な声色をしている様であり。そしてペッパーは『以前手にしたエルクからの御得情報』で得た知識を利用し、彼女に言った。
「エルクさん、前に覚えたスキルって━━━━同じ動きをすれば
そう、此のシャンフロというゲームはスキル・魔法ゲーではあるのだが、此迄に習得してきたスキルや魔法を『再習得』出来るシステムが存在している。
だがエルクの話によって、もう一度同じスキルを習得・合成元を辿り、ルーツを知る事により初めて、切り捨てた可能性を再構築・進歩する事が出来るのである。
「ウフフ……♪えぇ、新しく覚えたレベル表記以外のスキルもやろうと思えば出来るわぁ。けど、同じスキルを習得状態で其のスキルを覚えても、熟練度が上がるだけだから気を付けてねぇ~」
「ありがとうございます、勉強に成りました」
そう言ったペッパーは合成するスキル達を決めて、エルクに依頼し。彼女が持ってきた液を一気に飲み干してスキルの整理整頓を行った。
其の後、ヴォーパルコロッセオにて一時間掛けて新規習得・新規合成、進化したスキル達の使用心地を確認し、ステータスを振り分けて。
ペッパーは本日のシャンフロを終えたのだった………。
「あーくんのログインする時間………掲示板の情報ではおおよそ夕方付近に見掛けたパターンが多い…………。となると、彼の帰宅は大体四時から五時付近で、明日は雨………。屋内の撮影時間……、は………大丈夫。明後日はちゃんと、オフの日にしてある…………」
そして同じ頃━━━━━━天音 永遠は自宅のマンションにて、旅行で用いるキャリーケースの中に、VR機材や着替え、更には秘密兵器等を詰め込み、一世一代の『大博打』の為の準備をしていた。
「フフフ……私の全身全霊を掛けて、君に告白させるんだから♪」
揺るがぬ決意を秘めた魔王が、勇者を射止めんと勝負に出ようとしていたのだった………。
此れが今の己の力
現時点のペッパー君のステータス
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PN:ペッパー【
レベル:96
メイン
サブ
体力 130 魔力 50
スタミナ 213
筋力 160 敏捷 200
器用 135 技量 135
耐久力 1057 幸運 100
残りポイント:0
装備
左:無し
右:リュカオーンの
両脚:無し
頭:ライノベレーの帽子(耐久力+350)
胴:隔て刃の皮ベスト(耐久力+4)
腰:発掘研磨腰帯【古兵】(耐久力+400)
脚:烈風竜印のズボン(耐久力+300)
アクセサリー
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・旅人のマント(耐久力+2)
・革のフィンガーレスグローブ(器用補正:小)
所持金:33,067,900マーニ
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致命武技
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・ミルキーウェイ
・グラヴィトン・レイ
スキル
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・ブランチャイズ・スロー
・シルヴァディ・スティングレイ
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・レーアドライヴ・アクセラレート・
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・ジャイロヴォース・スロー
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・トゥワイス・ジャンピング
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・チューンブレイク・ストライカー
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・エクストライズ・トリデュート
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・ポルータナリッグ・ゼイリアス
・タイタニアス・スタンパー
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・セルタレイト・ケルネイアー
・フォートレスブレイカー
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・グローイング・ピアス
・セルタレイト・ヴァラエーナ
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・セルタレイト・ミュルティムス
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・パウリングレッグス レベル1
・デッドオアサバイヴ
・シャイニングアサルト レベルMAX
・ファウラム・チャージング
・グラビティゼロ レベルMAX
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・ヴァーテクス・ガーラザイド
・メダリオンフィスト
・マッシライズ・キャリー
・シャルク・スライダー
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・アンストライク・ビリーブ
・ルーパス・アサイラム
・シールディア・サフレィト
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・ハリケーン・ハルーケン
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・パーティック・スラッシャー
・セルタレイト・スラッシャー
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・テンカウンター
・キック・バスター レベル1
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・ビート・ラン
・ブーストアップ レベル1
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