VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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全員集合(一名除く)




予定を組み立て、開拓者達は攻略を始める

「やぁやぁ私の愛しのあーくんに、サンラク君とレーザーカジキ君、そしてエムルちゃん。無事だったようで安心したよ」

「お、お前等、ぶぶぶぶ無事だったみたいだな!」

 

アトランティクス・レプノルカとの戦闘後、クターニッドがもたらした反転の力によって街が修復された光景から、およそ五分後。ユニークシナリオの護衛対象・スチューデの首根っこを掴まえ、引き摺りながらペンシルゴンが合流してきた。

 

「というか、何であーくんはサムライアーマー纏ってるの?」

「まぁ、簡単に言うと『空から』入ってきた巨大鯱にロックオンされてね。天王(テンオウ)と天将王装使って、何とか討伐したんだ。ドロップアイテムも大量に手に入ったよ」

 

ペッパーは証拠品としてインベントリアから、『冥王鯱の照鏡骨』を取り出してペンシルゴンとサンラク、レーザーカジキとエムルに見せる。

 

「丸いレンズみたいな奴だな」

「大きいですね………」

「とっても綺麗ですわぁ~」

「ん~……コレさ、何か『盾』に使えそうな雰囲気だよね?」

「其れは俺も思った。滞在出来る内に集めたいとは考えてる」

 

本来は海中で戦わなくてならないモンスターと、地上・空中が適応されたフィールドで戦える唯一無二の環境。ユニークシナリオEX終了までにアトランティクス・レプノルカや、他にも居るだろう海の猛者達と戦いたい所ではある。

 

「おーい、皆無事かー!」

「無事で良かっ………ペッパー、其れが例のロボット……?」

「エムル、無事で御座ったか!」

 

続いてオイカッツォ・モルド・シークルゥが合流し、エムルが花が咲くような笑顔で、シークルゥに飛び付く。そしてサンラクが、アイトゥイルも無事だと教えた所、彼はホッと胸を撫で下ろして座り込む。緊張と焦燥で張り詰めた糸が、漸く解れたのだろう。

 

一方のモルドは天王を見上げて、息を飲む。どうやら凄まじいクオリティに、言葉が出なかった様だ。

 

「皆さーん!無事でしたかー!」

「……………………」

秋津茜(アキツアカネ)殿!」

「シークルゥさん!」

「ルスト!良かったぁ、無事だった……!」

 

そして最後に秋津茜・京極(キョウアルティメット)・ルストが合流し、残すはサイガ-0だけとなって。飛び付くシークルゥを秋津茜がキャッチし、心配しながら駆け寄るモルドを無視して、ルストのキラッキラの視線は、ペッパーの纏う天将王装と、彼が呼び出した天王に向けられている。

 

「す……………!」

「す?」

「素晴らしい…………!コレがサンラクの言っていた、原点となった試作機と、其れを操る為のパワードスーツ…………!部品やネジの一つ一つの質感に、エネルギーラインや装甲に加えて、細部を繋げるジョイントも作り込まれてる………!そして戦闘をした後か、鉄に籠った熱と其れが退いていき、冷たさを取り戻していくのを完全に再現してみせたシャンフロ、最高ッッッッ……………!!!」

「ネフホロ世代は其所等辺、妥協してるからなぁ……解らんでも無いのがまた」

 

ペッパーの纏うSFサムライアーマーと巨大ロボットホースに、べったり頬擦りしたり観察しては、大興奮と大満足といった具合のルストを見て、良かったねといった表情をするモルド。

 

一方のペンシルゴンはルストがペッパーにベッタリくっ付いた瞬間に、ハイライトが失われるも台詞によってペッパーではなく、ロボとSFスーツに対する物だった事に気付き、ハイライトが戻った。

 

そして秋津茜も遅れる形になったものの、天王とSFサムライアーマーに目を輝かせた。

 

「凄い………素晴らしい………」

『ペッパー、彼女ハ一体ドチラ様デショウカ?』

「ロボットが………!」

「喋った……!?」

「わぁ………!」

「天王、さっきから撫でたりしてるのはルストで、君に会いたがっていた人。そして此方に居るのが秋津茜、仲良くしてあげて欲しい」

『了解シマシタ、ペッパー』

「会話出来る……素晴らしい………!」

 

ベタベタとくっ付き、頬擦りし続けるルストは一旦置いて、現在集まったメンバーはサイガ-0を待つも、一向に現れる気配は無く。彼等彼女等は、サンラクが見付けたセーブポイントの在る家屋へと、移動を開始するのであった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うおっ!?な、何だ其の機械の馬と武人みたいな者は!?」

「ペッパーはん!」

「アイトゥイル!」

 

十数分後、アラバ・アイトゥイルが待つセーブポイントの建物に辿り着いた一向を、彼と彼女が出迎える。

 

「皆、コイツはアラバ。此処の事は少しだけ詳しいから、よろしくな」

「ペッパーです、どうぞよろしく御願い致します。アラバさん」

「私はアーサー・ペンシルゴン、よろしくね?」

「オイカッツォだよー」

「秋津茜です!初めまして!」

「わぁ……!僕、レーザーカジキって言います!初めまして、よろしく御願いしますっ!アラバさん!!」

「ルスト」

「モルドです」

「エムルですわ!」

「アイトゥイルとエムルの兄、シークルゥで御座る」

「ぼ、ぼぼぼ、僕様はスチューデだ!」

 

一通りの自己紹介を経て、プレイヤーをNPCを見渡したアラバはサンラクに言う。

 

「………サンラクよ、何というか……。皆、凄まじく『濃い雰囲気』を持っているな」

「まぁ、こう見えて(スチューデ除いて)全員やれるからな。んじゃアラバ、説明頼むわ」

 

リュカオーンの刻傷(こくしょう)愛呪(あいじゅ)、更にはジークヴルムの呪い(マーキング)が織り成す包囲網に、クソガキ(スチューデ)はチビりまくって震えている。

 

そしてペッパーが天王を収納し、インベントリアに一式装備を収納する中で、アラバの口から此のフィールド………反転都市ルルイアスの事、そして四方には『封将(ふうしょう)』なる存在が居り、内一体が『魔法攻撃』を反射する事が、クラン:旅狼(ヴォルフガング)とルスト&モルドに伝えられた。

 

「なんちゅう出鱈目極まる存在だよ、クターニッド」

「子供の絵空事を現実にするって、滅茶苦茶だね全くさ………」

「聞けば聞く程に複雑怪奇だね」

 

皆各々感想を言い合うも、共通しているのはクターニッドを『如何に倒すか』という所であり。先ずは此のルルイアスを隈無く偵察・情報の収集・専用チャットで共有してから行動するべきと、満場一致の意見に集束する。

 

「一先ず、今後『ログイン』出来る日を予定として伝え、皆と共有する事だな。今日を『一日目』として、二日目から七日目迄の状況を整理しよう」

 

クランリーダーとしてペッパーが音頭を取り、各自の予定が伝えられ。メモアプリに記載された、彼等彼女等のログイン可能日はこうなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペッパー:二~七日目まで、夕方から深夜手前の時間帯まで休憩挟んでイン可能。三日目と七日目はオフであり一日プレイ可能。ただ五日目は午後十時前にログアウトする。

 

サンラク:三日目は朝と夜に入れない時間がある。ニ日目は一日、残りは夕方から深夜まで、ブッ通しも覚悟してる。

 

ペンシルゴン:二・五日目は仕事の都合でイン出来ない。其れ以外は疎らで昼間に入れたり、夜になったりする

 

オイカッツォ:二・四日目は仕事、六日目はリアルで色々な予定。三日目は昼過ぎから、五・七日目は一日フリー。

 

京極:四~六日目はリアルでの習い事、其れ以外は夕方以降大丈夫。

 

秋津茜:四・五・六日目が部活でログイン出来ない。ニと三は一日、七日目は夕方から動ける。

 

レーザーカジキ:六日目以外は、基本夕方と夜は大丈夫。二日目は一日プレイ可能。ただし姉が色々してきたら、予定がズレるかも。

 

ルスト&モルド:五日目以外は夕方から深夜手前まで休憩挟んでプレイ可能。

 

 

 

 

 

 

 

 

「こうなるとログアウト前に、ルルイアス全域を知っておきたいところだな………」

 

世間が夏休みに入っていれば、もう少しゆっくりと攻略しても良かったのだが、今は梅雨の真っ只中。夏休み迄はまだ遠い。ユニークシナリオの参加プレイヤーは多いが、皆各々に予定や事情が有る。

 

限られた時間と限られた人員で、如何にクターニッドを倒す状況に持っていけるか、クランリーダーとしての腕の見せ所になるだろう。後はサイガ-0のログイン可能な予定が解れば、何とかなりそうだが。

 

「取り敢えず全員七日目はログイン出来そうだから、其所は助かったな…………。クターニッドへの突撃は七日目、絶対に倒す為のヒントが有る筈だから必ず見付けよう」

 

そうして旅する気高き狼達による、反転都市ルルイアスと深淵のクターニッド攻略作戦は幕を開けるのだった………。

 

 

 

 

 

 

 

 






七日間で攻略せよ


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