VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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封将殺しへ

※SEED FREEDOM………良かった。スパロボにもいつか来てくれ下さい





クリオネと相対するは、一鳥ニ兎に鮫魚人とニンジャ

「よ、漸く付いたぞ…………」

「ゾンビ達に追われて大変でしたね……」

「酔伊吹を引き剥がしに使う事になるとはさ……」

「拙者のタケミカヅチは、追い払いの為に使う魔法では無いので御座るが……」

「だが、何とか奴等を撒いて来れた。さぁ、封将を倒すぞ」

 

反転都市ルルイアス・北エリア。アラバの情報によって此処に封将の一角、魔法攻撃無効能力を宿す存在が居ると判明しており、サンラク・秋津茜(アキツアカネ)・アイトゥイル・シークルゥ・アラバの、計五人による討伐隊を編成してやって来た。

 

当然ながら目の前に在る、攻撃を反射させる塔は内部に罠が敷き詰められている可能性が極めて高い、というか明らかに罠な臭いしかしてこない。

 

「えー………という訳で、アラバは秋津茜・シークルゥを抱えて空を泳ぎ、俺はアイトゥイルを頭に乗っけて塔の壁を登ろうかと思います」

「サンラク……やはり君は『鳥人族(バーディアン)』ではないのか?」

「こんな成りだが、人間だぞオレ。理由としては、罠が敷かれてそうな道中を回避したいから。んじゃ、始めようか」

 

アラバが秋津茜を脇に抱えて空中を泳ぎ昇り、サンラクは敏捷系バフを盛り込んで跳躍からの壁蹴りで、一気に塔を駆け上がる。

 

そして一同が塔の外郭から内側を見た時に居たのは、塔の中腹より下の付近に在る広めのバトルフィールドに、まるで『天女』の如く在る人型の、されど明らかに『人』ではない者がいた。

 

ドレスとも羽衣とも見て取れる其れは、優美な貴婦人に見え。其の造形からモデルとなった生物は、流氷の天使やら氷の天使との異名を持つ、クリオネであると一目で此方に伝えてくる。

 

透明な寒天ゼリーに似た素材で、人の形を作ったかのような封将…………『クリーオー・クティーラ』は、此方に降りてきたサンラク・アイトゥイル・秋津茜・シークルゥ・アラバに気付き。ふわりと朗らかな笑みを浮かべ━━━━━。

 

「ヒエッ」

「姿を変えた……いや、違うで御座るな」

「成程『擬態』……なのさね」

「アレが封将、魔法攻撃を弾いてしまう者だ……!」

『アラバ、ガンバる。ワタシも、ガンバる』

「なぁんて言うか、人外好きが萌えそうなモンスターっすね」

 

ぐぱぁ(・・・)と。頭頂部からリンゴを八等分にカットするかの様に、頭部が裂け開き。人の頭部に擬態していた触手こと『バッカルコーン』を八本畝らせながら、空中に浮かんで臨戦態勢を取る姿を目撃、各々言葉を溢す。

 

「…………先ず俺が避けタンクで、あのクリオネ女の攻撃を探ってみる。秋津茜は万が一に備えて空蝉(ウツセミ)の用意、シークルゥとアイトゥイルは秋津茜の護衛を。そしてメインアタッカーはアラバ、お前だ」

「俺がか!?」

「そうだ。此のメンバーの中じゃ、今一番の火力持ちのお前に任せたい………っと!攻撃が来た、全員散開!」

 

作戦伝達の最中、クリーオー・クティーラの八本のバッカルコーンが蠢き、かなりの速度でサンラク目掛けて襲い掛かってきた所を傑剣への憧刃(デュクスラム)でパリィ、パーティーは各々の得物を握って行動を開始したのだった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリーオー・クティーラ。クリオネをベースにクターニッドの反転の力によって、人の(かたち)へと姿を変えた封将の一角は、水中の特性が働くフィールドを優美に泳ぎながら、頭部に擬態していた八本のバッカルコーンを超スピード、其の上に当然の権利とばかりにホーミングで絡めんとする動きで、此方を翻弄してくる。

 

「うおおぉ!?」

「アラバ、此方に引き寄せろ!此のままじゃ捕まるぞ!」

『アラバ、もうスコしシタに!』

 

空を泳ぎバッカルコーンを避け、大太刀を振るって往なすアラバとネレイスに、サンラクが声を出す。バッカルコーンのスピードは厄介では有るものの、アラバ自身『魚人族(マーマーン)の中でも立ち回りであれば、其処等の魚人族には負けん!』とレーザーカジキに豪語していたらしく、其の言葉通りバッカルコーンの攻撃を往なしては、此方に引き寄せてきている。

 

「アラバさん、サンラクさん!攻撃の隙を作ります!」

 

小太刀か包丁か、秋津茜が己の目の前で斬撃の軌跡を描くや、クリーオー・クティーラの背後にて斬撃の『幻影』が炸裂。バッカルコーンを背後に居るだろう新たな『敵』に対して放つが、其処には『何も居ない』。

 

サンラクも使った、致命刃術(ヴォーパルじんじゅつ)水鏡(すいきょう)(つき)】。斬撃の幻影を産み出して、敵の背後にぶつける技だ。

 

「ナイスだ、秋津茜!」

 

バッカルコーンの動きが、クリーオー・クティーラの動きが、水鏡の月によって一瞬止まり。其の一瞬の隙を突く様にサンラクが神秘(アルカナム):愚者(フール)によって再使用時間を終えたグラビティゼロを起動。トライアルトラバースと共に塔の内郭を駆け上がり、傑剣への憧刃を引っ込めて煌蠍の尾鞭剣(ギルタ・アドラスカ)を展開。

 

己の胸に封雷の撃鉄(レビントリガー)を叩き付けて、壁から跳躍。ダーティ・ソード及び一振両断(いっしんりょうだん)のコンボによって、八本のバッカルコーンを荒々しく纏めて仏陀斬る。

 

『━━━━━━━━!!??!?』

「アラバ!両腕と尾鰭を斬り飛ばせ!」

「解った!行くぞおおおお!!」

 

胸に叩き付け十秒手前でサンラクが古雷を解除し、入れ替わる形でアラバが水中を泳ぐように加速。ネレイスが宿る大海峡(だいかいきょう)の三連斬りが、封将の両腕と尾鰭を斬り飛ばし、水中での泳ぐ為のバランスを失ったクリーオー・クティーラが地面に落ちて。

 

「今だァ、全員でフルボッコじゃあ!」

「魔人斬ッッッッ!」

「行くで御座る!」

「たぁぁぁぁ!」

「おおおおお!!!」

 

二羽の致命兎と半裸の鳥頭、一匹の鮫魚人とニンジャが最高火力を叩き付け、クリーオー・クティーラは身体を捩らせた後に、ポリゴンを崩壊させて爆発四散し。後にはクリーオー・クティーラの思われる素材と、『ブリオレットカットが施された掌サイズのペリドット』がドロップする。

 

「ボスドロップするんですね」

「みたいだな……にしても、何じゃ此の宝石は」

 

売れば大層な値段になりそうと思いつつ、サンラクは其れを拾い上げてチェックし━━━━━━言葉を失う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黄緑の宝閠(ラムシア・ジュエル)

 

深淵を見定む蛸極王装(オクタゴラス・アビスフォルガ)の胴装備、天輪界道(テンリンカイドウ)導人(ドウジン)にセットされ、一式装備を稼働させる為に必要となる、神代の時代に開発された宝石型のエネルギータンク。

 

クターニッドが振るう『━━━━』。其の黄緑光は生きとし生きる、全ての命の『━━』を反転させる。其の光からは、誰もが逃れる事は出来ない。

 

此のエネルギータンクは『八つ』在る………其等を全て揃え、正しき場所に納めて輪廻させし時に、深淵の盟主と力を分けた鎧は目覚めるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(わぁお。とんでもねぇ重要アイテム拾っちゃったよ………。こりゃアレだな、多分誰かさんのユニークシナリオが反映された結果だろうか…………。だがもっとヤベーのは、クターニッドの『反転』の力は『八種類』在るって事だ。

 

あのクリオネが魔法を無効化するってアラバは言ったから、他にも『スキル』を無効化する奴も確実に居る筈だ………。って事は、コレ以外にも宝閠が在るのか……一応探してみよう)

 

「サンラクさん、どうしましたか?」

「ん?あぁ、うん。此の宝石、結構重要なアイテムみたいでさ」

 

反転都市ルルイアスに在る、八つのエネルギータンク。内四つを封将各々が持っているとして、残りの四つは此の都市の何処に在るのだろうか?

 

其の刹那。クリーオー・クティーラが倒された影響か、塔が大きく揺れ始める。

 

「わわっ!?」

「な、何だぁ!?」

「い、いきなり何なのさ!?」

「此れは一体………!」

 

プレイヤーとヴォーパルバニー達が揺れに驚く中、空中に浮かび上がったアラバが、吹き下ろし部分から塔の内部を見ると、クターニッドの眷属として動く半魚人達がワラワラと殺到して来たのである。

 

「サンラク!奴等が塔の中に雪崩れ込んできたぞ!?」

「中ボス倒したら、此処はもうバトルフィールドじゃねぇってかい………!!ドロップアイテムは拾ったな!?さっさと脱出するぞ!」

 

秋津茜とシークルゥはアラバに抱えられ、サンラクはアイトゥイルを頭に乗せて、クリーオー・クティーラの塔から空中に飛び出し脱出するのだった…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

其れは他愛もない姉妹喧嘩だった(・・・)

 

報・連・相の欠如からなるモノ。

 

或いは姉より先んじた妹に対するモノ。

 

そして横暴な特権の行使に対する、少なからずの抵抗であり。

 

恋する乙女の恋路を邪魔する者は、等しく馬に蹴られる運命(さだめ)

 

そして馬が居なかった為に、妹がブチギレた(・・・・・)

 

 

 

『玲ッッッッ!』

「私は……!姉さんの付属部品でもなければッ!!リードで繋がった犬でもありませんッ!!!」

 

 

 

其れは他愛もない姉妹喧嘩の筈だった(・・・)

 

だがそれは、漆黒の狼の。シャングリラ・フロンティアの一つの『クラン』にとっての。致命的な破綻であったのだから……………。

 

 

 

 

 






落としたのは、一式装備のエネルギータンク。

そして、頂点が割れる





着電300件でレジギガスちゃんがキレた



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