置かれし箱に眠る秘宝
※原作を読み返した所、ミスを発見したので修正します。
執務室にて様々な情報を手にしたペッパー達はサンラク・サイガ-0・エムル・ルスト・モルドと合流し、現時点で動けるプレイヤーとNPCが揃った所で、ルルイアス………嘗てルールイアと呼ばれた国の王城、其の二階から三階、三階から上へと続く階段を上り、一向は最上階へとやって来ていた。
「此処に壁画が在るらしいが………」
「ペッパーはん!上、上に何か描かれてるのさ!」
「サンラクさん!上に何か有りますわ!」
「皆の衆、上を!」
周囲を見渡すメンバーに、三羽のヴォーパルバニーの呼び掛けて。ペッパー達が視線を真上に移せば其処には『巨大な壁画』が描かれ、まるで『古代エジプト文明が栄えて居た頃の様な』、独特なタッチで描かれた物が在り。
描かれているのは『圧し寄せる青の波を、黄緑から始まり青・赤・藍・黄・緑・橙と続き、最後に紫の計八色の触手。其の一本一本に様々な武器を握って、青へ振り翳し引き千切って打ち砕く、円盾を掲げる者。其の後方には、沢山の人が手を合わせて勝利を祈る様子』を描いた物だった。
「アレが手記を書いていた王様か女王が見た、ルールイアを救う神の化身………」
「スゲェなありゃ、あの押し寄せてんのが『狂える大群青』か?」
「ライブラリのおじいちゃんが見たら、引っくり返りそうだねぇ………」
「クターニッドだけに?」
「ぶふっ………反転、引っくり返る………フフフ………」
しょうもないギャグでモルドが笑ったが、起動するに当たって此の壁画は重要な情報と確信しているペッパーは、スクショ機能を使って天井に描かれた壁画を撮影。
そして一同は三階へとやって来た。此処には休める部屋とベッドルーム以外に、此の城の中では城門を除くと『最も大きな扉』が在り、扉を開けてみると『王達が座るであろう二つ玉座』が在る、そんな大広間が一行を出迎えた。
「何だありゃ………」
玉座の間の最上段、二つ在る玉座の片方………おそらくだが『女王』の方に座るようにして、全身が『クリスタル』で出来た人型が存在していた。其の瞳は『ルビー』で出来ていたり、ネックレスには『ダイヤモンド』や『トパーズ』、指輪に『エメラルド』が嵌められており、様々な宝石で彩られてキラキラと輝いている。
「ペッパーさん、アレ!彼処に『箱』が!」
「あ、本当だ」
レーザーカジキが指差す先、玉座と玉座の間の少し後ろに鎮座している、一つの箱。神代の鐵遺跡やサードレマ大公の城の地下にて目にした、一式装備を納めているカプセルと同じ形状だったので、間違い無くあの中にクターニッドの一式装備・
「こりゃ人型のクリスタルだな………」
「綺麗だねぇコレ」
「大きいですね………」
「だな………ん?」
サンラク・ペンシルゴン・レーザーカジキ・ペッパーがクリスタルに目を向ける中、ある事に気付く。
「なぁ、此のクリスタルだけどよ……何か『見覚え』有るよな?」
「………あ、確かに。セッちゃんの服装によく似てるね」
「確かに似てるが………此の女性、額にエネルギータンクを埋め込んでた像と『酷似』してるんだよ」
「言われてみれば………!」
クターニッドにとって此の女性は一体どのような存在で、何を意味するのか気になるが考察する為の情報が少な過ぎるので、また別の機会にしておく。
そうして箱の方へといったタイミングで、彼の動きが止まり。再び人型のクリスタルへ視線を向ける。
「あーくん?」
「…………二階で見た手記には『王権の譲渡』と有った。そして宝石が無い王冠と宝石が散りばめられているクリスタル」
「………あぁ、成る程なペッパー?」
「………………………あ、そうゆう事ね」
「解った」
ペッパーが気付き、サンラク・ペンシルゴン・ルストが納得し。彼等彼女等は人型のクリスタルから、宝石達を取り外し始めたのだ。突発的に始まった暴挙にモルドとレーザーカジキにサイガ-0、そしてヴォーパルバニーズがフリーズし、ノワは興味が無さそうに欠伸をしながら、ペッパーの足下で身体を擦り当てている。
「ペッパーさん、サンラクさん、ペンシルゴンさん!!?」
「ちょ、ちょっとルスト!?」
「サンラク、さん…………?」
クリスタルから宝石を全て取りきり、自分が取った分を持ちながら、サンラクは言う。
「王権の移譲…………此れが
「あ……!王冠を、直す事が………王権の復活に、繋がる………!」
「正解だ、レイ氏。此の王冠に宝石を納めた時、クターニッドとの戦闘に移行する可能性が極めて高い」
「だから、何時でも行けるようにしておく」
ルルイアスの反転を支える要石の解き方が解った所で、ルストが王冠と宝石達を所持する事となり。遂に本命となるクターニッドの一式装備が入った箱に、皆が視線を移す。
「此の中にクターニッドの一式装備が……」
「えぇ。レイ氏、くれぐれも此処で見た事は内密に頼みます」
「了解、です」
サンラクがサイガ-0に口添えをし、ペッパーが箱の前に立つ。同時に箱から響いたのは────
『……………高潔度、確認──────規定値クリア。個体、ペッパー【
箱に施された鍵が外れ、重扉が開く音が玉座の間に響き渡る。其の中に入っていたのは、全体が『薄黒色』で統一されて、至る部分に『八芒星』を想わせる意匠が施された鎧が一つ、静かに鎮座している。
頭鎧はまるで『蛸の頭』か或いは『宇宙服のヘルメット』の様な円みを帯びて、上半身下半身共にマッシブさが溢れながらも、鎧としての体を成した姿。
胴装備だろう部分の背中側に有ったのは、無色透明な『サッシュ状の八本の蛸足の様に先端が尖ったマント』、そして鎧の前には立て掛けに掛けられた、白と黒の勾玉模様を合わせて『
サイズはペッパーが持つ、
そして周囲から色々な視線を向けられながらも、ペッパーはオイカッツォとの約束の為、自身のインベントリへと一式装備を収納。無言でフレーバーテキストを読み取り─────頭を抱えた。
人の身で強力無比なる改変能力を振るうリスクを想定し、装着者が行える能力を反転のみに絞り、かつ其の能力に大幅な制限と範囲を限定する事により、運用可能と成った。
此の鎧は装着した者の体格を読み取り、最適な形を構築・自己変化を行う。其れは前へ進む事を恐れず、己の進化を止めなかった人類と同じく。
故にこそ人の意志が紡ぐ限り、此の鎧が砕ける事は無い。
頭装備:
胴装備:
腰装備:
脚装備:
FCB:無限潜航
FCB:巨剛触手
FCB:状況改変
(限定的現実改変特性の付与実験って何?神代の時代で人類は何をやってたの?狂える大群青みたいな敵を倒せる技術を確立しようとしてたのか?というかコレ、装着者の体格に合わせて自己変化するって、やっぱり生きてるの?
無限潜航って事は、スキューバダイビング可能なダイバースーツと酸素ボンベがワンセットになってるみたいな感じ?えっ、凄くない?
状況改変って能力もシンプルにヤバいし、巨剛触手も一式装備固定になるが、やり方によっては円盾含めた他武器で十刀流すら可能って事?いや、寧ろまたこんな戦力爆弾掴まされたのは不運でしょ………嗚呼ホンッッットにどーしよ……)
一式装備の説明文を読み終え、ペッパーは此の装備もまた、天覇や墓守の一式装備とも別ベクトルで異なる、ヤバい存在だと確信するに至り。同時にまたしても自分に対する爆弾が積まれた事を嘆いたのである。
そして当然ながら、ペッパーの前にはクターニッドの一式装備を手にした事で、リザルト画面が表示された。
『勇者は深淵の盟主と力を分けた鎧を手にした』
『太古の残照は此処に陽の目を見る』
『称号【力分ける者】を獲得しました』
『称号【叡智の残光】を獲得しました』
『ユニーククエストEX【七星の皇鎧よ、我が元に集え】が進行しました』
其れは嘗ての時代を知る鎧
反転都市ルルイアスとなる前のルールイアを統治する王家が所有し、代々継承してきていた神代のタイムカプセルの中に封印されていた、ユニーク
王冠と並ぶルールイアの権威の象徴であり、何れ此の地を襲う災禍を祓うと言われし、救世の神を象ったとされた一式装備と円大盾である。
深淵のクターニッドと力を分けたユニーク遺機装であり、
深淵を見定む蛸極王装の機能は『水中や深海環境下での活動を可能にする特殊な装甲』と『装備者の意思にて操れる八本のアーム&レッグ』、そして『短時間かつ限定的な範囲内で行使可能な反転能力』がある。
モチーフは『仮面ライダーガッチャード・クロスユーフォーエックス』の頭部に、上半身は『デュエル・マスターズ』のオーバーレアの一体『邪闘シス』から、背中の飾りや副腕に触手を無くし、下半身は『仮面ライダークウガ・ライジングアルティメット』で、全身のカラーリングを薄黒色に変更して八芒星の紋様が全身に存在させた物。
マントは『仮面ライダーギーツナイン』の物の九本ある中から一つを除いて八本にし、エネルギーが無い状態では無色透明、エネルギーが送られていると『仮面ライダーギーツワンネス』の様なカラフルになる。また色は、左から順に黄緑・青・赤・藍・黄・緑・橙・紫の八色。
天獄のモチーフは太陰大極図を円盾にした物。