オハナシの御時間だゴラァ!
「さてさて、あーくん。今から私と『オハナシ』しようか?」
ルルイアスの中心に建つ巨城、其の最上階に在る玉座の間にてユニークモンスター・深淵のクターニッドと力を分けた存在たる一式装備『
ペッパーは正座し、リュカオーンの小さな分け身たるノワが彼の太股に座ろうとしたのを、ペンシルゴンが回収して抱き抱え。サンラクがペッパーを逃がさぬと両肩を掴まえて、ルスト・モルド・サイガ-0・レーザーカジキ、そしてシークルゥ・アイトゥイル・エムルが見守る中、オハナシは開始される。
「あー………議長ペンシルゴン。貴女の聴きたい事は如何に?」
「あーくんが何で『頑固者のウェザエモン』と『セッちゃん』────『遠き日のセツナ』と同じ
まぁ其処で来るよなと、ペッパーはどう説明していくかをバラバラになったパズルのピースを組み立てるように、脳内で思考を構築し直して説明を開始する。
「えっと……話す前に約束して欲しいが、此処で見た事や聞いた事を、他のプレイヤーに話すのは控えてくれ。其れが出来るなら、ちゃんと説明する」
「………家のクランリーダーの意見らしいが、レイ氏は大丈夫か?」
「はい」
「約束します!」
「私も」
「僕も」
「と、まぁ今居る全員が約束してくれたから、パパッとやってね?あーくん」
全員からの了承を得て、ペッパーは説明を始める事となった。
「墓守のウェザエモン………ウェザエモン・
ペンシルゴンの視線が突き刺さり、逆にノワはペンシルゴンから逃れようとするが、確りと抱き抱えている為に逃れる事が出来ないでいる。多分影移動やら影潜行すれば抜けられると思うが、敢えて言わない事で自ら考えて成長を促すのだ。
「断風に入道雲が放てた理由に関しては、コレを見た方が解りやすいと思う」
そう言いつつペッパーがインベントリアから取り出したのは、
左手で剣を引き抜けば、剣身に在る七つの穴の内と持ち手から五番目の位置に蒼桃の宝玉が収まっており、シャンフロ廃人たるサイガ-0や其れなりにプレイしてきたペンシルゴン、そしてサンラクにレーザーカジキ、復帰勢のルスト&モルドも一目見ただけで、此の武器の『異質』さを感じ取るには充分過ぎた。
「剣の
そう言って彼は納められていた宝玉を取り外すと、其れは一冊の本へ───世界の真理書「墓守編」へと姿を戻し、皆の前に提示され。やはりというか皆の視線がペッパーを含め、グランシャリオと真理書に向けられた。
「世界の真理書は『ユニークモンスター』を攻略した後に、確定で手に入るアイテムだ。本来は使い道が無い『攻略本』だけど、此の武器は真理書をセットする事で、ユニークモンスターの使用した『技』をプレイヤーが
ペッパーの説明に全員が目を丸くする。無理もないだろう。真理書が必要な代わりに、ユニークモンスターの使用した攻撃を再現出来る力は、現状は
「えっと、あーくん。コレ私達の持ってる、真理書翳しても変わったりする?」
「いや……試してないな」
「ふぅ~ん………あ、変わった。ねぇ、サンラク君」
「えっ此方まで巻き込むなよ、俺やんないよ?」
グランシャリオを握り、世界の真理書を翳せば宝玉に変わったので、彼は其れを持ち手から『二つ目の穴』にセット。其の様子を見ていたペンシルゴンは、自分が持っている真理書を取り出し、剣に翳してみると宝玉に変化したので『五番目の穴』に装填した、まさに其の時。
反転都市ルルイアスの上空を『三つの巨大な水柱』が破りて、冥府の深海に出現するモンスターがクターニッドが根城とする箱庭へと迷い込み、其の衝撃がルルイアスの空気を震わせ、開拓者やNPCに危機を報せる事となる。
「わわっ!?」
「な、何だ!?」
一体何事かと、玉座の間から王城のテラスに移動した開拓者達が見たのは、衝撃の光景だった。
一つは蒼い炎を上体部で燃やし、水晶の鰭からは蒼い雷を纏いながら空を泳ぐ、深海の王にして戦略級巨大戦艦たる鯱こと『アトランティクス・レプノルカ』。
一つは巨大な貝殻を其の巨体に背負い、背中の独自の生態系を構築・外敵に対するメタを随時更新し続ける、巨大要塞ヤドカリこと『アーコリウム・ハーミット』。
一つはフェロモンを操り、ありとあらゆる異性の海洋生物を眷属に変え、其れ等を改造して付き従えさせる巨大空母鮟鱇こと『スレーギヴン・キャリアングラー』。
何れも深海食物連鎖の頂点に立ち、各々が三竦みの関係に在る事で、深海に蔓延る争いの火種を摘み合う事で守られている平和は、此処ルルイアスでは関係が無いと言わんばかりに、互いが互いを睨み合い。
各々の持つ武器を以て、此処に真のトップを決めんとする、大決戦が幕を開ける。そして此の場に居た全てのプレイヤーには、とある『リザルト画面』が表示される。
『称号【
そして当時、其の光景を見て戦いに飛び込んだ
『あれはルルイアス怪獣大決戦だった』
────────と。
深海三強全員集合、そして戦争