海底の猛者へ贈る
アーコリウム・ハーミットが撃破された。
アトランティクス・レプノルカとの落雷攻撃による死地圏内の鬼ごっこ&スレーギウン・キャリアングラーの眷属弾幕に飽和攻撃をされながらに走るペッパーは、遠くで崩壊した要塞ヤドカリを見てグッと拳を握り。サンラクはサイガ-0とペンシルゴンが戦っているだろう方角へと、サムズアップを送りながらも、都市を駆けるペッパーを見ながら次の塔を目指して走っていた。
次は二属性戦艦鯱へ、ルルイアス初日で冥帝鯱相手に行ったカウンタービームを叩き付けて墜落させ、自分がバフスキル&格闘・打撃スキル全開で倒し、其の間にペッパーが昨日アルクトゥス・レガレクス相手に見せた、
「
真界観測眼────フラッシュカウンターから始まり、ジャストパリィにレペルカウンターを越えて、パリングプロテクトを経由し、セツナノミキリの選択の先に在る
サブ
しかもペッパー曰く、此のスキルは
(問題は一回ビーム反射をしたから、二属性戦艦鯱が警戒する可能性が有るって事だ。お前ならこんな時どうする?ペッパー)
思考を切り替え、少し離れた位置でサンラクは状況を見守りつつも、鯱と鮟鱇に追い掛けられる彼を見ながら、レトロゲーマーの実力拝見とし。
(実はアトランティクス・レプノルカに対して、ちょっと『試したい事』が有るんだよ………ね!)
一定速度での走行アクション中に自身の敏捷が上がる『ビート・ラン』、夜限定で空中に己が描いたマナの道を駆けられる『
其の圧倒的加速でアトランティクス・レプノルカから100m以上の距離へと逃げ延びてみせ。同時に二属性戦艦鯱もまた、自身の繰り出すビーム砲撃の条件を満たしたペッパーへ向けて、蒼炎を静めて雷エネルギーを口の中へ集約させながら、其の一撃を高め続けていく。
だがペッパーは此処で、とんでもない行動を起こした。アトランティクス・レプノルカがビーム砲撃モーションに入った瞬間に、空中ダッシュの方向を反転。あろう事かアトランティクス・レプノルカ目掛けて真正面から突撃し始めたのである。
「オイオイオイオイ!マジか、ペッパーの野郎!ビーム放つ前に顎をカチ上げて、アレを奴の体内で『暴発させるつもりか』!?」
そう、サンラクが気付いたペッパーの狙い。ビームによる衝撃波と破壊範囲を考慮しつつ、其の威力を放った本人に全てブチ当てるという、サンラクでも試した事の無い一手をやろうとしているのだ。
ペッパーの目と全身が輝き出す其れは、サイガ-0と同じく様々なバフスキルを点火したのと同じであり、エネルギーの膨張が最高潮に達し、後は放つだけの状態になった瞬間。空中を超スピードで駆けるペッパーが、二属性戦艦鯱の顎まで、残り5m圏内に突入した瞬間。
アトランティクス・レプノルカの目の前から、小蝿が突如として消え去った刹那に、下顎を襲う凄まじい衝撃と共にビームを放つ為に集めた、膨大なエネルギーが体内へと逆流して──────
使用者は
凄まじい威力を備えながらも、積み重ねたバフの総数が総合的なダメージ総数に計算される『
脚撃によるダメージを与えるに加えて、ダメージの数値がノックバックの速度と距離に直結する『
そして蹴りによる攻撃時に、スキルレベルが高い程に衝撃ダメージを上乗せ出来る『キック・バスター』を掛け合わせたサマーソルトキックの要領で、アトランティクス・レプノルカの下顎先端を蹴り抜き、梃子の原理でカチ上げてエネルギーを押し戻したのだ。
「やりやがった……!ハハッ、マジかあの野郎!やりやがった!!ペッパァ!二属性戦艦鯱は任せろッッッ!お前は空母鮟鱇をブッ潰せ!!!」
体内から黒煙を吐きながら、ルルイアスへと墜落していくアトランティクス・レプノルカに、サンラクが叫び。ペッパーは効果が残るミルキーウェイでスレーギウン・キャリアングラーへと肉薄、襲い掛かる改造眷属の飽和弾幕をレーアドライヴ・アクセラレートで越えて、
「フッ─────!」
一閃、まるで冥界の霊気でも籠ったような一瞬の斬撃。だが確かに、ペッパーの握る刀身には
ふと遠くではサンラクが、アトランティクス・レプノルカをサンドバッグにするかのような、怒濤の拳撃を叩き込みまくっており、時折『フェアカスがあああああああああああああああ!!!』や『ミナゴロシがああああああああああああ!!!』なる声が聞こえてきたが、気にしない事にする。
そして当然ながら、スレーギウン・キャリアングラーは眷属達を差し向ける。死神の斬撃の効果適用までの時間は90秒、インベントリアに入れた食べられる魚達を食らって、ペッパーはスタミナを回復。同時に温存していたレベルMAXの『グラビティゼロ』を起動して、此の最後の攻防戦に臨む。
「さぁ、来いッ!!!」
スレーギウン・キャリアングラーの眷属特攻包囲弾幕を、自身に対するヘイトを残像に肩代わりし置き去りにする、ウツロウミカガミの起動にてやり過ごし、残りおよそ一分弱を休ませてくれと叫ぶシナプスに、踏ん張れと鞭を打って走り続ける。
家屋を飛び越え、壁を蹴り上げ、
そして………………空母鮟鱇の視界には命の終わりを与えに死神が訪れ、振り抜かれた鎌の漆黒の斬撃エフェクトによって即死判定を下し、一瞬にしてタフネスたる其の
時同じくしてサンラクもアトランティクス・レプノルカを殴り殺す事に成功してか、巨体を構成するポリゴンが火山噴火の様に崩壊を開始し、物凄い形相で避難したと同時に二属性戦艦鯱が自爆。周囲を焼き払うが、逃げ延びたサンラクを巻き込めなかったのを惜しむように、其の巨体は完全に崩壊した。
「深海の王、アトランティクス・レプノルカよ。深海の空母、スレーギウン・キャリアングラーよ。深海の森、アーコリウム・ハーミットよ。皆各々の強さと脅威を俺達は此の日、嫌と言う程に思い知らされた。俺達は決して、お前達の名を忘れない。戦ってくれて───ありがとうございました」
ペッパーの言葉を最後に、スレーギウン・キャリアングラーの巨体を、改造された眷属達を構成したポリゴンは、此処に完全崩壊。
彼がサブ
そして討伐に関わった、ペッパー・ペンシルゴン・サンラク・サイガ-0にはリザルト画面が表示されたのだった。
『称号【
深海三強撃滅完了