一式装備に隠された秘密
此の世界を生きるNPCやプレイヤーに対して、如何に『真摯』に接する事が出来るか、自身と戦うNPCやプレイヤー、モンスターに対して如何に『敬意』を持てるかが鍵となる数値。
簡単な挨拶等でも真剣に行ったり、プレイヤー・NPC・モンスターとの戦闘でも、『今からお前を倒す』や『戦ってくれてありがとう』等で敬意を敬えば上昇し、煽りを行えば下落するように出来ているのだ。
「ペッパー、ちょっと高潔度の数値の上げ方教えてくんない?」
「いや、高潔度って……まさか装備条件なの?」
「うん」と頷くオイカッツォに「えぇ……」とペッパーは遠い目をして。
「ヘイ、オイカッツォ~???一番乗りしようとしてステータス足らなくて、結局装備出来なかった気分はどーだ~???んんん~~~???」
「ちょっ、サンラク君魚頭で煽るの止めて吹きそうだから………プフッ」
「というか異様に生臭いんだけど………後死んだ魚の目向けないで笑いそうになるから」
「同情するなら高潔度寄越せ外道三人衆………!!!」
何時の間にか頭装備をリッチマン・キング・サーモンの
「因みに
「………………体力100・筋力80・器用100、そんで高潔度300」
「…………マジかぁ。取り敢えずクターニッドとの戦闘が終わったら、挨拶してみたらどうかな?」
装備に隠しステータスを要求してくるというトラップは知っていたが、まだ見付かっていない他の一式装備の中に、隠しステータスを必要とする可能性を考慮しつつ、自身のステータスを開いた所、規定値を充たしている事を確認して安堵する。
他のメンバーを見れば、ステータスが足らずに凹む者や装備出来るとホッとしている者の二極に分かれ、混沌の気配が漂う中でオイカッツォは纏っていた装備を外して、自身は着替えながらペッパーに返してきた。
「今回一式は装備出来なかったけど、優先順位は俺が一番だからな。覚えとけよペッパー」
「解ったよ、オイカッツォ」
オイカッツォから受け取り、装備を脚から取り替えて。最後に意を決して天獄を左手で握ると、ちゃんと装備出来たので一安心となり。一体どんな状態なのかとステータスを開き…………目を丸くした。
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PN:ペッパー【
レベル:99 Extend
メイン
サブ
体力 50130(FCB+50000) 魔力 50
スタミナ 213
筋力 160 敏捷 200
器用 135 技量 135
耐久力 50003 幸運 200
残りポイント:71
装備
左:
右:リュカオーンの
両脚:無し
頭装備:
胴装備:
腰装備:
脚装備:
FCB:無限潜航・巨剛触手・状況改変
巨剛触手:無し
巨剛触手:無し
巨剛触手:無し
巨剛触手:無し
巨剛触手:無し
巨剛触手:無し
巨剛触手:無し
巨剛触手:無し
アクセサリー
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・旅人のマント(耐久力+2)
・革のフィンガーレスグローブ(器用補正:小)
所持金:10,941,210マーニ
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致命武技
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・ミルキーウェイ
・グラヴィトン・レイ
【風】
・晴天流「
スキル
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・ブランチャイズ・スロー
・シルヴァディ・スティングレイ
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・レーアドライヴ・アクセラレート・
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・ジャイロヴォース・スロー
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・トゥワイス・ジャンピング
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・チューンブレイク・ストライカー
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・エクストライズ・トリデュート
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・ポルータナリッグ・ゼイリアス
・タイタニアス・スタンパー
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・セルタレイト・ケルネイアー
・フォートレスブレイカー
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・グローイング・ピアス
・セルタレイト・ヴァラエーナ
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・セルタレイト・ミュルティムス
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・パウリングレッグス レベル1
・デッドオアサバイヴ
・シャイニングアサルト レベルMAX
・ファウラム・チャージング
・グラビティゼロ レベルMAX
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・ティオ・チャクラ レベル1
・メダリオンフィスト
・ストレングス・キャリアー
・シャルク・スライダー
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・アンストライク・ビリーブ
・ルーパス・アサイラム
・シールディア・サフレィト
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・ハリケーン・ハルーケン
・
・
・スリックランペイジ
・セルタレイト・スラッシャー
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・テンカウンター
・キック・バスター レベル1
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・ビート・ラン
・ブーストアップ レベル1
・メロスティック・フット
・荒割り レベル1
・
・タップステップ
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全種装備状態時には巨剛触手による装備欄が追加されたりだとか、六道極円盾:天獄の耐久値が勇者武器の
此の体力の具合からユニークモンスター・深淵のクターニッドはスレーギウン・キャリアングラー達以上の『体力お化けモンスター』であると、ペッパーは予測する。
「あれ………?ねぇ、あーくん。私さらっと流してたけど、君クターニッドの一式装備装着出来るんだよね?」
「ん?あぁ…………へ?」
そしてそんな中、ペンシルゴンだけがクターニッドの一式装備の『特殊性』に気付き。ペッパーも時間を置いて、其の能力に気付くに至った。
「あ、もしかして………!」
「うん。クターニッドの一式装備、コレ条件を充たせば『男女どっちでも着れる装備』なんだ………!」
女性アバターのオイカッツォと、男性アバターのペッパーが装備出来た事で発覚した、ユニーク一式装備の
「マジで?」
「マジ」
「マジかぁ……そりゃ夢が広がるな!」
「ぼ、僕も着れる……でしょうか?」
「必要ステータスを満たせば行けるはずだ」
ワイワイと盛り上がる中、一旦話を切り上げて。いよいよ本題たるルストに渡していた、王冠を復活させる方向へとシフトする。
「さて、宝石を王冠に嵌める訳だが………」
「あれ、嵌まんない……ッ!」
「サンラク貸して、こう……!」
「いやいや、こうでしょ……っと!あれ?」
「こりゃ壊すのが正解か?」
「私!パズル得意ですよ!」
「微力ですが、御手伝いします……!」
サンラクとルスト、オイカッツォが挑んでいるが宝石は一向に嵌まらず、
「クターニッドが反対にしてたんでしょうか……?」
「反対にしたら嵌まりましたね……あ、王冠が……!」
レーザーカジキが王冠を前に出せば、まるで黄金が這うようにして青カビを覆い尽くし、十数秒もしない内に金色に輝く王権の象徴が其処には在った。
「このままクターニッドとの決戦か……?」
「どうだろう、まだ解らない…………」
取り敢えず未だなのかと思い、城を探索せんとした、まさに其の時。ルルイアス
「うおわ!?」
「おいおいおいおい!?まさか、時間差か!?」
「このままクターニッド戦に直行ッ!?」
「……その可能性は、高い……!」
「ルストォ!!」
「ッ………動けない、です」
「わわわっ……!」
「くっ………来るか、クターニッド………!」
「全員警戒!何が起き………!?」
皆各々の武器を取り出しながらも、立っていられないほどに揺れ始めたベッドルーム。しかし一向に最初に牙を剥いたのは、自分達が居る空間
ペッパーがいの一番に気付き、視認したのはプレイヤーやNPC以外の全てのオブジェクトに、砂嵐に似た『ノイズ』が走っているのだから。だがしかし、他のメンバー全員に伝えるよりも速く───────
「うわっ!?」
「は?」
「って!?」
「はいっ!?」
「へ?」
「な………」
「え?」
『ワゥ?』
「わっ」
「ちょっ」
「ひゃあ!?」
「うおぉ!?」
「ぬぉあ!」
「ひゃう!?」
「はう!?」
「まっ!?」
まるで、いや文字通り
先程まで足元にあった筈の床が遥か上に、代わりに足元には天井が驚く程に近くに在った。
「全員ッ衝撃に備えろォォォォォォォォォ!!!」
ペッパーの声が城内で響き渡る中、世界は再び反転した。
其の意味は絶対的な『敵対』であり、同じ
遠き時代に人が種族が、世界に蔓延り満ちる『始源』の存在達の驚異に晒されながら生きていた時代。ルールイアを襲った、狂える大群青の暴意を撃ち破った
全ては
だが天地は、摂理は。要の石たる
嘗ての彼等が、彼女が遺した未来を。何でもない明日を迎える為に『世界』と戦った、偉大なる神人の者達。其の後継者達は、自らの足で前に進めるのかを推し量る為に立ち上がる。
そして────────『もう一つ』。
『墓守の御人』に名を、魂を、鎧を。其の身に託された
深淵は今ここに、再び
いざ、開戦