VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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戦人よ、備えよ




積まれし輝き

件名:インベントリアに放り込まれたモノについて

from:鉛筆騎士王

to:ペッパー

 

やぁやぁ、私のあーくん。こんな夜遅くに連絡して悪いねぇ~。所でさ、インベントリアの中身を見たら規格外エーテルリアクターが三本入ってたんだけど、此れ君かサンラク君が放り込んだのかな?詳しい事が聞きたいから、ちょっと電話でオハナシしようよ?

 

【画像】

 

 

 

 

 

 

 

シャンフロにてサンラクの知り合いたるサバイバアルとの話し合いを終えて、フレンド登録をした後に兎御殿に帰還してセーブ&ログアウトを行い、現実世界に戻ってから数分後にEメールアプリに届いた、ペンシルゴンからの一通のメール。

 

悪寒を感じてインベントリからインベントリアへ移動させていた事が仇になったと後悔しつつも、梓は電話帳に登録した永遠の電話番号をタップ、待つ事スリーコール目に電話が繋がった。

 

『やぁやぁ、あーくん。貴方の彼女、天音 永遠様だよ~♪』

「やぁ永遠、さっきメールを見たよ。実は此方も話したい事が有ってさ、旅狼(ヴォルフガング)黒狼(ヴォルフシュバルツ)の対抗戦の事でね………」

 

そうして梓は、永遠に対して事情を説明し始めた。

 

既に一度探索していた神代の鐵遺跡を再度探索した所、隠し部屋を発見した事。生体認証によって入室を許可された先で、現代風な研究室が在った事。其の研究室にて悠久を誓う天将王装(フォーエヴァー・ウェザリオ)を纏った事で、更なる地下の研究室に入れた事。

 

そして其処で規格外エーテルリアクターを三本見付けた事と、サバイバアルというネカマプレイヤーが自分にサンラクと再会出来た事への感謝と、対抗戦の人数が足らないならば自分を雇わないかと提案した事を、ペンシルゴンに話したのだ。

 

無論、あの研究室は光輝へと昇る金龍王装(レディアント・ドラゴニウス)に関係大有りである為、彼は其の話を天将王装に置き換えて話をしたが。

 

『サバちゃんかぁ………』

「元阿修羅会のNo.3って言ってたけど、有名なのか彼は?」

『そりゃあ勿論!何せユニークモンスター・墓守のウェザエモンが第二段階で呼び出した麒麟相手に、ロデオを噛ましたのがサバちゃんなんだよね』

 

彼女曰く『伝手は私に匹敵するレベルで広く、対人戦に関しては京極(キョウアルティメット)ちゃんに比肩し得る逸材。ある時に『NPC最強の賞金稼ぎ(バウンティハンター)相手に一目惚れして破産したわ』と清々しい笑顔で宣った挙句、阿修羅会を脱退した』なる奇人(・・)なのだとか。

 

「で、ペンシルゴンよ。一応明日まで返事を待って貰ってるけど、対抗戦に彼を雇う?雇わない?」

「うーん………あーくん的に言うなら『万が一』に備えて、フィフティシアに移動して貰うって事も考えて良いと思う。対人戦を踏まえれば、彼は強いからさ」

 

おそらく此方が会場入りを黒狼:強硬派が邪魔する可能性を考慮しての事だろう。取り敢えず明日ログインしてから、伝書鳥(メールバード)でサバイバアルに伝える事を決めて。

 

そして永遠と暫く会話をした後、彼女から『愛してるよ、あーくん』と言われたので、彼も「俺もだよ永遠」と答えて電話を終え、部屋の明かりを消して布団で眠りに着くのだった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、大学の講義とコンビニのバイトを済ませた梓は帰宅後にシャワーを浴び、夕食に冷凍赤魚の煮付け・根菜のナムル・白米・豆腐となめこの味噌汁を作り、牛乳を一杯添えた夕食で腹を満たし、デュエガンにて一時間みっちり早撃ち修行をしてからシャンフロに切り替えログインする。

 

「ペッパーはん、ペッパーはん。ビィ姉さんが呼んでたのさ」

『ワンッ』

 

覚醒(ログイン)初手から随分と真剣な顔付き&開眼しているアイトゥイルが、目覚めたペッパーに対してそう言ってきた。一体何だと思いつつも、先ずはサバイバアルに伝書鳥を通じて答えを送り、其れからビィラックの鍛冶場に向かえば、彼女が立って居たのだ。

 

「来たけぇ、ペッパーよぉ。ワリャから頼まれてた(モン)達を、キッチリ仕上げといた」

「ビィラックさん、今晩わです。そして本当に御疲れ様です」

 

そう言い、彼女が取り出したのは『二つの武器』で。片や根本から爪先まで荒々しい三角垂に成り、爪先にはドリルの膝当て(バンテージ)部分は重甲で作られている『籠脚(ガンドレッグ)』。

 

片や弓幹(ゆがら)の半分近くを金色の刃で構成され、弓柄の部分が剣の持ち手として出っ張り、中心点が折り畳める様に出来た片手剣よりも大きく、雑種剣よりは小さな形状をしている『弓』だが、中心点を押し込む事で弓幹が『折り畳まれて』、剣の状態へと『変形したのだ』。

 

籠脚は数日前に弩弓剣(アーチブレイド)製作の為に必要な最後の一体の強者、泰山巌宝蛇蟲(イミュリティーション.ヴィルワーム)"昂華堅巒(ブリリアント)"を狩りに気宇蒼大(きうそうだい)天聖地(てんせいち)にて出逢った、巨大オケラのクレーゼーレ・ヴィンディッシュに巨大シオマネキのバタリング・ナイツクラブ、そして乱入してきたFM's(フォッシルマイナーズ)クリサリス"戦災孤児(ウォールフェン)"の素材を組み込み、ビィラックの手で強化を受けて形を変えたのである。

 

「弩弓剣の名は『金弓宝剛剣(ゴルト・ヴァーシュ)』。FM's(フォッシルマイナーズ)クリサリスの甲殻で弓幹を、金晶独蠍(ゴールディ.スコーピオン)の鋏を用いて刃を、泰山巌宝蛇蟲(イミュリティーション.ヴィルワーム)の筋繊維を用いて折り畳み機能と弦を作り上げた。

そして甲皇帝戦脚(エクスパイド.ウォーレッグ)戦災孤児(ウォールフェン)を始め、クレーゼーレ・ヴィンディッシュにバタリング・ナイツクラブの素材を使って強化した『撃鬼覇貫脚(グラシアス・ガウルト)』に成ったけぇ」

「おおぉ………!」

 

見てくれはランスを籠脚に変えた見た目と呼ぶべき其れを見つつ、多分装備中は常に『バレリーナの爪先立ち』をし続けるのでは無いか?と疑問を抱き。もう一方の武器であり、インパクト・オブ・ザ・ワールドの第五段階終了後に解放される新武器種:弩弓剣たる金弓宝剛剣を手に取る。

 

「てっきり『両手武器』に成るかと思ってたけど、コイツは『片手武器』なのか………」

「弓っちぅもんは『片手で弓持って』、もう『片手で矢を持つ』んじゃ。片手で振るって、状況に応じて矢を放つ…………其れが弩弓剣の『基礎的な使い方』じゃけ。後は『実戦において弩弓剣を使い、敵を倒せたならば』武器として形を成せる」

「成程、勉強になります」

 

ステータスに筋力を要求している事から、ペッパーは弩弓剣は片手剣と剛弓のハイブリッドウェポンであり、普段は片手剣として使いつつ、適切なタイミングで弓としての運用を必要とする武器だと結論付けた。そして第五段階は完成した弩弓剣を用い、敵を倒す事で初めてクリアになる様である。

 

風雷皇の御手(サルダゲイル・アトゥヌ)はもうちっと、土錆び付いた遺機装(レガシーウェポン)の修繕はまだ掛かるが…………。ペッパー、ワリャが最近渡した土錆びけた色をした遺機装と、以前に渡した設計図を見直してみたんじゃ………」

 

双皇甲虫の素材を用いて作る甦機装(リ.レガシーウェポン)は三種類。片腕用の大型籠手として形を成している『風雷皇の御手』・籠脚・そして斧槍(ハルバード)。確かにデザインという名の設計図をビィラックに手渡した上、斧槍に至っては『あるギミック』を記していたが、果たして如何なる理由だろうか?

 

 

 

 

 

「ティラネードギラファとカイゼリオンコーカサスの、双皇甲虫達の素材を取ってきてくれんか?今のワチなら…………ワリャのハルバードの『ギミックを再現出来る』かも知れん」

 

 

 

 

 

──────と。

 

 

 

 

 






ビィラックのおつかい


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