集いし星
蛇の
魔力で闇を狼の形を成し、世界を我が心のままに駆け、御気に入りに
深淵のクターニッドは元々魔法陣であるので、おそらく死なない存在であるとしても、残り六体のユニークモンスターの半数が此の地に集っているという事実に、壮観以上に驚愕や恐怖に震え上がった。何よりもヴァイスアッシュの視線に、四体の龍蛇達が恐れ慄いて後退る光景は、RPGで良くある『小さい方が強キャラ』という法則を此所に真理として見せ付けている。
「せ、先生。アイトゥイル達は………?」
「ガキ共はぁ、全員下げといたァ………アイトゥイルの奴ァ付いてこようとしたから、シークルゥとエードワードに引っ張らせたぜぇ。まさかぁ、ノワの奴が単身で
いや本当にそうなんですよ。
そんな事を心の内にて吐露していれば、導きの灯火が反応していない影狼だろうリュカオーンが、自分の近くまで歩いてきながらにゴルドゥニーネの龍蛇達を睨み、グルルルル………!と、低く喉を鳴らしながらに威嚇している。
そして其の視線はペンシルゴンにも向けられ、彼女もまたリュカオーンに鋭利な視線をぶつけ、サンラクとレーザーカジキはスクショを撮り、サイガ-0と
「おめぇさんが
『随分とソイツ等に御執心なのネ、
「見込みの芽を咲く前に摘むもんじゃねぇ、そうだろうがよう……なぁ?」
『いいエ。見込みなんて有りはしないワ………今も、此れから先モ。
ゴルドゥニーネが放った其の言葉に、ペッパー・サンラク・ペンシルゴンが一体何だと思い、サイガ-0・
「俺等ぁも、おめぇさんも。互いに身内同士を戦わせて、最後にゃあ
『…………………』
ゴルドゥニーネの殺意と憎悪の視線に、一切揺るがないヴァイスアッシュ。龍蛇達はペッパー達を狙わんとしている様だが、影狼たるリュカオーンが睨み付けながら威圧を飛ばして、手を出させる事を許さない。
『……ふん、興が醒めたワ。でも忘れないことネ……私は必ず、お前が匿っている
其の言葉を聞いた瞬間、ペッパーがグランシャリオを振るい、
ヴァイスアッシュの口から
「──────【
其の言葉により、此の場に居た『ヴァイスアッシュ以外』の全てのプレイヤーとモンスターが、まるで時が止まった様に『動かない』。何よりも習得した『スキルや魔法』の
いや、此れどうやって攻略すれば良いのか?仮にヴァイスアッシュと戦うにしても、スキルの発動は愚か運動エネルギーすら止めてしまう、ポーズを使えるボスキャラを自分達はどう攻略すれば良い?
クターニッドの様なギミック系のユニークモンスターなら『まだ納得出来る』が、ウェザエモンの様な『ガチンコ系』の場合は軽く二〜三十回以上は死ぬ事になるだろう。
「言葉をよう。選んで使うもんだぜぇ……なぁオイ?────此所はもう『おめぇさん』の場所じゃあねぇよ」
「あの
ゴルドゥニーネと四体の龍蛇達が去ろうとしている。ヴァイスアッシュが放ったポーズなるスキルか魔法は、ゴルドゥニーネ側が矛を収めたからか既に解けて、動けるようになっていた。
今、ヴァイスアッシュとゴルドゥニーネが居る。ならば『あの言葉』を伝えるには充分では無いか?そう思ったペッパーは、グランシャリオを鞘に納めて。ゴルドゥニーネに向かって叫ぶ。
「無尽のゴルドゥニーネ!」
『……………何?』
彼女の底冷えした視線が向けられて、リュカオーンとノワとペンシルゴンが威嚇と鋭利な視線をぶつける中、彼はヴァイスアッシュにも視線を向けて。
「俺は『深淵のクターニッド』さんから、此のような言伝か警告か…………ある『言葉』を受けています」
そして一拍置いて。彼は言葉を紡いだ。
「──────『蛇と兎の鎧を探せ。白き神目覚める其の前に』─────と」
其の言葉に無尽のゴルドゥニーネは目を見開き、不滅のヴァイスアッシュは瞑目し、夜襲のリュカオーンとノワは首を傾げる。三者三様の反応、しかしながら其の言葉はゴルドゥニーネの口から『ある存在の場所を示す言葉』を引き出させた。
『────『黒き鳥の骸、尾羽の先端、最果ての
「何………?」
『二度は言わなイ………次に逢う時は、お前達を
「ほざいてろ。無尽だか無賃だか知らないがな……俺達は何時か必ず。お前の喉元に剣を突き付けてやる。覚悟しとけやクソガキ」
サンラクの宣言に対し、無尽のゴルドゥニーネは『フンッ』と鼻で笑った。彼が青筋を浮かべる中、無尽のゴルドゥニーネは四体の龍蛇達を連れて、暗いトンネルの奥の闇の中へと消えていき。
影狼のリュカオーンも驚異が去ったのを確認してか闇に融け、ヴァイスアッシュも鍛龍を鞘に納めた事で、此所にはペッパー達六人の開拓者達とリュカオーンの分け身のノワ、そしてヴァイスアッシュだけが残った。
「先生、ありがとうございました」
「おぅ。此のままラビッツに『歩かせても』良いんだろうが………よし」
そう言いながらヴァイスアッシュはノワを見て、更には再び鍛龍を抜きながら刀身に『見た事が無いエフェクト』を纏わせるや、小さな分け身に『こんな事』を言った。
「ノワよぅ、今からペッパー達に『ちょいとした事』をするがァ………まぁ、大目に見てくれや。なぁに、開拓者ならぁ………目覚めたら
其の刹那、全員が反応出来ないレベルの速度でヴァイスアッシュが振り向き、縮地等の比にも成らない圧倒的な踏み込みから、全員の首を0,0000001秒すら生温い刹那すら超越した斬撃で『斬り落としたのだ』。
「─────【
ノワが吠える中、ヴァイスアッシュが仔犬に兎御殿の方角を指差して。六人の頭が地面にゴトリ……と落ちる感覚と共に意識が断裂する直後、サンラクの目の前にはリザルト画面が、ペッパーにはサンラクと同様ながら+αが表示された。
『開拓者は無尽の分け身を討ち果たし、兎達を守り抜いた』
『ユニークシナリオ【
『称号【兎の国の防人】を入手しました』
『ユニークシナリオEX【
『ユニーククエストEX【七星の皇鎧よ、我が元に集え】が進行しました』
ヴァイスアッシュの絶技