其々の最終相手
「おぅおぅ。どうやらぁお前さん等、其々で十体目に到達した様だなぁ」
「先生!」
「師匠、おはようございます!」
「あ、おはよう………ございます先生」
「オッス、兄貴!」
「ヴァッシュの兄貴、おはようごぜぇやす!」
「おはようございます、師匠!」
『オカシラ!』
『ワゥ!』
プレイヤー達は皆各々の呼び方で兎達は揃った呼び方、ペッパーの影からはヒョコっと頭だけを器用に出した、リュカオーンの分け身たるノワは一鳴きしヴァイスアッシュに挨拶を終えれば、白い大兎はペンシルゴン・サイガ-0・秋津茜・レーザーカジキを見ながら言う。
「ペンシルゴン、サイガ-0、秋津茜、レーザーカジキ。其々の最後の相手をぉ、オイラがちょいと『遠出』して引っ張って来た」
指パッチンをする事によって、虚空からいきなりコロシアムへと落とされる『四つの影達』。其の全てが例外無く、
其のモンスター達は左から順に『全身の水晶が翡翠色に変色し、
其の蠍の隣には『蒼い雷で出来た鬣を靡かせながら、何故かペッパーとサンラクを睨み付けている、全長3.5〜4メートルくらいは有ろう、巨大で雄々しき威圧と静電気を撒き散らす
蒼雷獅子の横には『ティラノサウルスだと一目で判る白亜の表皮と蒼の竜眼、しかし其の背には赤い業火を燃やして纏う、全長15メートルは下らない恐竜がゴロゴロと喉を鳴らしながら、秋津茜を凝視しており』。
そして『此の場において、最も巨大な全長25メートルの要塞が如き巨体を持ち、赤い複眼達をギョロギョロと動かすタランチュラ』が六人と六羽と一匹の前に提示され、ヴァイスアッシュは其々の挑戦者が戦うモンスター達を、聞かせるように述べていく。
「ペンシルゴンはぁ、一番左に居るぅ『
帝晶双蠍の説明を聞いているサンラクの目はギラギラと光り、瞳の奥に宿るモチベーションの炎がメラメラと燃え上がっているのを、ペッパーとサイガ-0は感じ取る。水晶群蠍をマブダチと呼び、蠍達の素材でガッツリと稼いでいる彼からすれば、新大陸にも『新しい
「サイガ-0、お前さんの相手は蒼い雷を纏うライオンの『レオ・ネメアレクス』。あの
帝晶双蠍や他のモンスターも気にはなるが、ペッパーは其の中でも蒼雷を纏いて夜の帝王にさえも挑む獅子のレオ・ネメアレクスに対して、並々ならぬ不思議なシンパシーを感じていた。強者を放つ威に屈せず、敵を討ち果す事によって、己の存在を誇示するという『プレイスタイル』に非常にマッチしていたが故に。
そしてヴァイスアッシュは、残り二体のモンスターの説明を続けた。
「秋津茜ェ、お前さんの最後の相手は『ジュラ・ヴァルカンレクス』。コイツァずっと昔に
ワールドストーリーが第三段階に突入している事を踏まえて、ヴァイスアッシュは此の時点で『ジークヴルムの呪い』を刻まれ、最も関係の有る秋津茜にピッタリの相手を用意したのだろう。そしてヴァイスアッシュはチラッと、ペッパーを見ていたのは彼以外気付かなかった。
「レーザーカジキは『フォルトレス・ガルガンチュラ』。秋津茜の九体目に出したトレイノル・センチピードとは、シグモニア前線渓谷で『生存競争を繰り広げる間柄』だ。一筋二筋じゃあ要塞は落とせやしねぇ、お前さんが実戦的訓練で培った『要塞落としの答え』──────オイラに見せてくれや」
見るからに巨大で、ヴァイスアッシュに『要塞』と言わしめる巨大蜘蛛を見上げ、武者震いをしながらも真っ直ぐに最後の壁を見据えるレーザーカジキ。其の目には闘志の炎が宿り、此の局面を必ず超えてみせると躍起になっている様で。
同時に四人の前には其々、自分が乗り越えるべき敵を示した『シナリオの画面』が表示されたのだ。
「さぁ、見せてみな。お前さん達の『ヴォーパル魂』をよォ」
超えなくては進めない