ブッ飛ばせ
「いやぁ〜…………。アレが
「クラン対抗戦で観てたけど、やってる事が大概おかしいわ」
「戦い慣れてるってより、相手のモーションやら全部頭の中にブチ込んでる感じがする」
「何かスキルのエフェクトヤバない?さっきから挙動が大分ヤバいんだが?」
「解説とか対策は此方が理解し易い様に、言葉を選んで話してくれてるよね」
「「「「それな」」」」
「金色の剣が開いて弓になった!?何あの変形!?」
「修正前剣聖を仕留めた例の弓剣だっけ?」
「ウェポニア、アレ知らない?」
「最近武器カテゴリーに追加されたという、
「弓モードに剣モード、一つで二度美味しいってヤツかな?」
「あ、コーカサスの角が切られた!ってか、速っ!?」
「ギラファの鋏が折れたァ!?」
空中を駆け走ってはバウンドボールの如く跳ね飛んで、此処まで地道にダメージを積み重ねてきたカイゼリオンコーカサスの角が、強化スキル+斬撃スキルの合わせ技による唐竹割りの要領で放たれた、ペッパーの一撃でスッパリと斬り落とされ。
立て続けに繰り出した渾身極まる刺突攻撃により、亀裂が出来上がっていた大鋏が根本からボキリと折れて、まるで剣士同士の戦いで敗者の
「ティラネードギラファは鋏、カイゼリオンコーカサスは角が、其々の遠距離攻撃を行う為には必要不可欠な部位だ!其れを壊せれば少なからず『脅威度』は下がる!けれど油断はしない事、何せ其々のシンボルを壊すと怒り状態に突入して、敵のステータスが上がる!」
狩りゲーでも見る『敵に対する地雷行為』、そして此れを行わなくては『強い武器は作れない』と、ペッパーは教授と警告をプレイヤー達に与えつつも、相手が『そんな状態』になろうとも弩弓剣オンリーで勝ち切ってやると気合を入れ直し、爆風と轟雷の中を嬉々として突き進む。
其の光景を観ていた者達は、全員漏れ無くこう思った──────『ペッパーやばい』と。
自分にとってゲームとは、己の人生を楽しむ為にやっている。アクション・格ゲー・シューティング・狩猟・FPS・RPG・其の他諸々etc………多種多様に有るゲームの中でも、ペッパーは特に『レトロゲーム』が好きだ。
ペッパー………
「ティラネードギラファは鋏が、カイゼリオンコーカサスは角が、自分の武器たる部位が破壊されると体内に蓄えられた魔力で欠損部位を作って補ってくる!其の間は双皇甲虫達の魔力はガンガン削られているみたいで、自身を強化する為に消費する分も相俟って段々と弱っていく!『普通なら』逃げるって選択肢も有るだろうけど、生憎此方は双皇甲虫を『倒しに来ている』から此のまま続行!!寿命が尽きる前に角と鋏を圧し折って、討伐しきってやるっ!」
月光射し込む双皇樹とコロシアムの中を駆け回って、刃を叩き付けて突き立てながらに、至近距離で接射して矢をブチ込むという、被弾しそうな場面も多々有りながらも敵のモーションを誘発させては、攻めるカウンターでダメージを与えていき。
其れはまるで『
「最後までッ!手を抜かず!全力で!勝ァアアアアつ!!」
左手で指を打ち鳴らし、両手の合掌と共に、ペッパーの身体が白光を放って燃え上がる。地を蹴り、虚空を踏み、両眼に宿った闘志を滾らせ、最大高度に至った実力を今一度証明するかの様に、攻撃の手を止める事無く戦い続ける。
吹き荒び、鼓膜を劈く音にも怯まず、緋と白の太陽が双皇甲虫とプレイヤー達を照らし、溢れんばかりの情熱を一撃一撃に込めて、自分戦ってくれている双皇甲虫に感謝を捧げる様にぶつけて。
「最大!最速!一刀──────両断ッッッッッッ!!!」
空気の摩擦が金色の刃先に熱を乗せ、実体を持ったレーザーソードの如く振り切った斬撃スキルが、
「やってみたかった事を!やってやるぜッ!!!」
そして其の思考は、金弓宝剛剣が剣モードから弓モードに切り替わっても尚『剣身に竜巻が纏わり持続していた』事により、確信へと変わった。此の武器は、使い手次第で『とんでもない強さを誇る武器になる』。
弦に乗せた仕掛け鏃が二つに分かれ、強烈な回転と共に矢を前へ前へと押し込む。観戦していたプレイヤー達の目には、ペッパーがまるで『竜巻の其の物を弓として握っているかの様な』、そんな光景を目撃する事になり。
「──────チェックメイト」
弦によって引き絞られ打ち放たれた一矢は、高出力で吹き込む風に矢羽を押され、其の速度は地面に弦を突き立て巨大な矢を打ち放つ剛弓以上の速度を以て、カイゼリオンコーカサスの眉間を貫き。
同時にカチン!仕掛け鏃の持つ着弾と同時に爆発する能力により、頭部を内側から爆破して残った角も衝撃によって吹き飛ばされて、体力の全損によって其の巨体が双皇樹の大地に落ちた。
「ティラネードギラファ、カイゼリオンコーカサス。双皇樹の大地を守りし、強き守護者達よ。君達二人と戦えた事、俺は誇りに思う。戦ってくれて──────ありがとうございました」
大地に降り立ったペッパーの感謝の言葉に御辞儀と同時、二体を構成していたポリゴンは崩壊して。戦闘前からサブ
全力でやり切って