絶天の後
取り敢えず身動き一つで水晶巣崖を卓袱台返しにする範囲攻撃は反則だし、超巨大エネミー戦に置いても十八番中の十八番攻撃は凄まじい限りだったし、オーバーヒートのデメリットでステータスがダダ下がりした中で最後まで抗った自分を、ちゃんと褒めてやりたい。
掌を開いて閉じてを繰り返せば、思い起こされるは『八同調連結「
「ペッパーはーん!」
『ワンッワンッ!』
「
起き上がりに視界に映るのはアイトゥイルとノワ、そして左手首に一体化した腕輪型のデバイス・
「やぁ、皆。さっきまで水晶巣崖で蠍達を狩っていたんだが、大親分が出張って来て死んだよ。はい、此れが証拠ね」
インベントリアを操作し取り出すは、
「ピッカピカなのさ」
『グルル』
「当機の演算で見れば、リザルトはA+判定だろう」
「自分的には大親分に届かなかったから、見積もってもA-だと思っているが………」
何時か水晶群老蠍を狩れる時を夢見て、ペッパーはインベントリアに素材を収納していけば、此処でアイトゥイルが思い出したかの様にペッパーへ言った。
「あ、ペッパーはん。ビィ姉さんが『直った』って言ってたのさ。何でも『ケンジュウ』?に絞り込んで朝昼晩と向き合い直していたら、何時の間にか『全部終わっちゃった』らしいのさ」
「え?其れホント?」
コクリと頷くアイトゥイル。此処に時は満ちた。
アイトゥイルの報告を聞いて、ペッパーは彼女とノワにヒトミを連れて、古匠になってから『SFチックな雰囲気に伝統と格式が織り成して醸し出す、ビィラックの仕事場に辿り着けばサンラク・ペンシルゴン、そして各々のパートナーのヴォーパルバニー達が先着しており。
其の床には大きな風呂敷が敷かれ、其の上にはずらりと。銀に輝く
「おぉ、来たけぇペッパー。大量に持って来たジューじゃが、先ずはケンジューを全部キッチリ此処に直し切った。前にペッパーが持って来た、ミル・ト・コルンの修復経験が生きたと言っても過言じゃないけぇ」
フフンとドヤ顔を決めつつも、彼女の目の下に少なからずクマが出来ている事から、かなりの激闘を繰り広げた事が見て取れた。其れも其の筈、彼女の手により新品同然に甦った拳銃の総数は『四十一』。仮に全てに一切の妥協無く直したなら、相当な労力を用いただろう。
「ビィラックさん、御疲れ様です。ゆっくり休んで下さい」
「ん、そうさせて貰う………。暫く寝たら、次は長いジューを直しに掛かるわ…………。ふぁあ……………」
ペッパーの感謝の言葉に、ビィラックは自分の仕事場の奥へと入って行き、鍛冶場には三人・三羽・一機・一匹が残る。
「さて………どうするか此の銃達、ヤシロバードやSOHO-ZONEにサバイバアルが見たら、絶対狂乱しそうだなぁオイ」
「先ずは名前確認と種類分け、次に種類毎に全体を収めるスクショを撮影。そしたらクランチャット【旅狼の溜り場】に掲載し、全員に確認して貰ってから蛇の林檎にて集合。拳銃の受け渡しを行うって流れにしたい」
「そうだね、皆と情報共有して分配しなくちゃ。現状拳銃オンリーだけど、シャンフロで私達含めて一部が銃火器を使えるから、取り扱いには注意しないとね」
「
話は纏まり、早速行動開始。ペッパーが拳銃を種類事に分別し、サンラクが分けた物を人影や物が映り込まない様に其々スクショ、ヒトミとペンシルゴンが数と種類を記録し纒め、クランチャットにてコメントする際にスムーズに事が運ぶ様にカンペを作り。
撮影したスクショと、僅かな時間で作ったとは思えない出来のカンペを、Eメールアプリでやり取りする形で受け取った瞬間から、ペッパーはクランチャットにてコメントを刻んで行く。
【旅狼の溜り場】
ペッパー:皆、朗報だ。ついさっき、旅狼が現状独占状態にしてる古匠持ちのNPCから、拳銃だけだが全部の修繕が完了したので受け取って、種類分けを終えてスクショを撮ったよ。証拠を貼っておく。
拳銃は全部で41在って、内分けとしてはリボルバータイプのミル・ト・コルンが14、其の中で形状がちょっと異なる奴(レア物?)が2つ混ざってた。
【ミル・ト・コルンの画像】
【ミル・ト・コルンの画像(レア物)】
ハンドガンタイプのリッツ・ヒッターが8、マグナムタイプのべラールフィンが11、ピストルタイプのグーナルムが8。此の三つにはレア物は無かったよ
【リッツ・ヒッターの画像】
【ベラールフィンの画像】
【グーナルムの画像】
次は狙撃銃を直すって言ってた
ルスト:おおおおおお……………!
モルド:シャンフロの銃のリアリティが凄いなぁ…………
ペンシルゴン:おぉ、直ったんだね
オイカッツォ:レア物って通常と能力は同じ?
サンラク:ミル・ト・コルン(レア)で二丁流やってみてぇ
ペッパー:一応此方が選べるけど、一部しか取れない事を留意して置いてくれよ?ウェポニアに関しては、武器防具に対して非常に面倒臭い事で有名だからな…………
ペッパー:ミル・ト・コルンのレア物は通常の奴と能力自体は同じ。アレだな、テイム系のモンスターで戦うゲームでよくある色違い的な感じ
ルスト:グーナルム良い………素晴らしい…………
モルド:シャンフロの銃ってMPを消費して弾丸をチャージするんだっけ?
サンラク:そうらしい
オイカッツォ:って事は銃をフルスペで使えるのは、MP・スタミナ・敏捷に秀でた魔法職みたいな奴になんのかな?
ペンシルゴン:敏捷はバフやらなんやらで補えるし、狙撃銃とかが其の手と相性抜群だと思うよ
ペッパー:取り敢えず明日、NPCカフェ・蛇の林檎のフィフティシア支店にクランメンバー全員集合しよう。銃の振り分けと受け渡しも含めて話し合いをする。集合は九時を目安に
モルド:了解
ルスト:了解
サンラク:OK
オイカッツォ:解った
ペンシルゴン:はーい
チャット部屋から退出後、サンラクとペンシルゴンは用事が有ると各々のパートナーを連れて行き、ペッパーは明日に備えてインベントリアへ拳銃達を収納。
そしてヴォーパルコロッセオに移動後、ノワやアイトゥイルと三十分程ボール遊びで交流を深めた後、コロッセオの備え付けのベッドにてセーブを行ってログアウトし、本日のシャンフロを終えたのだった…………。
拳・銃・復・活