VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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ルスト計画成就の時




アウトレンジなストライカーズ

魔導推進征海船。

 

其れは文字通り『魔力を糧とし海を征して走る船』であり、ワールドストーリーが第二段階へと移行した事で、フィフティシアや一部NPC商会を通じて依頼・製作可能となる()()()アイテムの一つ。

 

其の中でも魔導推進には『ラピステリア星晶体』をエネルギー源とする事で、多大な魔力を引き換えとして海だけで無く()をも駆ける出力を出せる。

 

シャンフロ三大NPC商会こと『黄金の天秤商会・筆頭株主』としての協力、そして征海船を造らんとしていた『ノーマン』というNPCとの出逢いと助力を得て、遂に完成し。

 

そしてクランチャットにて、ペンシルゴンがコメントした『ブリュンヒルデ・バスカヴィル三世』を省略し、戦士を運ぶ戦乙女と主人に忠実な魔犬の如き名を持つ…………という、何処か中二病チックな意味合いを込めて『ブリュバス』と名付けられた船は、ベヒーモスの第三階層に挑む開拓者の前に其の姿を現したのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サンラク君、何此の船!?」

「以前クランチャットで言ったと思うが、デカい買い物がコレ。因みにラピステリア星晶体の入手と設計費諸々含んで、御値段合計『四十九億マーニ』になりまぁす」

「たっか!?!?」

「マブダチ様々だぜぇ〜ハッハッハ!ルスモルコンビ、ブリュバスに備え付けたアイテムボックスん中見てみな、お前が夢見た逸品が入ってるぜ」

 

サンラクが言う逸品とは、墓守のウェザエモンの遺産たる規格外特殊強化装甲と規格外戦術機獣、そして規格外武装の事だろう。意気揚々とブリュバスに飛び乗り、中へと入っていったルストが次の瞬間に『わびゃあああ!』と歓喜に満ちた声を上げるや言った。

 

「ちょっと手荒に使うけど良い?」

「大事に使えよ〜」

「いっつも手荒に使ってるサンラク君が言うと、説得力が違いますなぁ!!」

「うっせーブッ飛ばすぞコンニャロー」

 

ワイワイギャーギャーと叫ぶ旅狼メンバーを見つつ、サンラクの刻傷(こくしょう)の効果と自分の愛呪(あいじゅ)の効果が同時に作用する中で襲い掛からんとする敵を見極めていれば、此方へ猛突進してくる人型イソギンチャク的触手生物こと『ニュートン3-1』なる存在を目視。

 

此のままの速度では一団と真正面から衝突事故不可避なので、ペッパーは勇者武器(ウィッシュド·ウェポン)聖盾(せいじゅん)イーディスを取り出し、先行する形でニュートン3-1の進路上に立ち塞がる。

 

「俺が相手だ、掛かって来いッ!」

 

武器による押し込み(バッシュ)を行う際に筋力を強化するアンストライク・ビリーブから進化し、武器を用いての敵からの攻撃を防御もしくは押し込みを行う度に、筋力が強化されていく『コルドレイズ・ガウォン』を使用。

 

十本の触手を束ねてぶん殴って来るニュートン3-1に対して、金色と純白の鏡面による押し返しにより筋力が上がるが、受けた盾の面がジュワッと僅かに『溶かされた』。

 

「ッ………コイツ、近接殺しのウェポンブレイカーか!」

 

イソギンチャク的な見た目をしている事から、此の環境生物は元々『水棲系のモンスター』であるのかを考察。系統を確かめるべくイーディスから切り替え、ビィラックに製作依頼し作り出された雑種剣(バスタードソード)こと『海喰の雑剣(バスタード・ブルー)』を取り出し握る。

 

「先ずはコイツの粘液は耐熱なのかを確かめる!アイトゥイルは酔息吹を、ノワは近接すると酸性の触手にやられるからヒトミさんの所まで下がって、ヒトミさんは遠距離から攻撃を!」

「はいさ!」

『ワン!』

「了解、此れ迄の回収したオブジェクトを選択。………狙撃銃を展開、援護射撃を開始する」

 

アイトゥイルを肩に乗せ、振り回される触手を回避。渾身の一撃を触手に斬撃を叩き込んだが、粘液によってヌルリと滑って刃が酸性粘液に溶け、またしても耐久値が削られる。

 

「厄介だな、全く………!アイトゥイル!ヒトミさん!」

「弾丸は命中………効いているが単純な火力が足らない」

「いくのさ、酔息吹ッッッ!!!」

 

絶妙な距離から狙撃を通し、ニュートン3-1のヘイトを請け負った所に不意打ちの火炎放射が直撃する。良質な酒を燃料に放った炎によって僅かに怯むも、触手をグルグル巻きにしてから振り回した事で、自身のダメージを最小限に抑え込み。

 

が、其の直後に空を切り裂き飛来した魔力の()()()()がヘッドショットの要領で着弾、爆発と共にニュートン3-1はノックバックされて地面に仰向けに倒される。

 

振り向けば規格外特殊強化装甲【艷羽】を纏い、規格外戦術機鳥【朱雀】と合体して空中から規格外武装:長銃型【サジタリウス】を構えるルストが空中を飛び回り、次々と狙撃を成功させて。

 

規格外特殊強化装甲【富嶽】を纏いながら、対応する規格外戦術機亀【玄武】を従え、規格外武装:大砲型【レグルス】を抱えるモルド。そして他の旅狼メンバーをブリュバスに乗せて操縦するサンラクと共に、浮遊して前線に上がって来ていた。

 

「ペッパー、其の人型イソギンチャクの情報」

「魔法は効いた!近接関連は多分効果が薄い!ヘイト請け負うから集中砲火!!」

「了解、モルド」

「オッケー、任せて!」

「微力ですが、僕も御手伝いします!」

「アイトゥイル、確り掴まってて!ヒトミさんもタイミングを見計らって攻撃、ノワは気付いた事が有ったら吠えて報告!!!」

「はいさ!」

『ワンッ!』

「了解」

 

触手攻撃を回避から速界見眼(シンクロ・アイズ)にサキガケルミゴコロを使い、銃連射による死の未来を察知し脳内情報を高速処理。ビジョンに合わせてニュートン3-1を銃撃と砲撃の射線上に誘い出し、己はタイミングを見計らい。

 

「よし、撃てぇ!!!」

 

ミルキーウェイで走り抜けた直後、殺到するは炎の魔槍連打に狙撃銃、更には実弾と魔力による砲撃の雨霰がニュートン3-1に次々と着弾。砂塵と草を舞い上げ、再び姿を見せた時には身体の彼方此方に無数の風穴が空いており。

 

「トドメ」

「ニュートン3-1。もしお前が生まれ変わって出逢えたなら、其の時は俺ともう一度勝負しよう」

 

ルストが構えたサジタリウスが火を噴き、頭部だろう部位を吹き飛ばした事で沈黙。ダメージを溢す様にポリゴンを撒き散らしながら崩壊を遂げ、ニュートン3-1のドロップアイテムだろう触手(素材)が散らばり、同時に討伐に関わった旅狼メンバー全員にベヒーモスの通貨たるリザルトが振り込まれた。

 

「ニュートン3-1、撃破ァ!!」

「先行ってるぜ、皆の衆!!!」

 

ブリュバスを駆りつつ空間を浮遊して、第四階層へ向かう扉の前まで進んだ所でサンラクは乗船者を下ろし、インベントリアに船をブチ込み。ペッパーは玄武とニュートン3-1の素材をインベントリアに回収して、ヒトミとノワとモルドを拾い。彼等彼女等の後を追い掛け、次の階層へ走って行ったのだった………。

 

 

 

 






環境生物倒して、次の階層へ


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