VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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第六階層で行う事




ショッピングモールは巨大迷宮と揶揄され、其れ故に人々は彼の地で宝を探し、見付けて興奮する生物であると言われている

象牙(ゾウゲ)によりペッパー達一行が次にやって来たのは、ベヒーモス・第六階層。十在る階層の半分を踏破・折り返しとなった此の場所を、一言で言い表すならば『大型ショッピングモール』の様な空間と、目の前には少々大き目の業務用と思しき『体重計』が置かれていた。

 

『此処からは少々方針が変わり、より『文明的なフェーズ』へと進みます、我が子達よ。此処では一人につき『情報質量10万マギバイトを持つ』事、其れが第六階層の突破条件です』

「情報質量………マギバイト……何じゃそりゃ?」

「マギバイト………情報………うーん」

「あの、象牙………さん。マギバイト、というのは………私達が持っている『インベントリ』、でしょうか?」

『良い推理です、サイガ-0。其の推測は正しい…………情報質量とは一号人類及び二号人類がデフォルトで備える拡張空間技術……所謂『インベントリ内に納められた』マテリアルを、次世代原始人類種の肉体に記録したものです』

 

求められている物なるマギバイト、一体何の事だろうかと考えていれば、サイガ-0は象牙に予測の下に答えを述べた所、見事に的中していた。そうなれば答えは自ずと見える物、サンラクは象牙の説明に答えを述べる。

 

「……………要するに、俺達が持ってるアイテムや武器、防具やアクセサリー全部をインベントリ、もしくはインベントリアに全部入れた時の『総量』が、10万マギバイトを越えりゃクリアって事だな?」

『えぇ、其の通りです。サンラク、素晴らしいですね』

 

答えは聞き出せた、早速計測を開始しようとした所、ペッパーとサンラクはペンシルゴンに肩を掴まれた。

 

「あ、そうそう。あーくんとサンラク君が先に乗っちゃうと、多分参考にならないから後にしてくれるかな?」

「えっ何で?」

「理由を聞かせて貰っても良い?」

「蠍成金してるから」

 

ド直球なストレートアンサーに、二人は何も言い返せなかった。其れもそうかと割り切りつつ、一番槍としてオイカッツォが計量器へと飛び乗る。すると彼女()の頭上に数値が刻まれ、マギバイトの総量が算出された。

 

「………待って、何桁有る?」

「一、十、百、千、万………」

『1()6700億483万7287マギバイト、歴代最高記録ですね』

 

兆超という圧倒的なまでの数値を叩き出し、全員顔を見合わせて。そしてペッパーは気付いた。

 

「…………もしかしてコレ、俺達五人のインベントリアが『共有状態』だから、此の数値になったのでは?」

「「「「………………確かに」」」」

 

一応クリア状態になったオイカッツォだが、個々人の持ち物によるマギバイトを調べる為、一度インベントリア内に有る戦術機獣やパワードスーツに武装達を除いて、己が入れた物をインベントリに移し替え。改めてオイカッツォが計量器に乗ると、頭上には『1002億5030万943マギバイト』と表示された。

 

「待って、インベントリアに何入ってたっけ!?」

「ロボットにパワードスーツと武装。他には………あぁ、阿修羅会の元クランリーダーの『オルスロットが持ってた剣』も在ったか」

「そう言えば俺、ルルイアスの廃船達の中に在った本や財宝、換金せずに置きっぱなしにしてたわ」

京極(キョウアルティメット)ちゃん。其の剣絶対(・・)に外に出さないでよ、言っておくけど『フリ』じゃないからね?」

「解ってるって、アレは正直『面倒』だからね」

 

物凄くジト目で京極を見るペンシルゴンに、一体何の話をしているのか気になったが、其れは一旦置いておく事にして。「なら次は僕が行こう」と意気込み、計量器に乗った彼女の頭上には『1002億6199万8341マギバイト』との表示。

 

どうやらインベントリアの中に在るウェザエモンの遺産達と、オルスロットが持っていた剣は凄まじい情報質量を持っているらしい。

 

「オイカッツォと京極が乗った事で判ったのは、オルスロットが持っていたって言う剣が、『1000億マギバイト』の情報質量が有るという事だ」

「まぁアレって、PKer関係の『ユニークウェポン』なんだよね。家の愚弟がPKばっかやってたら手に入れた逸品」

「えっ、そうなの?」

「マジだよ、ペンシルゴンから聞いた」

「マジかぁ…………」

 

オイカッツォがギリギリと歯軋り&ユニーク……!ユニーク……!と呟いているが、全員華麗にスルーを決め込み。此処で満を持してサンラクが計量器に乗れば、頭上には『6252億7431万9438マギバイト』の表示が。

 

「ブリュバスが相当な情報質量持ってたり?」

「可能性は無きにしも非ず………か」

「蠍で成り上がったサンラク君は違いますねぇ〜?」

「やっぱ時代は蠍よ、マブダチ万歳だわ」

 

ハッハッハッと高らかに笑ったサンラクを見つつ、ペッパーはインベントリが一杯になった事で、重量オーバーによるペナルティが襲う重い体を動かしながら、念の為にヒトミと装備中の防具、更には外せるアクセサリー全てをインベントリアに収納。

 

ゆっくりと計量器に乗って結果を待っていたのだが、全員ペッパーの頭上を見て唖然となっているのに疑問を抱き、頭上を見上げた事で彼もまた目を丸くしてしまう。

 

『1兆9371億4973万8908マギバイト………歴代最高記録を僅か数分で塗り替えましたね、ペッパー・天津気(アマツキ)

「個人で一兆超えしてるし、二兆手前かぁ…………」

 

コレはアレだ、どう考えても『オハナシ』の流れだ。だってペンシルゴンの視線が明らかにヤバい、絶対に情報を引き出させるという鋼の意志が宿った『ガチの目』なのだから。

 

「あ〜…………ペンシルゴン、オハナシするなら後にしてくれよ?色々と面倒な状況にしかならないから」

「何故バレたし」

「視線が捕食者の其れだからだよ」

 

次に現実世界(リアル)で会ったら搾り尽くされて、腹上死かミイラになりそうな予感を抱きながらも、ペッパーはずっと気になっていた『ある物達』を象牙に対して問い掛けた。

 

「象牙さん。此の階層に来てからずっと気になっていたのですが、服屋のマネキンが着ている物や食品サンプルみたく並んでいる物……………アレ(・・)は購入可能ですか?」

『勿論ですとも、ペッパー・天津気。此の階層でマギバイトが足らない場合、ベヒーモスで稼いだリザルトを使う事により買い物が出来ます。ラインナップは『リヴァイアサン』には劣りますが………、我が子達にとっては魅力的な品々だと思いますよ』

「当然。一部のプレイヤーは『其れ』を、ずっとずっと血眼になって探していましたから」

 

そう言って装備を着直し、インベントリアに色々と入れているペッパーが向けた視線の先…………其処に陳列し飾られていた物は、ハンドガンやライフル等の銃器を始めとし、マネキンに装着されていたのはパワードスーツ達という、シャンフロのプレイヤー達が待ち望んだ銃器とSF兵器の数々。

 

そしてバハムートの一機である『リヴァイアサン』にも、同様に銃器や兵器が在る事が象牙から説明されたのであった………。

 

 

 






銃器兵器のオンパレード


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