勇者、働く
※少し短いです
シャンフロ銃火器武装集団こと、S·F·G·F·A発足の翌日。いよいよ明後日に迫る、天音家と五条家への挨拶という名の近況報告を前に、梓は今日も今日とてバイトで汗水を流していた。
(いよいよ、かぁ………。結婚報告をしに行く訳じゃないけど、身だしなみはキチンと整えなくちゃだな)
女性向け婚活雑誌を棚に並べる中、ふと目に飛び込んだのは『
何時も通りの通常運転だなと思っていれば、マナーモードに設定していたスマフォが『着電』を告げる振動を梓に伝え。慌てて雑誌類を棚に並べ、店長には「電話が来たのでちょっと確認してきます」と伝えてから裏方に入り、電話の相手を確認すると『永遠』との表示が。
折り返し電話を掛け、スリーコール前に永遠が電話に出て来た。
『やぁやぁ、私のあーくん。元気かな?』
「やぁ、トワ。どうしたんだ?いきなり電話を掛けてくるなんて」
『ンフフフ………♪いよいよ、あーくんのパパさんとママさんに久し振りに『御挨拶』出来るんだからねぇ〜』
随分と上機嫌に笑いつつも、『あぁそうそう』と彼女は本題に入る。
『後であーくん宛に一通のメールを送るんだけど、明日の夕方から夜に其処へ来て欲しいんだ。一応旅行って雰囲気にしたいから、着替えとかの手荷物も用意しておくと良いかも』
「……………罠とかじゃないよね?」
『そりゃあ当然』
彼女の意見は一理有る。二十四と二十五の二日間を共に過ごす事を考えれば、服装が変わっていないのは他者からすれば『匂わせ』になる。其れが有名カリスマモデルの天音 永遠ともなれば、勘の良いパパラッチ達は其の周辺関係をとことん、其れも特上の情報が出るまで昼夜問わず、根掘り葉掘り調査するだろう。
「解った、頼んだよ。当日はよろしくな、トワ」
『はぁい♪すぐ送るね、私のあーくん。──────愛してるよ』
「俺もだよ」
電話を切って数十秒後、Eメールアプリに一通のメールが着信し、其処へ立て続けにもう一通のメールが届く。片方は天音 永遠からの物で、もう片方はオイカッツォこと
二通のメールはバイトが終わってからの帰り道で確認する事に決め、梓は再び労働へと戻りつつも、帰宅前にはシフト表には絶対に希望休を記載すると、心に誓ったのだった…………。
コンビニバイトを終えて従業員ロッカールームにて、天音 永遠と魚臣 慧からのメールに目を通し、来月のシフト表に希望休を記載した梓はバイトを上がり帰路へと付く。
(まさか俺がGGCでプロゲーミングチームとして、全米一位が居る外国のプロプレイヤー達と戦うなんてな……………)
魚臣 慧のメールでは『GGCは8/23・8/24の二日間で開催され、GH:Cのエキシビションマッチは8/24の午前十時から開幕する。エキシビションマッチが去年と同様ならば、試合形式はシンプルな四対四の勝ち抜き戦で行われ、当時は自分とシルヴィは大将戦で激突した』──────との事。
そして『GGCの開催場所と出場選手が宿泊する施設の名前と画像』も貼り付けられ、画像をスマフォを使って読み込み調べてみれば、『ホテルグランドスプリーム』という名前であり。日本屈指の最高級ホテルの一つにして、裕福な外国人観光客も利用する事も多々有るとされる場所なのだと。
一方の天音 永遠が指定した場所は、上空から撮った周辺エリアと目星に赤い星を記載した物であり、何処の写真かと考えてみれば『もしや永遠の実家周りでは?』と予想を立てる。
「まぁ、なる様になれだな……………」
先々の事を考えるのは良いが、其れに託けて思考を縛っては本末転倒だ。だからこそ一つ一つ、時限爆弾を繋ぐチューブを専用のニッパーで断ち切って解除していく様に、自分が破滅に向かうフラグを圧し折って潰す。
あくまでも目指すのは『ゲームが出来る普通の人生』であり、プロゲーマー等の職業や何かに縛られる中で、ゲームをやりたい訳では無いのだ。
そして梓は歩く…………。帰ってからやりたい事に、やらなくてはならない事を含めて、今日という日を全力で生き。自分の成す事を成し遂げていくのが、彼の
そして今日も、君は戦う