パーティータイム
※少し短いです。
「えー、其れでは。我が家の長女が梓君と恋人となった素晴らしき日と、今後の二人の行く末に幸が多く在る事を願って…………乾杯!」
『『『『乾杯ー!』』』』
カンキンと軽くガラスのコップが重なり、小さくも心地の良い音が鳴る。テーブルには御持ち帰りしたであろう、某ピザチェーンのピザや良い御値段になるローストビーフを始め、所謂『誕生日会』に匹敵する程度の御馳走達が並んでいるのだ。
流石に大袈裟では?と思うかも知れないが、永遠の両親…………父親の『
「ング、ング、ング…………ぷぁ〜!いやぁ~今日のビールは格別に美味い!まさか梓君が、家の永遠と御付き合いをしていたとは…………ひっじょーにめでたい!!」
「家の人が色々言うかもだけど、気にしなくて良いわ。ささ、遠慮しないで食べてね〜」
「御気遣い、ありがとうございます。食べ過ぎない程度にいただきます」
「シャンパンおいしー♪」
「誕生日会レベルだな、アズサ兄」
家族団欒で食べる食事も随分と久し振りで、明日は自分の実家に永遠の事を報告しに行くが、全員集まるかは解らない所が有る。揃えばラッキー程度で良いかと思っていれば、光が真剣な眼差しで起立するや、「梓君」と彼に声を掛ける。
「君も知っての通り、家の永遠はカリスマモデルだ。色々言われる事も有るだろうし、彼女と付き合っていく上での重圧も伸し掛かるだろう………。其の時は私や明日香、久遠にも頼ってくれ。少ないが君を助けられる様にする。そして、だ。梓君…………永遠の事を『よろしく頼む』よ」
深々と一礼した光に、梓もまた手拭きで両手を拭いて。静かに起立してこう言った。
「不束者ですか、彼女の…………天音 永遠に相応しい男に成れるよう、自分も努力を重ねていく所存です。どうぞよろしく、御願い申し上げます」
深々と御辞儀をし、此処に永遠の両親から『公認』された。テーブルに並んだ御馳走を摘み、天音家の面々との会話を重ね、梓は永遠と交わった事で消耗していた体力を少しずつ、そして確実に回復していったのである…………。
「はぁ〜………癒される〜………」
「そうだねぇ〜…………」
ゲーム内のSEなら、まさしく『カッポーン』という木製の盥が鳴らされた様な、そんな音が聞こえてくるのは間違い無い。凝り固まった身体がホカホカの湯によって解され、血の巡りが改善されて発汗が促されていくのが解る。
唯一の疑問を挙げるとするなら…………自分と其の自分の恋人が、産まれた姿で同じ風呂場の湯船に浸かって、自分の太腿の上に座っている事で有る。
「………………で、だ。何故に永遠は、俺と一緒に入ってるんだい?」
「お父さんとお母さんに、あーくんが正式に公認されたからねぇ〜。御陰で私の実家でイチャイチャしても、何の問題も無いって事さ」
「此の御時世、パパラッチが何処から沸いて出るか解らないんだぞ………?」
「もし盗み聞くなら、逆にプライバシーの侵害で訴えて毟り取れば解決だよん♪」
「無敵かよ」
彼女の後ろから見る身体のライン、そして其のプロポーションの高さ、世界に名を示すカリスマモデルに相応しい美しさ。其れを維持し続けるのに、何れ程の苦労を重ねていたのか。
と、彼女か身体を揺らせば浴槽の湯もまた、チャプンチャプンとリズミカルに揺れて。特に腰で此方の股辺りをグリグリと、まるで『求愛』を訴えるかの様に揺らす姿は、雌が雄へと媚びる様にも見えてしまい。
「…………あはっ♪あーくんの、また元気になったね」
「永遠が誘ってるからだろうに………」
「ごめーんね♪お風呂から出たら髪を乾かして、私の部屋で涼もうか。君にはまだまだ、沢山抱いて欲しいからね」
「明日俺の実家に行くのに、影響が出ない様にしてくれよ…………」
永遠が湯船から立ち、身体の位置を正面に向き直す。そうして再び座り、円を描く腰使いで此方のボルテージを高めながらに、彼女は口付けをしにきた。
温かい湯の温度により、蕩けた甘い触れ合いは軈て粘りを含んだ液体へと変わって、ドロリドロリと融け合いながら、まるで二人の境界線を無くしていく様にも思えて。
「ぷはぁ………フフフ、何時に無く激しいじゃん」
「そりゃどーも…………」
体温が上がると人は活動的になるとは本で読んだが、どうやら其れは真実であるらしく。湯船を出て身体と頭を洗っこし合って、数度の口付けと舌を絡めたディープな物を複数回しながら、二人は風呂から上がって。
用意した寝間着に着替えて髪を乾かし、リビングの冷蔵庫から牛乳をコップに注ぎ入れて一息付いた後、二人は永遠の部屋へと赴いてからドアの鍵を掛け、二十回にも渡って互いの身体を重ね合う事になったのだった…………。
イチャイチャで砂糖を撒き散らす
おまけ
「こりゃ遠くない内に、孫の顔が見れそうだなぁ」
「おたのしみしてるわねぇ〜」
(ブラックコーヒー飲みてぇ…………)