VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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一方其の頃




アットホーム・アセンション 〜カムバック、梓の家 其の肆〜

「ふぅ~…………気持ち良い〜〜〜♪」

「そうねぇ〜♪」

 

梓が部屋の掃除と水分補給にトイレを終え、戦場のヴァルキュリアに挑戦していた頃。梓の指名によって彼の恋人にしてカリスマモデルの天音(あまね) 永遠(とわ)、彼を含む八人の兄弟姉妹の母・五条(ごじょう) 比奈(ひな)は其れなりの広さの浴槽に張られた湯船に浸かり、身体に蓄積した疲れを癒している。

 

「御先に髪を洗わせて貰いますね、比奈おばさん」

「どうぞどうぞ♪」

 

ザバァと水音が響き、永遠が湯船から上がってシャンプーを泡立て、彼女は髪を丁寧に洗っていく。ホワホワと白い泡が立ち、膝裏まで届く彼女の蒼色の髪が隠れる中、ニッコリ笑顔の比奈は永遠にド直球な質問を投げ掛けたのだ。

 

「時に永遠ちゃん。梓とは『ヤッたのかしら』?」

 

ガタンと浴室の扉から物音が鳴った事から、おそらく彼の兄弟姉妹の誰かが。可能性が高いのは、彼の妹で自分のファンの五条(ごじょう) (すず)五条(ごじょう) (ゆき)だろう。故に永遠は髪を洗う手を一度止めて、比奈に対して『梓とヤッた』と伝わるハンドジェスチャーを送った事で、比奈は「あらあらまぁまぁ………」といった具合の表情をしている。

 

「ウフフフ………♪あの子も隅には置けないわね〜、此れなら案外早く親戚に『良い報せ』が出来るかしら?」

「期待しててくださいな〜」

 

今はまだ大学生の身であり、ちゃんと責任を果たせる様になりたいと思っている恋人は、キチンと行為をする際には避妊を心掛け、自分もまた其れを行っている。其れでも可能性は何にしも有らずであり、何れは其の身に子を身籠る時が来るだろう…………だからこそ其の時に備えて、自分も相応の準備を整える腹積もりで居るが。

 

「あ、比奈おばさん」

「なぁに?永遠ちゃん」

「一説では『恋をすると女性の胸は大きくなる』と聞いたんですけど…………アレって本当なんで?」

 

髪を洗いつつ、ジト目で見るのは湯船に浮かぶ比奈の双丘。知り合い(斎賀 百)がメロンを二つ胸に抱え、新しく買ったブラジャーをブッ壊したという嘘みたいなホントの話が有ったのを酒の席で聞いており。

 

記憶では十年近く歳を取った筈なのだが、彼女の肌の張りや艶は相変わらずな上に、寧ろ十年近く前より更に磨きが掛かっている事から、永遠の脳内では五条 比奈=サキュバスの方程式が完成している。

 

対する比奈は「どうかしらねぇ…………」と困った表情をしつつも、シャワーで髪を確りと洗い流してトリートメントで綺麗にする永遠を見て、自身の経験談からなる話をし始めた。

 

「実はね永遠ちゃん。私は元々『Aカップ』だったの」

「えっ、そうなの?」

「うん。牛乳を飲んだり、胸を大きくする為の方法をためしたんだけど、小中通じて全然成長しなくて。付いた渾名は『俎板』だったり『洗濯板』だったの。でも、あの人は………パパはそんな私に『お前の事が好きだ。幼馴染じゃなくて一人の女性として好きだ』って、小学六年生の頃に放課後の屋上で。其れも夕方と夜の境界線が融け合う、幻想的な空をバックにね…………」

 

惚れ気を含みつつも、目を閉じれば鮮明に思い起こされる其の時の記憶に浸り、比奈は話を続ける。

 

「高校に入ってから少しずつだけど胸は大きくなってきて、元々其れなりにスタイルは良かったんだけど、学校の男子から告白される様になってね。でもパパの告白には全然劣ってて、振っちゃったのよね。フフフ………あんな告白されちゃったら、嫌でも比べちゃうもの」

「モテモテじゃないですかぁ〜〜〜、羨ましい〜〜〜」

「永遠ちゃんだって雑誌特集ページで『告白されたけど、全部振った』って言ってたじゃない?」

「……………其れって、ずっと前の記事ですよね?」

「鈴と雪の雑誌を見せて貰ってるから、色々知ってるのよね〜」

 

ニッコリ笑顔でサラッと昔の記事の内容を把握している事から、永遠は比奈を侮れない強かな人だと思っている。こういう芯がブレない女性は、ちょっとやそっとの事では揺るがず倒れない。ましてや恋をしようものなら好きになった相手に対して徹底的に尽くし、其の恋の熱は轟炎の如く天すら衝く程の力を持ち合わせるのだから。

 

「因みに今って『何回』くらいしてるんです、比奈おばさん?」

「そうねぇ〜………。少なくても『五回』の、多い時だと『八〜十回』はしてるわねぇ。御互いに休日で、皆が居ない時だと………ウフフフ♪」

 

獰猛で艷やかな笑顔から『最低十回以上は確定でヤッている』と確信した永遠は、全逸おじさんが何れ干乾びたミイラにでもなるんじゃないか?と思う。

 

実際は『二十回以上』している上に、ヤればヤる程に激しさを増していくので、全逸は毎回ミイラどころか下手すれば『両手を捕縛されたエイリアンの写真』みたく、細々となった状態で部屋から出て来るので五条家の子供達は『そろそろ控えてくれなきゃ親父(パパ)が死ぬ』と、遠回しに比奈に忠告しているのだ。

 

其れでも全逸は『俺の身体がガタが来ない内は、子供をどんどん増やしていきたい。そして願わくば全員の孫や曾孫の顔が見たい』と言って譲らないし、最近は合間合間を縫って筋トレやらで身体を鍛えているのを、比奈は陰ながらに見守っている。

 

「あ、そうそう永遠ちゃん。梓はゲームをしてる時って基本邪魔されないように『ドアに鍵を掛けてるの』。水分補給やトイレで部屋から離れる時には、鍵を開けるんだけど………後で『あの子の部屋のスペアキー』を渡すから、遠慮無く『ヤッちゃいなさい』な。あ、深夜帯は声量に気を付けてね?」

「えっ、良いんですか?」

 

多くは語らず、されど許可を出して可愛らしくパチンとウインクをした比奈。其の両目からは『圧』が、其れも『求めよ、さらば与えられん』と、そんな天啓を与えんとするかの様で有り。

 

「………………其れじゃあ、そうさせて貰いますね♪」

「えぇ、遠慮無くヤッちゃいなさいな♪」

 

悪辣にして黒幕魔王の本性を宿し、唯一つの目標の為に自分自身さえも歯車に組み込める本質を宿した女と。八人の子ども達を産み育て、そして新たな生命を其の身に宿した女はニッコリと微笑み合う。

 

時は進み、そして夜は更けていく……………。

 

 

 






這い寄るカリスマモデル



※おまけ

鈴「母さん、永遠様とお風呂なんて羨ましい………!」
雪「永遠様の入ったお風呂の残り湯…………!」
杏「何やってんのよ貴女達…………」
晴香「御父さんとの馴れ初め話って、結構レアじゃない?」


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