VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

645 / 1076


一方、レトロゲーマーは




アットホーム・アセンション 〜カムバック、梓の家 其の伍〜

(はよくっ付けよ御二人さぁん!!!)

 

其れがレトロゲーマー、五条 梓の心からの叫びであった。其の理由は唯一つ…………現在挑戦中のレトロゲーム『戦場のヴァルキュリア』における第8章のエピローグまで通してプレイした事で彼が抱いた、『アレ?此の二人ってもしかしてくっ付くんじゃね?』という、ある種のゲーマーの直感からなる物で。

 

第8章を攻略し終えた所で其れが確信に転じ、こうして心の内にて叫び声を挙げたのである。

 

「重厚な人間ドラマ…………重要なイベントシーンはフルボイス、戦場さながらに味方を指揮する。本当によく出来たゲームだ」

 

戦場のヴァルキュリアにおける戦闘は、所謂『SRPG』──────『シミュレーションロールプレイングゲーム』を踏襲しつつも、移動や銃撃時には『TPSアクションゲーム』に則り進行するという、ターン制ストラテジーな戦略性とアクションゲームの臨場感からなる、二つの要素の良い所取りを内封・独自の進化を遂げた『BLiTZ』…………『Battle of Live Tactical Zone systems』というシステムに則って行われる。

 

プレイヤーは各ターン中に俯瞰の視点から戦場を見下ろし、味方及び敵陣営や一つか複数エリアで構成されたバトルフィールドの状況を把握、ターン開始時に補充されるコマンドポイント(CP)、各兵種毎に決められたアクションポイント(AP)をやりくりし、指定された勝利条件の達成を目標に戦う。

 

勝利条件も拠点制圧や特定の敵の撃破、そして今は見ていないが最終防衛ラインの死守に、護衛対象を特定地点に送り届ける………等も有るのではと考えている。

 

そして敗北条件は『スパロボ系列』の様な複数指定された物が大半を占め、共通点としては戦車長にして指揮官のウェルキン・ギュンターの乗る戦車『エーデルワイス号』の撃破による死亡・指定されたターンを超過する。

 

他にも本拠点が敵に制圧される・味方の全滅が挙げられており、特にエーデルワイス号は戦車ユニット共通の排熱機関にして、弱点部位の『ラジエーター』に攻撃を受けても少しならば持ち堪えられるが、集中狙いされたが最後、一瞬で耐久値を失って爆発四散してしまう。

 

更に味方ユニットの兵種も特に重要で、特に第7章では戦車系ユニットに特効効果を持つ『対戦車兵』の存在が攻略の鍵を握り、何より『ヴァルキュリアとの初見戦闘』では狙撃手顔負けの超射程と、圧倒的な大火力で此方を全滅へ追い込んで、今ゲーム初めての『ゲームオーバーの屈辱』を味わわされ。

 

其処からは兎にも角にも『ヴァルキュリアの射程距離に入らない事』と、敵陣営のヴァルキュリアが『何時増援として襲来したか』を記憶から洗い出し、三回目の挑戦にて漸くクリア出来たのであった。

 

「ヴァルキュリアの超射程がヤバかった………。戦力を出し過ぎて、フィールドに拡げ過ぎると支援兵の弾薬補充が追い付かないし、逆に少な過ぎても全滅の危険性が高まる。よく出来たゲームだよ本当に…………」

 

第9章はどんな物語が待ち受けているのか………期待に胸を膨らませ、さぁ攻略へと意気込んだ其の時。突如目の前が真っ暗になり、両目の周りに暖かな人肌が触れる。後ろから誰かに片腕で視界を隠されたらしく、一体誰がと思っていればイヤホンがズラされて『だ~れだ?』と、耳元で甘い声が響き。

 

視界を遮った腕が避けられ、首を回して振り向けば恋人の天音 永遠が『スカイブルーをベースに青の近類色で構成した、プレイド柄の半袖長ズボンのパジャマ』を着て立っていたのである。

 

「………鍵掛けたはずなんだけど、何で入ってこれたの?永遠さんや」

「比奈おばさんから、此の部屋のスペアキーを貸して貰えてね。あーくんはゲームをしてる時、鍵を掛けて水分補給やトイレ以外じゃ出てこないって聞いてる。多分ゲームの攻略で根詰め過ぎて、寝る時間を削っちゃうのを避ける為に」

 

そう言いつつ梓が座る椅子を引っ張って、人一人分が入れるスペースを作り出し、永遠は彼の前大腿部に跨って。所謂『対面座位』の体勢を取りつつも、腕を肩に掛けて彼の胸板と自分の双丘で密着して、ジィィィ〜〜〜〜〜と無言で見つめていた。

 

胸が触れ合い、心臓の鼓動が意識する間も無く速くなる。其れは永遠も同じらしく、視線がカチリ………と歯車が噛み合う様に交わった。其の時にはもう、御互いに理性は何処かへと吹き飛んでしまい。梓はゲームのメニュー画面を開いてコントローラーを置き、風呂上がりで身体が暖かな永遠と口付けを交わし始めて。

 

唾液が混ざり、唇が何度も何度も触れ合い、永遠の腰の押し付けに身体が反応し、彼女に気付かれる。

 

「…………っぱぁ♪良いね、君のも元気になってるじゃない」

「好きな人にそんな事されちゃ、此方も応えなくちゃ男が廃るよ」

 

見つめ合い、再び口付けを重ね。流れる様に相手の衣服を脱がし、遂には一糸纏わぬ『産まれた姿』になった二人。戦いを始める前に、梓は鞄の中からゴムの入った箱と精力剤を取り出し、二人はベッドにダイブして。

 

「付けたげる」とゴムの入ったビニール袋を一つ外し、口に咥えた永遠が何十もの交わりを経験した事によって、手慣れた動きで装着しながら自らは腰を振っては、梓の興奮の炎と熱を煽っていく。

 

「じゃあ、ヤろうか?あーくん」

「御手柔らかに、御願いしますね」

 

ベッドに寝転がる永遠と、其れを両手で退路を塞ぐ梓。互いの瞳に在る相手の目は、欲望を宿した『獣の目』をしており。男と女、或いは雄と雌は、身体を重ね合わせ始めたのであった……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尚此の交わりは午前三時まで続いた事を、此処に記載しておく。

 

 

 

 






交わって、重なって







おまけ



鈴&雪『トワサマ………ドボジデ………ドボジデ…………』
杏(梓もヤッてるなぁ〜………)
晴香(妹二人が脳破壊されてる…………)
比奈(ファイトよ、永遠ちゃん♪)


蓮&晃(壁に耳を当てて、赤面になりながら聞いている)
祐貴(ビターチョコレートを齧る音)
全逸(明日朝一番に『ゆうべはおたのしみでしたね』って言ってやろう…………)



  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。