賭けろ、己が命を
超高出力の光熱レーザーソードを両腕及び聖剣が在った場所に展開した
確かにレーザーソードによる二倍の射程距離からの、戦闘開始時以上のヌルリと迫る『縮地』に似た距離詰めと距離取りに、自分の攻撃が当たりやすくなる位置への誘い込み、光のラグアタックが有ったりと、明らかに
だが皇帝陛下には一つだけ、こんな状態や状況になっても『変わらない点』が在ったのだ。
「どんなに死に物狂いになっても!此の世界に生まれ落ちてから培った『型』は!自分の『スタイル』だけは捨てられなかったみたいだな!!」
レーザーソードも速いし、ラグによる時間差攻撃も厄介では有るが、其の攻撃モーションは戦闘開始時点から『ずっと変わっていなかった』のだ。つまりはどんなに脅威度が増そうとも、元々のモーションが変わらない=攻撃タイミングを把握していれば、回避し続ける事自体は難しい訳では無い。
「でも俺は!此のまま逃げ切って勝とうなんて、一切思っちゃいないんだよッ!!!」
自滅を待てば勝てる相手?ならば体力を自滅前に削り切ったら、何かイベントが起きるのか?ゲームでも此の手に有りがちな条件達成による『IFルート分岐』ならば、ゲーマーとして挑まない馬鹿野郎は一人だって存在しない。
光が走る視線を
ペッパーは脳内に発現された『自分が死ぬ数多の未来と確率が存在するルート達を見定め』、其の中で自分が最も『モチベーションやテンションが上がるルートを算出』。其の中の一つを選び取って死を齎す光の閃を抜け、グランシャリオの斬撃で皇金世代の脚の関節を斬り裂き。
甲殻に入った亀裂から光が漏れ出し、レーザーソードが振るわれる中で、ペッパーは再び死地を駆け走る。
「まだだッ!!まだまだァ!!!」
蠍系のモンスター………いや昆虫系のモンスター達は基本的に『懐に飛び込まれると』、攻撃手段が極端に減少する傾向に有る。
其れは
そして
「ギアを更に上げて行こうか!」
兎の国・ラビッツの名匠にして古匠たるビィラックが製作した、
おそらく………いや間違い無く。此の
此の甦機装の能力の一つたる【
そして皇帝陛下のレーザーソードは大本の金晶独蠍同様、体内の
つまり、どういう事かと言うと──────
「深厳戟響脚の機能を用いれば!魔法攻撃を
ぶっつけ本番で試してみたが、大成功の御陰で今迄以上に取れる手札とルートが増えて、思考も更に冴え渡った。当然ながら武器の耐久と『原材料』の在処を考えれば、無茶な運用を極力避けるスタンスは変わらない訳だが。
そんな時に響き渡るは狙撃銃による銃声と、直後に皇金世代の目に叩き込まれる魔力の弾丸。横目で事態を確認すれば、パイロンが皇金世代と自分の動きに合わせて片目を、おそらく皇金世代の『利き目』を潰さんとして援護射撃をし始めたのだ。
そして皇金世代のジャカジャカと動く複数の足に、鎖鎌の分銅部分や縄武器をスキルを用いた投擲で巻き付け、機動力を削ぎに掛かる
「俺達だって自分に出来る事をさせて貰いますよ!」
「焼け石に水かも知れないけど、此のまま見学って私の精神的に合わないからさ!」
「俺に出来る事を、精一杯やらせて下さい!」
「ありがとう!パイロンさん、天鞠さん、ロックさん!レーザーソードの攻撃に細心の注意をする事と、両目を潰した場合は出鱈目に振り回して危険に成る可能性が極めて高いので、交通事故と利き目だけを潰す様に心掛けて下さい!!」
動き出した三人の援護を受けて、ペッパーは星の剣と天の刀を握りて死地を駆ける。
黄金に煌めく蠍達の皇帝の命が尽き果てる其の前に、己の……………己等の手で打倒し、革命を成し遂げる為に。
輝きを手に