一幕を終えて
ベヒーモスの第三階層でスキルと新武器の試運転を行い、見学プレイヤーからの質問攻めを応答でドン引きさせたペッパーは、ルストから「
無茶な運用をしてブッ壊さない事と、ブッ壊した場合は修繕には原材料となっている
「取り敢えず日光に当てて、エネルギーをチャージして来る」とモルドの首根っこを掴んでズルズルと引っ張って行ったルストを見送り、他のプレイヤーからの質問にも程々に答えた彼は、統括AIの
『ペッパー・
「はい、実は少し相談が有りまして」
『聞きましょう。何なりと申して下さい』
象牙に対して「ありがとうございます」と述べた後、彼はインベントリアからヒトミと共に、ビィラックによって修繕された
『ペッパー、此処ハ『ベヒーモス』ノ中デショウカ?』
「……………もしかして、天王にとっても懐かしい場所?」
『ハイ。私ノ骨格ヲ含メタ大元ノ『データ』ハ、此処ベヒーモスで『刹那博士』二ヨッテ形創ラレ、リヴァイアサンニテ私ハ産マレマシタ』
『天王が言った事は事実で、刹那博士は元々此のベヒーモスに乗っていました。そして『技術交換という名の人事移動でリヴァイアサンに赴き、其処で研究をしていたある日にウェザエモン・天津気将軍と出逢った』…………と、リヴァイアサンから来た報告メールに記録されています』
墓守のウェザエモン、嘗て神代最強と謳われた英雄たるウェザエモン・天津気と、天津気 刹那の馴れ初めという物を聞いた気がした。其の情報を元にペッパーは考察、仮説を組み立てて象牙に質問する。
「象牙さん、刹那博士が遺したデータを元に『天王の修繕は可能』でしょうか?天王をちゃんと休ませて、身体のダメージやガタが来ている場所を直してあげたいのですが………」
『出来ますとも。ベヒーモス内で戦術機を修復する場合は、損傷度合に応じた『必要量のリザルト』を要求します。先ずは状態をチェックしましょう』
そう言った象牙の案内でアイトゥイル・ノワ・ヒトミ・天王を連れ、第十階層の一区画にある『戦術機修繕エリア』に向かう道中にペッパーが見たのは、新大陸に在る『ティアプレーテンの覚醒の祭壇』と同じ形状の機械であり。
「象牙さん。彼処に在る祭壇みたいな機械って、一体何でしょうか…………?」
其の機械に付いて問い掛けた結果、とんでもない事実が判明する事となったのだ。
『アレは新大陸に在るという、レベルキャップを解放する『覚醒の祭壇』と同等の機能を宿した物。レベル99 Extendに到達した二号人類種………即ち封臓に蓄積されたマナが一定以上を超過した者が、其の枷を取り払う事で更なる飛躍を遂げる事が出来るのです』
「……………象牙さん」
『どうしましたか?ペッパー・天津気』
「其れは先に言いましょうよ……………」
船旅一週間を過ごして恐竜キメラパラダイスの大樹海を抜け、苦労してティアプレーテンまで辿り着かずともレベルキャップを解放から、三桁に行ける手段がベヒーモスの最奥・第十階層に存在する。
此れを話したら漏れ無くペンシルゴン達からの『オハナシ』は不可避である事や、新大陸に行ったプレイヤー達に非難轟々されると予想しながらも、此れは開示しないと面倒な事態になると、ペッパーは少なからず確信。
天王の状態をスキャンした結果、駆動系と関節に装甲のダメージ完全回復に『15万リザルト』が必要だと判明し、手持ちの獲得リザルトを消費して天王のメンテナンスを象牙に依頼。アーム等が稼働して天王がダメージを受けた場所や関節周りを補修する間、ペッパーはクランチャットを用いてメンバーに判明した話をする事に決めたのだった。
【旅狼の溜り場】
ペッパー:取り敢えず、ベヒーモスの第十階層にレベルキャップ解放装置が在るって言ったらどう反応する?因みにコレが其の装置なんだが、象牙さん曰く『新大陸に在る装置と同じ物』との事。
【画像】
サンラク:マ?
オイカッツォ:マジで?!
ペンシルゴン:よーし、私のあーくん。ちょっと今からオハナシしようか?
秋津茜:部活から帰宅しました!あと此の装置、何だか祭壇みたいですね!
レーザーカジキ:という事は、新大陸に行かなくてもレベル100以上になれる…………?
ルスト:…………本当?
モルド:六階層より先に進んでない、僕とルストには初耳だよ
ペッパー:象牙さんから聞いたので間違い無い。まさかベヒーモスでもレベルキャップ解放が可能だったとは…………。
ペンシルゴン:あ、コレあーくん自身も予想して無かったタイプだね。まぁ其れじゃ仕方無いか
京極:今日の鍛錬終わり、と。ってか、其れマジなの?ペッパー御兄様
サイガ-0:えっと、部活終わりのこんにちはです。其れとレベルキャップ解放の話、本当ですか?
ペッパー:象牙さんから聞いたので間違い無いです。
ペッパー:ただ新大陸に着けば、ユニークモンスター・天覇のジークヴルムさんのユニークシナリオEX【来たれ英傑、我が宿命は幾星霜を越えて】に参加する事になるし、海を渡るアドバンテージ自体は在るんだけど。
オイカッツォ:マジ?
ペッパー:マジ。ベヒーモスが現れてから新大陸にファストトラベルで飛んだら、いきなりユニークシナリオEXが発生したからね。しかも掲示板の情報だと、到達してたプレイヤー全員が漏れ無く参加したとの事。
京極:此の情報、どうするつもり?
サンラク:秘匿は流石に無理だろ。公開するってのはどーだ?
ペンシルゴン:サンラク君の意見に賛成だね、取り敢えずルストちゃんとモルド君はカッツォ君と京極ちゃんと一緒に、第九階層まで向かって頂戴。十階層まで攻略済メンバーは十階層に集合ね
ペッパー:次いでに十階層でメンバーが揃ったら、修繕した銃を皆で分けて残った分をウェポニアのSOHO-ZONEさんと、午後十時軍のヤシロバードさんに渡す用意をしておこう。
オイカッツォ:そりゃ良いな
レーザーカジキ:賛成です!
京極:因みに銃の種類は?
ペッパー:狙撃銃・大砲・アサルトライフル・マシンガン。あと十階層に到着すればガンスミスライセンスっていう、銃製作可能になる許可証を手に出来る権利が手に入る。
ルスト:銃作れるの?
サンラク:許可証貰うには最短で一時間の授業が必要になるけどな
モルド:へ〜…………
オイカッツォ:ペッパー達に先んじられてるのちょっとムカついたけど、到着すれば誰にでも取れそうだから再現性は有るか…………
ルスト:どんなのが作れる?
サンラク:最初は拳銃オンリーで、実績を重ねりゃ色々作れるらしい。ただリヴァイアサンだったか、其処に向かわなきゃ更に高性能な銃は作れねぇらしいぜ
モルド:狙撃銃が作れるなら攻略する価値は有りそうだね…………
ルスト:モルドは狙撃銃とかを用いた遠距離サポートが得意
ペンシルゴン:問題は何処にリヴァイアサンが在るかだよねぇ…………可能性はやっぱり新大陸かな?
ペッパー:多分、其の可能性は高いかもね。
レベルキャップ解放の場所はもう一つ在った