十階層の状況
「あ、ペッpアッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!」
「ミ"ッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!」
「フキょポロ!?」
「アッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!」
『きゃああああああああああああああああああああああ!!!?』
「ぺ、ペ、ペ………──────!!!」
「「「ペパ子ちゃんだぁああああああああ!!!!」」」
『『『フォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!』』』
『『『ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!』』』
もう既に帰りたい…………其れがベヒーモス・第十階層を再び訪れたペッパーが、此の瞬間に心の内にて抱いた感想であった。
ラビッツからファステイアの裏路地を経由し、ベヒーモスの第十階層にパスを用いてトラベルした
レベルキャップ解放装置には長蛇の列が出来上がり、今か今かと順番を待つ者や、ベヒーモス統括AIの
そして其処に、情報を提供したペッパーが『女の姿』で来訪し、シャンフロ内では見た事も無い『くノ一装束を纏った状態』で現れた為に、ペッパー(女の姿)によって性癖を破壊された者達は、大なり小なり漏れ無く脳波に異常が発生。
特にヤバい異常を起こした者は、シャンフロシステム側からの強制ログアウトによって此の場から次々と消えていき、あと少しでレベルキャップを解放出来そうだった者達も、性癖が破壊済だったのか同じ末路を辿り、順番を詰める様に他のプレイヤーが前へと進んでいるのが見えた。
「やぁやぁ、
「あ、ペンシルゴン………何故に『男』の姿に?というより性の最大火力って何なの?」
「おや、知らない感じ?今のあーちゃんの姿に対する『異名』だよ。因みに『ペパ子ちゃん』も異名の中に当て嵌まるから」
「えぇ…………」
またしても不名誉な異名を賜った事にペッパーは頭を抱え、青い聖杯の力で男性姿と成り、男性用の衣装と伊達眼鏡で御洒落をしたペンシルゴンは、ニッコリ笑顔で答える。
横目で見ればクラン:旅狼のメンバー全員や、ウェポニアのリーダーのSOHO-ZONEとサブリーダーのアヴァランチ含むメンバーに、SF-Zooの園長・Animaliaと仲間達、聖女ちゃん親衛隊こと聖盾輝士団と、
他にもライブラリのリーダー・キョージュとサブリーダーのセート含めた面々に加えて、シャンフロ内唯一の
「どうやら君は目を離していると、知らない装備を纏って御洒落をしているらしいな…………。全く、油断も隙も無い」
「あ、えっと…………え?」
声がした方を向けば、『クッソイケメンな赤短髪の男性』が立っていた。装甲が付いたロングコートには『剣のエンブレム』、頭上を見れば『サイガ-100』と掲げられており、ペッパーは思わず二度見してしまう。
「やっほ〜、
「…………
どうやらサイガ-100はクターニッドの聖杯から、性別反転の力を宿した青の聖杯を手に入れた様で、アバターや立ち振舞からしても『大当たり』であるらしい。
「さて……………『ペッパー』、どうだろうか?似合っているか?」
「『ペンシルゴン』も。『サイガ-100』も。どっちもカッコいいです」
「嬉しい事言ってくれるねぇ、あーちゃん♪」
「そ、そうか………其れなら、嬉しい限りだよ」
勝ち誇る様にドヤ顔をしたペンシルゴンに、男の状態ながら『雌の気配』を纏ったサイガ-100に、周りに居たプレイヤー達の脳内に莫大な電流が迸って、ビッグバンじみた大爆発が起こり。ある者は呆然、ある者は驚愕、またある者はニヤニヤニマニマとし、さらにある者は温かい視線を送り、他にもリア充爆ぜろやら様々な感情の嵐に発展。
其れに呼応するかの様にペッパーの足元の影から、リュカオーンの分け身たるノワが現れて、ペンシルゴンとサイガ-100に『ガルルルルルルッッッッッッ!』と威嚇をしたので、ペッパーはノワを抱き上げて二人に負けない程の愛情と共に、思いっきり頭を撫で撫でした所、大層御満悦な様子で『クゥン♪』と鳴いたのである。
「やぁ、ペッパー君。ベヒーモスでガンスミスライセンスが所得出来る事や、レベルキャップ解放。スキルの育成のコツに関しての情報を流した、というのは本当かね?」
続いて話し掛けて来たのは、ライブラリのリーダー・キョージュで。其の目は真剣な気配を纏っており、此れは何かしらの説教をされる事を覚悟した彼は、其の問いに答える。
「えぇ。ジークヴルムさんとの戦いを含めても、クランメンバーと話し合った結果、開示した方が良いと結論に至ったので。…………駄目でしたか?」
「いいや。私やライブラリからすれば、君達が開示された情報に対して、ちゃんとした『報酬』を支払いたいくらいだよ。尤も明後日7/31は完成した新大陸行きの三隻の船が、フィフティシアの港より出港する」
故に。と、キョージュはペッパーに『本題』を話す。
「明日の午後九時からフィフティシアの聖盾輝士団の拠点………即ち『慈愛の聖女 イリステラが居る教会で色々と話を聞きたい』のだが………時間を貰えるかな?無論、此の件に関しては輝士団の団長並びに他の連盟クラン、及びサブリーダーにも話は通してある」
聖盾輝士団の活動拠点たる教会を話し合いの会場にしつつ、慈愛の聖女 イリステラを立てることによって、
「解りました。其の御話、受けましょう。ペンシルゴン、良いか?」
「OK、おねーさんに任せなさぁい♪」
「うむ、感謝するよ」
ペッパーは一先ず明日の事を考えつつも、キョージュとの話し合いを終えて。遠くで様子を見ていたラピスを手招き、動物狂いのAnimaliaとSF-Zooに聞こえぬ様に耳打ちで、以前キャッツェリアでダルニャータから言われたアムルシディアン・ストリングの事を伝え。
其の後はサンラク達に自分が来るまでに起きていた事を聞き、ルストからは「ベヒーモスで手にした戦術機と強化装甲やオプションパーツに武装を、五人で共有しているインベントリアに詰め込ませて」と頼まれて、オプションパーツやら含めて第六階層に有った物品達を其々『ダース単位』で収納した事を聞き。
SOHO-ZONEからはアトランティクス・レプノルカのレンズ状の頭蓋骨………冥王鯱の照鏡骨を渡され、彼に「コレを使って、以前ペッパー君が見せた
ペッパーは旅狼のメンバー全員を集めつつ、ビィラックの手によって修繕が為された狙撃銃・大砲・機関銃・アサルトライフル達を振り分けを行い、各々望んだ銃の
彼女から「ビームを放てるから素晴らしい。コレを使わせて欲しい」と言われたので、ペッパーはクランの戦力面を考えて「耐久限界になったらクランチャットに連絡して」と言い、所有権がペッパーからルストへと移り。
秋津茜には「ビィラックさんから秋津茜へ、貴女を見ていたら天啓を貰ったので作ったから使ってくれと、預かっていた品です」と耳打ちしつつ、
最後にSOHO-ZONEからは…………「シャンフロに銃を。そして神代製の銃を作る為の方法を解き明かしてくれて、本当にありがとう。此の御礼はシャンフロの武器防具クランの威信に掛けて、必ず御返しする事を約束する」…………と、武器防具に関しては本当に真摯な姿勢を貫くが如く、礼を述べたのであった。
任務完了