戦う者達
レイドモンスター・
仮称『第一形態』が背中の肉種を飛ばして大樹を作り出したり、喰らってきたモンスターを混ぜ合わせてキメラにしてぶつけるという状態である。
仮に戦闘開始時点でペッパーが広範囲のヘイトを買い取らなかった場合、赤竜ドゥーレッドハウルに参加していた鉱人族や竜人族が赤竜の死骸諸共貪る大赤依に喰われ、駒として使われてプレイヤーやNPCは纏めて恐慌状態に成っていた。
「モルドと言ったな、此れで良いか!」
「ありがとうございます!此れでキメラを一点に集められる!【フォールス・ギャザラーム】!」
「狙いは付けた、いけっ──────!」
戦闘開始から約四十分、ジョゼットを筆頭にSF-Zooのタンクやオイカッツォ達の足止め、Animaliaの弱体呪術にて動きを鈍らせた所に、外縁からルスト&モルドのコンビ剛弓攻撃が一体のレッドキメラに突き立てられ、周辺に居たレッドキメラ達を引き寄せる。
「レイ氏!」
「アポカリプス!」
「此方も負けてられへんなぁ!」
「肉の木は任せろ!」
「対人には銃火器、対モンスターは始源なのかなぁ………。あんまり効いてるとは思えないのがまた………」
「あの赤含めて当時のガンスミス達が何も対抗出来なかったとは、流石に考えにくいよヤシロバード」
「手が足らないから喋るの程々で頼む、武器狂いにヤシロバードさん!次左に行きますよ!!」
「「はいよぉ!!」」
大赤依産み出すキメラ相手に狙撃銃では効果が薄く、逆に弓矢は効果が有る事に少し不満気な様子のヤシロバードと、冷静にクロスボウの引金を引くSOHO-ZONE、そして聖弓フェイルノートでレッドキメラを射抜きつつも、ベストポジションへ移動しながらに敵を狙撃し続ける。
「今………だっ!」
そして百に迫る量で排出されてきたレッドキメラモンスターが徐々に其の数が目に見えて少なくなり、カローシスUQの剣から放たれた魔法に貫かれて倒れ、赤溜まりになった其の瞬間。
『BieGvvvvvvvvvvvvvriiiiiAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!』
貪る大赤依が絶叫し、其の身体に異変が起きる。赤い身体から赤色の液体が噴射して、ゲル状の其れがの蠢動と共に赤の肉体を、そして輪郭を形成していた体のパーツを肥大化させ始めたのだ。
其の姿はグチャリ!グチュリ!と、狙った様に此方の嫌悪感を逆撫でする音を立てながら其の身体を変質させ──────開拓者達は目を見開く。其の姿は長い四肢が更に太くなり、竜の尻尾と頭は八つに枝分かれを起こし、そして其の姿は正しく『アメンボ』に等しい。
其れは確かに自分達が討ち取り、アナウンスも聞こえた『赤竜ドゥーレッドハウル』の姿形を成してながらも、生前以上に膨張と肥大化と巨大化を果たした事で『約二倍弱の姿』となり。其の膨張による赤い血肉を撒き散らしながら、再び開拓者達の前に姿を現した。
「第二形態、か…………!?」
「おそらくは!さっきと同じくヘイトを買って出るので、皆さんは避難を!」
「俺もやるぜ、人数は一人でも多い方が良いだろ!」
「赤溜まりがフィールドに残ってるから、此れ以上広げない方向で頼むよ二人共!」
「「任せろ!」」
ペッパーとサンラク。此の場で最も機動力が在る二人のプレイヤーが、第二形態に移行して赤を噴き出す怪物に立ち向かう。
十数分後……──────
「「だあぁああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?!!?」」
赤溜まりの上をアメンボの如く『高速滑走に浮遊』、生前に腹や突起から出していた炎を血肉の『放出攻撃』で再現や、本家の産卵時と同じ赤溜まりに『潜水移動で擬似的ワープ』と、傍から見ても地獄絵図な状況にペッパーとサンラクは悲鳴を上げていた。
「ペッパー、生きてるかぁ!?マジで動きが変態じみててヤベェ!!後此の仮称第二形態、ウェザエモンの時と同じ『耐久系』!!」
「幸い赤溜まりは触れても、特に何かが起きるとかペナルティが有る訳じゃ無いらしい!天地の挙動を上手く使い分けて凌ぎ切るぞ、多少の被弾も覚悟で!!」
「既に覚悟は完了してるんだよなぁああああああああ!?!」
「血肉ブレスぅううううううううううううううううう!?」
貪る大赤依は新たな肉体のベースとして赤竜ドゥーレッドハウルを模した事で、第一形態以上にアグレッシブな動きにより、二人の木っ端の生物を仕留めんとし八つの首に分かれ、八つ口からブレスを撒き散らし、赤溜まりを滑り潜りながらに動き回る光景は、機動力に秀でた二人『だからこそ』何とか避けられていた。
もし仮にジョゼットやSF-Zooのタンク五人衆、紫の聖杯を使っていないオイカッツォ・サイガ-0・モルドが入っていたなら、漏れ無く血肉ブレスや大質量のタックルに跳ねられて、体力を八割消失or最悪死に追いやられていただろう。
そして耐えて耐えて耐え抜いた二人を前で、貪る大赤依もまた『変化』が起きる。
「…………赤溜まりが集まってる」
「形態移行だろうな、多分………『第三形態』。此処からが本番ってか?」
「第一と第二が『耐久』って部分に、ウェザエモンさんの攻略を思い出すなぁ…………」
フィールドの中心点に移動した貪る大赤依と、撒き散らされた赤溜まりが大赤依に集まっていき、其れは巨大な球体へと変貌する。ゴチュリ!グチャリ!と、泡立てる様な音を立てて赤がより混ざり合う光景は、見ているだけでトラウマを抱く者も出そうだ。
「あーくん、むさたんの状態が変わってるね!?」
「サンラク、さん……!アレは………!」
「仮称第三形態、多分此処からが本番!」
「全員引き続き警戒態勢、確実にヤバい予感がする!」
『GoraaaAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!』
避難していたプレイヤー達が合流から武器を構えたと同時に、大赤依が絶叫と共に吠えた。其れは赤竜ドゥーレッドハウルの絶命と断末魔、或いは其れを死骸の情報を大赤依自身が喰らって、肉体の記憶を抽出・再現した事に過ぎない。
『Liiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii!!!eeuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuu!!!』
裂け、別たれ、繋がり、混ざり合い。第二形態にて過剰に
「杭……上から下……!サンラクくぅん、むさたんが大地へ
「だぁってろディプスロぉ!?!?」
何故こんなタイミングで下ネタを放つのか、此れが解らないと困惑気味の男性陣と、下ネタに嫌悪感を抱く女性陣の一部の視線がディープスローターに向けられる中、大赤依はドリルで掘り進めた地の底にて、■■■■と
其れは此の大陸に蠢き潜む
まさに貪る大赤依は此の場に居る小さな存在達を、確実に倒すべき敵として認識を改め、見定めた瞬間であり。
そして其れは新たな画面として表示された事で、プレイヤー達は貪る大赤依が第三形態へ…………即ち『本気モード』へ突入した事を知ったのだ。
『貪る大赤依の力が循環する───』
『赤色の記憶が渦を巻く───』
『
此処からが本当の戦い