VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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貪る大赤依の正体は




人よ、竜よ、英雄よ 其の十三

『Guliiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii!!!』

「『ビームよ霧散せよ』!サンラク、尻尾を先に仏陀斬ろう!アレが邪魔して周辺に被害が出る!」

「だよなぁ!レイ氏ーーー!此方手伝ってーーーー!?!」

「サンラク、さん!今、行きます!!」

「サンラクくぅん!僕はどーすればいいかなぁ!?」

「死なない程度に結晶と結晶から出て来た、赤いキメラをぶっ飛ばしとけ!!放置してたら余計面倒な事になる!」

「不倫を知らずに夫の帰り待つ妻の心持ちだねぇ!!」

「ノーコメントッッッ!!」

 

貪る大赤依が仮称第三形態突入からプレイヤー達は、本体攻撃部隊と赤結晶破壊及び出て来たモンスターの撃破部隊の、二つ役割に分かれて役割を遂行していた。

 

第三形態突入と共に現れた赤の結晶を攻撃し破壊すると、其の中から赤色のキメラが出現し襲い掛かってくる上、其の強さもギミック無しのエリアボス並に強い物や、あまりにも弱かったりと疎らな物が多い。

 

問題は其のレッドキメラが産まれる赤結晶が在る『範囲』であり、此の戦場の至る所に在る事に加えて、貪る大赤依のビーム攻撃による流れ弾が飛び交う中で行うのは、事故が起きても不思議じゃない。

 

「おぉぉ、アアアアアア!!」

 

SOHO-ZONEが冥王の鏡盾(ディス・パテル)を構え、赤いビームを回転させながらに受け流し、直ぐ様対物ライフルに持ち替えながらに、地面を転がるアルマジロとラプトルのレッドキメラを撃ち抜いて動きを一瞬止め、其の隙をマッシブダイナマイトが一撃で叩き潰した。

 

「武器狂い、あんま無茶すんなや!アンタ自身タンクムーブ自体慣れてへんやろ?!」

「あのビームが『魔法属性』だと判明した今、持ち主の自分が対処するのが一番速い!『敵の口や目の位置さえ判れば、何処に攻撃が着弾する位置も大体把握出来る』!ヤシロバード、貪る大赤依が産み出したモンスターは少なくとも『弓矢』の方が効率良くダメージが出せる!矢の残弾は幾つだ!?」

「まだ五十発打てるよ!」

「冥王の鏡盾が保つ内は、ビーム攻撃対処と後衛攻撃組として対処する!そっちは予定通り、結晶破壊と出て来たキメラを!」

「…………わぁーたわ!其ん盾が限界来たら、第一目標を死なん事に意識を集中しな!サンラクはん、ペッパーはん!むさたんのビームは『魔法攻撃』や、物理タイプの盾じゃキツいで!!」

「了解だ、ムラクモ氏!」

「ありがとうございます、ムラクモさん!」

「お待たせ、しました………!私も入ります!」

 

貪る大赤依のビームが魔法判定であるという判明により、サンラクとペッパーが武装を切り替え、本体にダメージを与え続ける中でサイガ-0が合流する。本体を三人で削り始めんとした其の時、貪る大赤依の『行動パターン』が変化した。

 

『AAAAAAAaaaaaaaaaaaaarrrr!!!』

「吠えたッ!?」

「特殊行動に入ったか!?」

「一体何が…………!」

 

今までの咆哮や絶叫と明らかに違う『鳴き声』。同時にフィールドの各所に点在し、他のメンバーによって半分近く破壊出来た赤色の結晶が『一斉に破壊』され、其の中からレッドキメラ達が誕生するや否や、貪る大赤依の居る場所を目指して一目散に突撃を始めたのだ。

 

「此方を無視した!?」

「キメラを合流させるな!出来る範囲で足止めするんだ!」

「そうか、此れは『クターニッドの仮想態』と同じだ!ペッパー君、サンラク君、サイガ-0君!此方が取り零したキメラを出来る範囲で対処してくれ!」

「サンラク、貪る大赤依のヘイトを買い取れるか!?」

「任せろ!レイ氏とペッパーで取り零しを叩いてくれ!」

「解った!」

「了解、です!」

「SF-Zooの矜持を見せるわよ!」

「私も行くぞ!」

「「「「「了解、園長!!!」」」」」

 

キョージュの指摘でヤシロバードとSOHO-ZONEが遠距離から敵の足を矢で射抜き、Animalia・タンク五人衆・ジョゼットが敵の進路に立ち塞がって止め、其の隙を他のメンバーが対処して討ち取る。

 

抜けられたキメラにはペッパーとサイガ-0、サイガ-100やカローシスが叩く物の其れでも数は多く、対処出来なかったキメラは貪る大赤依の下へと辿り着き、赤色の怪物が其の首で産まれ出て来た存在達を喰らい、砕いて、其の体に取り込んで。

 

『AAAAAAAaaaaaaaaaaaaarrrr!!!』

 

刹那に巨大な衝撃波と共に、貪る大赤依の背中に『巨大な赤い竜巻』が産み出されて、周りのプレイヤー達が吹き飛ばされた。

 

「うぉあああああああ!?」

「っ、何という…………!」

「ヤバいでしょコレェェエ!?!?」

 

支え踏ん張る為に重量が在る筈のタンク装備を纏ったジョゼットや、SF-Zooのタンク組ですらも木枯らしに巻き込まれた落ち葉の如く宙を舞う。ペッパーは必要最低限の武装を残しインベントリアに収納するや、ミルキーウェイとダッシュスキルで空中を駆け抜けて。

 

あわや墜落まで幾許とも無いプレイヤー達に巨剛触手(きょごうしょくしゅ)を伸ばして巻き取り止めて、残りのプレイヤーは「『落下速度を落とせ』!」の言霊で状況改変を発動し、落下其の物を軽減によって唯の一人も脱落者を出す事無く救い出した。

 

「大丈夫ですか!?」

「あ、あぁ…………。いやはや恐ろしい物だね、クターニッドの鎧は…………」

「とんでもねぇな、オイ…………」

「早く使いてぇーなー、ペッパーよーうー」

「八本の蛸足アーム…………!ロボの動きとも異なる………自然なアーム運び、素晴らしい…………!」

「うわ蛸足フヨフヨしてて、ちょっとキモカワ…………」

「触手プレイだ!此れで触手プレイが出来ちゃうねぇ!!」

「アラドヴァルビンタ!」

「あっらめぇ!」

「もう一回!」

「変な性癖が開いちゃうぅううう!?!」

 

ワイワイガヤガヤとクターニッドの一式装備にコメントするプレイヤー達をスルーしつつも、アラドヴァルで焼を入れる(物理)をディープスローターに行ったサンラクと、大々的に討伐宣言をしたペッパーに途中から本体にぶつかったサイガ-0、そしてモルドとペンシルゴンは、貪る大赤依から目を離す事は無く。

 

赤い竜巻をジッと観察すれば、其の中で小粒の()()が動き回っている事に気付いた。

 

「誰か視覚強化系のスキルで、あの竜巻を構成している存在を確かめられたりしますか?」

「なら自分が!後で冥王の盾の修繕含めて、色々話を聞かせてくれ!」

「解りましたから頼みます!」

 

此処ぞとばかりに言ってきた旧友に溜息を付くも、約束を果たすべく視覚強化スキルを起動して、SOHO-ZONEが赤色の竜巻を覗き見て──────頭からブッ倒れた。

 

「おごごごごごごごごごごごご………………!!?」

「ちょっ!?」

「おい、武器狂い大丈夫か!?」

「一体何を見た、答えろ!!」

 

まるで『トラウマを掘り起こされた』様な痙攣する姿に、ヤシロバードとサバイバアルが声を上げて、サイガ-100が胸座を掴んで振り回せば彼は其の竜巻を指差し、震える声でこう言ったのだ。

 

 

 

 

 

 

「あ、アレは……………アイツの、正体は…………………『赤いバッタの大群』だ──────!」と。

 

 

 

 

 

 

そして其の言葉を聞いたペッパーは、他のプレイヤー達もまた、同じ答えに至って叫んだのだ。

 

『『『蝗害じゃねーか!?!?!?』』』

 

──────と。

 

 

 






最終形態、そしてむさたん正体


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