大切な人と御対面
前回のあらすじ。新大陸の砂漠地帯側から樹海地帯に侵入しようとしたら、サイガ-0一行とブッキングしました。
「というかレイさんも、コンキスタドールと契約したんだな」
「はい。私と契約した、
「
「ぷぴゃあ!?」
「えっ、そうなの?」
サイガ-0が紹介したレイカ=イクサは、ウルフカットの茶髪に褐色肌の筋肉質なグラップラータイプのメカガールらしい。そんな彼女が語った言葉にサイガ-0がバグり、サンラクの視線が向く。
彼女が纏う鎧──────始源と関係大有りでレベルキャップを取り払った今は、レベルキャップ以前より彼女自身の感情や心境にシンクロして、目玉がキョドったり巨大な口から漏れる呼吸が荒振ったりと、重厚だった頃よりも『ずっと』解りやすくなっている。
「あ〜……………レイさん。其のグラップラーメカガールとは、どういった経緯で契約を?」
「ふぇ!?あ、えっと…………実は、私も良く解って無くて。サンラク、君も…………ですか?」
「実は俺もね…………」
征服人形の契約条件は覚醒の導師アーカナムから贈呈される
「サンラク、君………そちらに居る、女の子は…………?」
「
イクサが得意気に言い切り、サイガ-0は其れを見て。サンラクは経緯を説明して、サイナが補足を加える事により、彼女からの理解を得られたのである。
エクシスとウォットホッグはウィンプにビビりまくり、
サイガ-0とブッキングし、地下空洞にて休む中で彼女から色々と話を聞いた事で色々と解った事が有る。
先ず赤竜ドゥーレッドハウルを討伐した際の『アナウンス』が、ユニークモンスターの討伐時同様にシャンフロの世界に広がっていたそうで、此処までの道中出逢ったプレイヤー達から質問攻めに有ったのだとか。
また其のプレイヤー達の中には『
また吸血ゲージが多い場合は、自身のステータスが強化され続ける代わりに、ゲージが五割を切った時点でステータスダウンが発生、三割を切った時点でスリップダメージが発生するという、ハイリスク・ハイリターンの能力を宿している。実際サイガ-0も情報と引き換えに、其のスキルでプレイヤー達の吸血鬼ゲージを賄った結果、体力の八割方を持っていかれたが、幾つか『有益な情報の獲得』に漕ぎ着けたのだと言う。
其の情報の一つが『
「指名手配されてんじゃんアイツ…………」
「そう、ですね…………。あの子はリュカオーン、の分身みたい………ですけど、獣人族にとって………『長らく追い掛けている』、リュカオーンへの足掛かり………らしい、ですから」
ほんの少し苦笑いをしながら、自分達に付与された『特殊状態【導きの灯火】』が獣人族とのイベント進行に。延いては夜襲のリュカオーンに挑む為のユニークシナリオEX【夜闇を祓うは勇気の灯火】と、密接に関わる事は明白だろうとの共通認識で一致する事に至り。
「サンラク君、は…………此れからどうするの、ですか?」
「俺は前線拠点に在る『職場』にね………色々有ってウィンプを『就職』させにゃあいかんのさ」
「成程……………、此の樹海には『
「え、良いんですか?」
「はい、私も一度戻ろうと………考えてましたから」
其れっぽい方便を垂れたサイガ-0だが、本当は『竜血鬼族の隠れ里を探して何時の間にか迷ってしまっただけ』である。一先ず前線拠点に戻らんとしていたら、レイカ型と出逢って契約から進み続けて砂漠地帯との境界線付近まで来てしまい、そして偶然サンラクと出会して今の状態に至っただけなのだから。
そんな事情を知らないサンラクはサイガ-0にパーティー申請を飛ばし、彼女から秒で受理されて。プレイヤー中最速と最高火力にメカ女子二機、サミーちゃんとウィンプにヴォーパルバニー二羽と瓜坊一匹、そして鎧巨大馬一匹の十人十色な一団となって前線拠点を目指し、進軍を開始したのだった。
樹海という領域は夜の時間帯になると、『不気味』という言葉が相応しい状況になる。
先ず兎に角『視認性の悪さ』が際立ち、カンテラや松明の照明系のアイテムや、【マジック・トーチ】等の魔法か
更にはシャンフロの夜間帯のモンスター達が木の影や空から不意討ちの強襲を仕掛けたりと、昼間でさえも危険地帯な此のエリアは『より危険な場所』と化している。
そんな暗闇の中で皆逸れぬ様に一団となって、サンラク・サイナ・イクサ・サミーちゃんが目の、エムル・エクシス・緋鹿毛楯無が耳の、ウォットホッグが鼻の役割を担いながらに樹海を進むのだが、目下の問題は
無尽のゴルドゥニーネの八番目──────シグモニア
「い、いまから、ひきかえせない………?」
「オイオイ、もう進んじゃってるんだぞ。今更引き返したら遭難真っしぐらだ、我慢しろ」
「あの…………ウィンプ、さん。何故引き返すのか、理由を聞いて良い…………ですか?」
何が何やらと視線を送るサンラクに対し、周囲警戒を厳としつつも冷静にウィンプに問い掛ければ、彼女はこう答える。
「けはい、が………けはいがするの………。
ウィンプはヘタレとは言え、其の本質は『
即ち『ボスドゥニーネや他のゴルドゥニーネの殺し合いから逃げ、生き延びたウィンプの様なゴルドゥニーネが此の樹海に潜んでいる事』を意味しているのだと、サイガ-0は理解したのだ。
「サンラク、君………此の樹海には、他のゴルドゥニーネが居る………みたいです。多分、距離が離れて居ても………『広範囲感知可能』な、疑惑が………在ります」
「──────マジすか」
彼女の言い方を置き換えれば、複数のゴルドゥニーネが『一箇所に集合しようとする』ならば、大元のゴルドゥニーネが『いきなり襲来してくる』事を意味するに等しい。
あまりトロトロしていては、他のゴルドゥニーネに奇襲を許す。ウィンプとサミーちゃんの持ち味は『ステルス状態からの奇襲』であり、仮に他のゴルドゥニーネも『サミーちゃんと同じタイプの蛇型モンスターをテイムしている』前提なら、此方が圧倒的に不利となる。
ともなれば、此方が取れる手段は『一つ』のみ。
「なら、こっからは『フルスロットル』だ。一気に樹海を抜けて前線拠点まで行くぞ…………!」
奇襲に対する対処法は古今東西『其れ以上のスピードで突破する』事と決まっている。夜が更けて日付を越える前に、新大陸前線拠点まで辿り着くのだ──────!
其の数十秒後、新大陸の樹海地帯に『
暗闇を駆け走れ
※此のユニバースに置けるレイカ型の契約条件は『歴戦値:高』・『総合戦闘勝率:高』・『一定回数以上のレベルダウンを経験している』になります。
要するにレベルダウンビルド勢が契約しやすい征服人形