日が昇りて朝は来る
シグモニア前線渓谷から新大陸の砂漠地帯を渡り、樹海地帯にてサイガ-0達と共に駆け抜け、蛇の林檎・新大陸支店に無尽のゴルドゥニーネの八番目・ウィンプ&サミーちゃんをコックとして雇わせた。
其れから彼女と共に兎御殿に帰還からセーブ&ログアウト後に就寝し、目が覚めて朝食を取って歯磨きとシャワーを浴びた
「サンラクサン、おはようですわ!」
「おはようございます、
「あ、ひづ………じゃなくて、おはようございます!サンラク君!」
「おはようだぜ、鳥の人!」
「ブルルッ!」
「早起:睡眠は取れているのか?」
ラビッツの兎御殿に在る休憩室のベッドにて目覚めれば、其処には自身のパートナーのヴォーパルバニーのエムルに、契約した
同じクランに所属し、シャンフロ内最高瞬間火力の称号【
「おぅお前等、そしてレイさんおはよう。早速だがビィラックの鍛冶場に寄ってから、新大陸の蛇の林檎に行くぞ。そしたら其のままリヴァイアサン探しだ!」
「はいなぁ!」
「
「ウィンプさん、の様子を見て………其れからバハムート、もう一つの宇宙船探し………ですね」
シャンフロ世界に置ける、神代より以前の技術を総動員して作り出されたという、神人類の偉大なる遺産・バハムート。其の二番艦となるリヴァイアサンを呼び起こす『座標』が、此の新大陸の何処かに存在しているのだ。
何よりリヴァイアサンを呼び起こせば、ペッパー曰く新大陸側に先着したプレイヤー達の銃火器及びロボット未所持問題による不満解決と、ラビッツの天守閣に在る『アレ』を手に入れる為の鍵が手に入るので、是が非でも見つけ出したいのがサンラクの本音でも有る。
そんな訳でビィラックの鍛冶場に寄り、
数日前、新大陸に到達したアラバ率いる
海岸に程近い場所にてクラン:スペリオルアビスが主体となって作った『魚市場』で売られている、数十分前に採れたばかりの新鮮魚をウィンプへの差し入れに購入したサンラクは、一行を連れて目的地たる蛇の林檎・新大陸支店に足を踏み入れ、己の目を疑った。
其処にはサバイバアルを始めとし、元PK現仇討人もしくは仇討人を目指すプレイヤー達…………即ち『ティーアスちゃんを着せ替え隊』の面々やサバイバアルの知り合いのプレイヤー達、更にはシャンフロ初の
其の視線は調理場で店主やコック達に混じり、オーダーを聞いて一生懸命に料理を作る『白いフリルが入ったエプロン姿のウィンプ』を注視──────からのサンラクが到着に気付いてか、無言で立席するや静かに彼の一団へと歩み寄って。
すっ(無言で差し出される50万マーニ)
すっ(無言で差し出される200万マーニ)
すっ(無言で差し出される650万マーニ)
すっ(無言で差し出される1000万マーニ)
すっ(無言で差し出される3500万マーニ)
すっ(無言で差し出される5000万マーニ)
すっ(無言で差し出される8500万マーニ)
すっ(無言で差し出される1億マーニ)
すっ(無言で差し出される1億5000万マーニ)
すっ(無言で差し出される3億マーニ)
無言でマーニの山をサンラクに差し出して来たのである。
「いやオイ、ちょっと待て!?怖い怖い怖い、メッチャ怖いんだが?!其れ『クリーン』な金なのか!?!」
「安心して。私は宝石匠の依頼で得たマーニよ」
「其れ必然的に他の連中は『汚金』になるって事で良いんか?」
勝ち誇る様にドヤ顔をするラピス、其れに続く様に他のプレイヤー達も声を上げる。
「サンラクさんや………!なんつー、なんつーもんを招いてくださったんじゃ………!」
「ツチノコさん、とんでもない御方を招いたのですね…………!」
「嵐が………!嵐が…………!夏風を受けて、やって来た…………!」
「アルビノツインテ虚仮威しイキリ美少女…………っ!属性の濁流が起きている…………!」
「萌え属性のスパイスで、カレー作るつもりなの?!」
プレイヤー達の視線が怖い。ただ其の視線には共通点が有り、皆『情報』を求めているのでは無く、皆『感謝』を含んだ視線であるという点だ。おそらくウィンプに出逢わせてくれたという、全会一致の結論の元に集ったのだろうか?
「おーい、ウィンプ。魚の差し入れだ、何かに役立てろー」
「ざつ!?でも、もらっとく…………」
調理の手を止めてインベントリアから取り出された、採れたての魚を受け取ったウィンプが再び調理場へと戻って行ったのを見、好機と捉えた人物が一人…………エリュシオン・オートクチュールが前に出る。ゴツいナイスガイな
「私の『パトロン兼モデル』にならないか………!?」
「………………………なんて?」
開口一番にとんでもない事を言われて、更に頭が混乱したのである。
「君の噂は聞いている。複数のユニークモンスターやレイドモンスター討伐に関わり、同時にネカマの煌星であり、征服人形のエルマ=サイナのプロデューサーであると」
「おぅ、ちょっと待て。風評被害訴えても良いか?」
サンラクは確信した、此のプレイヤー…………エリュシオン・オートクチュールは『頭がイカれた存在』だと。ゲーム廃人の七割が『マトモ』ならば、残り三割が『イカれた』廃人であり、エリュシオンは後者の存在なのだと。
「今こうして私が来たのは、君に御礼をする為であり。そして君に協力したいが為でも有る」
「あ〜…………。まぁ良いが、俺此の後レイさんと冒険に出掛けるから、あんまり時間は取れねぇが其れでも良いか?」
「ぽひゃふ!?」
「構わない」
言っている事はイカれていれど、彼の其の両眼は真剣な視線を向けている。後ろでサイガ-0がバグった挙動で皆の視線が移ったが、取り敢えず話だけは聞く事にしたサンラクは、近くのテーブル席に座ってエリュシオン・オートクチュールと改めて対面する。
「で、だ…………エリュシオンさんは如何なる要件で?」
「ラピスさんから購入した布。其れを仕立てたメイド服によって私は、製服職及び裁縫職の最上位職業たる『
至布匠──────シャングリラ・フロンティアに置ける防具の、取り分け『衣服の製造』に置ける最高峰の称号の『匠』を名乗る事を許された者を指し、宝石匠が鉱物や宝石の性質を其のままに糸や布へと作り変えられるならば、至布匠は糸や布の持つ性質や力を十二分に生かした、
そしてエリュシオン・オートクチュールは、嘗て行われた最強防具論争を己が
「サンラク君。君の身体に付いているリュカオーンの
──────と。
最高峰のメイド服製作へ