VR初心者ゲーマーが往くシャングリラ   作:ガリアムス

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第二殻層攻略前に




ビーフ・オア・チキン・オア・ポーク?

【旅狼の溜り場】

 

ペンシルゴン:あーあーあーあー、此れが最後通告であーる。リヴァイアサンを起こして、レイちゃんと冒険してるサンラクくーん?リヴァイアサンを起こして攻略してる、サンラクくーん???今何処まで攻略してるかさっさと吐きなさぁーい

 

オイカッツォ:はーけ!はーけ!

 

ペンシルゴン:じゃないと此方も実力行使に出る必要が止む無しと判断するぞー

 

オイカッツォ:すーるぞー!すーるぞー!

 

サンラク:んで?実力行使って何すんだよ?

 

サイガ-0:ど、どうも…………

 

ペンシルゴン:私のあーくんを派遣して、リヴァイアサンに突撃から君を取っ捕まえさせる

 

ペッパー:其処はある程度自由にしてやった方が良いんじゃない?上質な肉は熟成させてからの方が美味しいって訳だし

 

ペッパー:其れにサンラクとサイガ-0のデート、…………じゃなくて冒険を邪魔するのは無粋と言うか何と言うか

 

サンラク:さっすがリーダー、わかってるー!

 

サイガ-0:デ、デデデ、デーツ!?

 

京極:へぇー、デートしてるんだ?へぇ〜???

 

オイカッツォ:28282828

 

ルスト:リヴァイアサン!ロボは何処に在る!リヴァイアサンの何階層なのサンラク!?

 

モルド:家のルストがすいません…………

 

秋津茜:おっきなクジラさんが出て来て、ノワルリンドさんが動こうとしたので何とか止めてました!

 

レーザーカジキ:エルドランザさんがソワソワしてます…………海から凄い存在が出て来たって

 

サンラク:マジカ

 

ペンシルゴン:色竜も反応したか

 

ペッパー:解った。レーザーカジキは出来る限りで良いから、エルドランザに行動を抑えて貰う様にして欲しい。其れからログインしてるメンバーは、クラン連盟のリーダー格への連絡を。何か解った事が在ったら、クランチャットに情報共有を

 

ペッパー:此方は七時半から入れるので、リヴァイアサンに突撃してサンラク達に追い付くつもりで行くよ

 

サンラク:りょーかい

 

サイガ-0:解りました

 

ペンシルゴン:オッケー

 

オイカッツォ:ラジャ

 

秋津茜:はい!

 

レーザーカジキ:解りました!

 

ルスト:了解

 

モルド:解った

 

ペッパー:で、何処ら辺まで攻略したの?

 

サンラク:第一殻層攻略済、此れから第二殻層攻略

 

ペンシルゴン:ん?殻層?

 

オイカッツォ:大規模ダンジョンか?

 

サンラク:本格的に回るとしたら一週間は余裕で持ってかれる

 

サンラク:第一殻層攻略したから他の奴等も入場出来るけどな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時刻は七時半、サンラクとサイガ-0は一度夕食を取る為に七時にログアウトし、食事等を済ませて再ログイン。草原に人工風が吹き揺らす中、合流したサンラク一行は此の殻層の情報を知るべく、勇魚を呼んだ。

 

「おーい、勇魚(イサナ)ー。此処の情報を教えてくれー」

『御任せ下さい!』

 

そんな訳で始まった、勇魚による第二殻層・教道の解説。彼女曰く、神代人類は元々宇宙を漂流していた時代にタンパク質を得る為に作った畜産関係区画を、海に潜航して留まってから勇魚自身により其の設備を拡張したのが此の殻層であるとの事。

 

また神代の頃は牛やら豚やらを『クローン』で増やした場合に色々と()()が有った様で、勇魚は其れを遺伝子培養による『家畜としての性能に特化した人工生命体』を──────AIによって統括された(あたま)と生殖器に個性を持たない骨と筋繊維と臓器の塊という、象牙のマッドサイエンスにも引けを取らないモンスター…………通称『肉』を創ったのだと言う。

 

「……………色々エグくね?」

『当時の倫理と、リヴァイアサン全体の食文化への熱意をすり合わせた結果が『コレ』なんですよ?ベヒーモスだと『三食味気ない人工ペースト』だったと、当時のデータベースに恨み節の籠もったデータが残っています。まぁ、あくまでも私が統括する内の一部所という構成ですので、厳密に私が操作していると言って良いのか………人間的に言うなら『臓器の運動に近い物』ですから』

 

二人と二機に二羽と二匹の視線の先、鶏肉豚肉牛肉等々の生物性の肉を模したモンスター達が草原を闊歩している。

 

『因みに討伐した肉は調理して食べられますよー』

「あんがと、勇魚。んじゃレイさん、先ずは『移動用の肉塊』を探しましょう。第一殻層のアリバイクと同じタイプが居ると過程するなら、其奴に乗って長距離移動も可能な筈だ」

「はい………!可能性としては、『馬』が………第一候補でしょうか?」

「多分そう。取り敢えず肉質を調べてみるのも悪くは無いかなって」

 

そんなこんなで作戦を決め、移動を開始して数分で赤身に程良く刺しが入った肉……………『レッドマッスル・ミート』が一行に突撃して来た。

 

「サンラクさん、私がヘイトを請け負います!」

「あぁ、大丈夫だ。レイさん!ちょっと『試したい武器』が有る!」

 

兎風(とかぜ)叢雲(むらくも)】を握って正面に立つサイガ-0にサンラクが待ったを掛けて、彼は其の両手に武器を…………『真紅の丸みを帯びたボクシンググローブ形状の籠手』を装備したのである。

 

「ライブスタイド・デストロブスターの素材で作った『デスタイト・フィスト』。其奴をレイさんと討伐したキリューシャン・スフュールの素材を用いて、ビィラックの手により真化した籠手『豪強靭包拳(スキュエルグローブ)』!修復中の煌蠍の籠手(ギルタ・ブリル)の代わりに初陣戦と洒落込もうかッ!」

 

言うが早いか駆け出し、擦れ違い様に横ステップからの左フックで頬を殴り付ける。サンラクの足取りやフットワークから、サイガ-0はサンラクがボクシングスタイルを練習しているのでは?と睨み。

 

「せいっ、そいっ、ほっ!」

 

シュッシュッとジャブが繰り出され、レッドマッスル・ミートにダメージが蓄積されていき、サンラクが右拳で虎皇の撃強打(テオニス・マージュ)を繰り出してのアッパーカットを叩き込んだ事で、赤身肉塊を構築したポリゴンは崩壊して『レッドミート』という食肉アイテムがドロップする。

 

「鳥の人、スゲー!」

「凄い、ですね………何と言うか、レッドマッスル・ミートは固そうな、印象でしたので…………」

「此の籠手、装備者が拳撃でクリティカルを出すと『肉質問わず()()()()()()になる』パッシブ効果を搭載してるんすよね」

 

デスタイト・フィストは元々の耐久値が高かった事に加え、能力としては『攻撃及びパリィ時に敵へ3%の追加ダメージを与える』と『装備者の心拍数が一定以上の場合に、自身が受けるダメージを減らす』の二つの効果が搭載されていたが、ビィラックによる真化で豪強靭包拳に成り、能力が色々と変更された。

 

豪強靭包拳はデスタイト・フィストの頃より『およそ四倍弱の耐久値』に至り、単純な耐久値で有れば煌蠍の籠手に迫り得る数値を誇る他に、水中や海中での耐久値減少を抑える水圧耐性も極の一つ下の『超』を獲得。

 

搭載された能力には『装備者の拳撃による攻撃でクリティカルが発生した場合、其のダメージは肉質に左右されない貫通状態で適応される』だけに終わらず、プレイヤーが装備中に『水中もしくは海中での戦闘をしているなら、拳撃スキルによる攻撃は使用者から10m内に限り遠距離攻撃として()()される』効果を持っている。

 

海のボクサーとも呼ばれる蝦蛄の能力が色濃く受け継がれ、海中での狩猟をするならばゲージを溜めてからの一定時間は、拳の先から肘の間を擬似的な無敵状態にする紅蓮海の拳帯(レガレクス・セスタス)と並ぶ、第二の拳撃武器としても使う事が可能だ。

 

「取り敢えずはレイさんが言った馬肉を探して、此の殻層のボスを探そう。道中の肉は出来る限り狩りつつ、先のエリアで使えるスコアを稼ぎながら進む」

「はいっ!」

 

そうしてサンラク一行は再び歩き出す、此の殻層の移動手段たる『足』の確保、そして次の殻層に進む者達を阻むボスモンスターを探す為に……………。

 

 






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