一方の二人は
ペッパーとペンシルゴンがリヴァイアサンに入場し、第一殻層で他のプレイヤー達から追われて逃げていた頃、先んじて入場して第二殻層『教道』を攻略していたサンラク・サイガ-0・エムル・サイナ・エクシス&ウォットホッグ・イクサ・
サイガ-0には緋鹿毛楯無が居るので良いのだが、よく考えてみれば『プレイヤー最速の自分は走った方が断然速いんじゃね?』と、あまりにも初歩的な事実に彼が気付いたのは、大追跡の果てにホースオマージュ・サラブレッドカスタムを引っ捕まえ、皆の元へと戻って来た後の事だった。
「まぁ良い、人間やゲーマーは失敗から学ぶ事だって有る。サイナ、エムルやエクシスにウォットホッグを騎馬で運んでくれ」
「了解:
「サンラクさんはどうするんですわ?」
「ん〜………。俺は此のまま走っても良いんだが、折角ミートハンティング出来るし、周りには俺達以外居ないんだ。だったら思いっ切り暴れるのも有りってな」
取り出しますは
其のままインベントリアからスイッチする様に其れを──────ペッパーが入手してインベントリアに収納し、クラン共有アイテム承認を経た事で、クラン:
「エリアボスを発見してブッ飛ばす!次いでに道中で
端から見ればユニークモンスター・墓守のウェザエモンに似通った姿をしながら、サンラクは詠唱を行いて格納されていた鋼鐵の騎馬が魔法陣より飛び出した。
『オヤ、ペッパーデハ無イノデスネ。サンラクデスカ。嗚呼、懐カシイ…………此処ハ私ガ造ラレタ地、リヴァイアサン…………』
「よぉ、天王。故郷に耽ってる所悪いが、今は俺が装備者だ。ペッパーと違って五分しかまともに着れねぇ、一分一秒すら惜しいから後ろの皆の案内を頼む」
『……………了解シマシタ』
もう少しムードを読んでくれない?と、天王が視線で訴えているが、生憎相殺の制限時間の五分を経過すれば、其処から累計三分経過で装備が爆散する縛りが在る以上、防具を使い潰す事も出来ないのだ。
其れでは
日本刀……………西洋ファンタジーの世界観でも独特の威容を放つ、剣と共に双璧を成す斬撃武器だ。
剣と比べれば切断力と斬れ味にこそ秀でていれど、耐久面と持ち方を変えて反転させなくては斬れない構造から、サンラク本人は刀武器を『使えは』するが、武器其の物を『得意』としている訳では無いのだ。
幕末で刀を含めて小槌に鉄砲、竹槍や鍋蓋を盾に使う等で武器の使い方は一通り網羅しているが、彼は何方かと言えば『判り易いロマン』を追い求める思考を持っている。
「だがまぁ、ザ・日本刀って感じだな大天咫。…………んじゃ往くか!!」
「──────残心」
キンッ!と僅かな音が鳴って、ポークオマージュ・フィーユボディをクリティカルと共に真っ二つに仏陀斬り、其の巨体を構築するポリゴンが崩壊してドロップアイテムが現れる。
「凄い、居合…………ですね。居合系スキルは、派手さは有るのですが………威力が高い物が、そんなに無いので………」
「そうなんですか………。ウェザエモンの使ったスキルに通じる奴なんですよ」
「気には、なります………」
「プレイヤーにも別の方法で習得出来るんですかね?」
気にはなれども道筋が解らない為に、今は置いておく事にして。そろそろ五分になりそうだったので、胸と脚の装備を解除から灼骨砕身で再度自刃。
再び装着し直したサンラクは皆を連れ、道中立ち塞がった肉塊達を
五分経過の相殺効果が切れる前に装備解除→自刃→再装着を繰り返しながら、仲間達と協力しつつ打倒しては前へ前へと進んで行く…………。
スぺリオルオマージュ・フロストボディ──────其れはリヴァイアサン・第二殻層『教道』に置ける
今は懐かしき墓守のウェザエモン、其の第二段階で呼び出された
中でも搭載されたAIが厄介極まり無く、此方の陣形を逐一把握・敵が後ろに回り込んで来たならば、己の後ろ足で蹴りを仕掛けたり、後衛職を狙う為に氷属性魔法で前衛職の足元を的確に凍らせて来る等、身体は肉塊で有りながら肉塊其の物が『脳』では無いのかと思う程、此の門番は厄介な相手でも有った。
だがスぺリオルオマージュ・フロストボディには、幾つかの『不運』が在ったと言って良い。
一つ目。霜降り肉塊の放つ魔法は氷属性であり、普通の魔法と同じ判定である事から、魔法全般を反射出来る『
二つ目。柔らかいが故に斬撃は弱く、射撃や刺突は普通の、打撃に強い肉質を持っているが、自身が放った氷属性の魔法で自分自身が『凍ってしまう』事。
そして三つ目。凍った場所に打撃属性の攻撃や衝撃を叩き込まれた場合、其のダメージは『一際大きかった』と言う事。
故に彼等彼女等が取ったのは、冥王の鏡盾を用いて氷属性魔法を反射して頭を凍らせ、其の箇所を思いっ切りブン殴ってブッ壊すメインプラン&凍らせられなかった場合は顔面を殴り飛ばすサブプランという、脳筋ながらも理に適った方法による速攻でも有った物だった。
「レイさんは後詰めを!サイナ、狙い撃て!」
「了解、砲撃………ッ、
「止める!」
大質量の突進を前に、天将王装と天王が合体した甲冑形態により齎された、剛力無双の出力で真っ向から霜降り肉塊を受け止める。
「レイさん!」
「アポカリプスッッッ!!」
双理の鎧を纏うサイガ-0に握られし
「五分切る!解除解除、自刃自刃!」
「指摘:脱いだり着たりを繰り返すのは、最早変態の挙動では?」
「細けー事は気にすんな!ほれ来たぞ!!!」
晴天流を使い潰してのレベルアップの為に、着脱行為を繰り返すサンラクにサイナが問い掛けるも彼は其れを一蹴し、呪いの刃で自刃を行って戦線を支える恋人を支えるべく、再び鎧を其の身に纏いながらに合体を行うのであった…………。
試練を越えろ