着いた場所は
リヴァイアサン第三殻層『
其処はマトリョーシカ式の此のバハムート故に、第五殻層と第四殻層より小さいが、其の広さは日本最大級のアミューズメントパークは愚か、下手な大都市すら軽々と越える程の広さを誇る、超巨大規模全天周囲型アミューズメントエリアである。
かの一攫千金を夢見るギャンブラーが集うラスベガスの、本格的なスロットやルーレットにダーツ、トランプを用いるカードゲーム全般の『カジノ』に、現実世界でも其の手の界隈でポピュラーな『トレーディングカードゲーム』。ルスト含めたロボキチが狂乱不可避な戦術機を用いる『競機』、銃好きやガンバーサーカーが挙って参加しそうな『射的』等々、ハマる奴はとことんハマりそうな雰囲気を漂わせる空間だった。
「んで、
『此処で
「たっか!?」
勇魚が提示したクリア条件に、サンラクは思わずツッコミを入れた。同時に此のエリアでのスコア稼ぎは『普通の方法』では、先ず間違い無く時間が掛かり過ぎると確信するに至る。
「レイさん。取り敢えず此のエリアで一番良い稼ぎが出来そうな物を探そう。多分長期戦になりそうな予感がする」
「です、ね…………。此れだけ広い、と…………時間が掛かり、ますから…………」
此の手の類いは『イカサマ』やらが出来れば、楽々稼げそうだなとサンラクは思いながら、恋人や付き兎に人形達と共にアミューズメントエリア散策に乗り出したのである…………。
アミューズメントエリアを一通り回り、一同がやって来たのは第三殻層の中でも一際特殊な威容を放つ、一言で言い表すならば『タワー』とも呼ぶべき物だった。
「勇魚、コイツは?」
『御答えしましょう!此方は『フィロジェネテック・ジオグリフ』ですね!リヴァイアサンが自信を持ってリリースする、新次元のトレーディングカードゲームなのです!!!』
彼女曰く、此のフィロジェネテック・ジオグリフなるTCGは一つの世界と一つの環境に見立てたフィールド内で、手にしたカードを用いて自分だけの生態系を形成。相手の構築した
基本的なルールは─────────
①、プレイヤーは最初に『ジェネレーション!』の掛け声を行い、其の声量の『大きさ』で先攻後攻を決定する
②、最初のターンは互いに攻撃不可避
③、フィールド四マス存在する『オリジンマス其々に四体のモンスターを揃える』事から始まり、そして二マスある『スティミュレーターマスに専用の効果を持つモンスターを置く』、『スペル・フェノメノン』を発動や『エリアを整える等』して、自身の育てる環境に変化を起こす
④、オリジンマスに囲まれる様にして存在する『エヴォリューショナーマス』に、構築した環境の切り札の進化種モンスターを召喚し、相手が作り出した環境を破壊する。
─────────と言った形で進行するとの事。
他にも細かいルールが有り、オリジンに一体目のモンスターが置かれた際に、プレイヤーの手札に『繁殖のカード』が加えられる『サーチ』。
モンスターの数が多い程に、カードの持つ効果優先権が高くなる『処理順の発生』。
サレンダーは双方の合意がなければ成立しない『一方的なゲーム降板不可能』等の、一先ず『やらなくては何も解らない』と言う事が解った。
「取り敢えずカードパックを剥いてみなきゃ解らねぇし、一先ず勇魚のオススメを教えてくれ」
『でしたら『ユア・エクスペリエンス』がオススメですね!此方のパックは貴方が此迄遭遇してきたモンスターが、カードとして排出されるパックです!其れはつまり『貴方だけのデッキが組める』と言う事でも有ります!』
「出逢ってきたモンスターが、ですか…………。もしかして、遭遇した『ユニークモンスター』も、排出されるの、ですか…………?」
『其の通り!ユニークモンスターは『ザ・ワン』という最高レアリティで、たった一枚のみ排出される『オンリーワン』!他にもレアリティとして、下からコモン・アンコモン・レア・エクスティンクション・レジェンダリーとなっております!』
ザ・ワンのカードにユニークモンスターが来るとするなら、仮に墓守のウェザエモンが排出される可能性が有るのは、自分達と阿修羅会連中くらいしか無いだろう。カードゲームともなれば、全てのカードを集め尽くさんとする『コンプ勢』も現れそうなので、仮にダブったカードが出たなら欲しがってるプレイヤーに売って、物々交換交渉をするのも良い。
「じゃあユア・エクスペリエンスを五パック購入してっと…………何が出るかな?」
第二殻層で手にしたスコアが消費され、サンラクの前に五つのパックが現れる。其れを破いて中身を取り出して確認していった結果、以下の様なカードが出て来たのだ。
一パック目
・水晶群蠍(コモン)
・水晶群蠍(アンコモン)
・飢餓変質(アンコモン)
・金晶独蠍(レア)
・水晶群蠍(コモン)
二パック目
・水晶群蠍(コモン)
・水晶群蠍(コモン)
・帝晶双蠍(レア)
・水晶群老蠍(アンコモン)
・偏食環境(レア)
三パック目
・帝晶双蠍(レア)
・水晶群蠍(アンコモン)
・水晶群蠍(アンコモン)
・ユザーパードラゴン(レジェンダリー)
・水晶群蠍(レア)
四パック目
・水晶群蠍(コモン)
・水晶群蠍(コモン)
・偏食環境(レア)
・水晶群蠍(レア)
・FM'sクリサリス"戦災孤児"(レジェンダリー)
五パック目
・水晶群蠍(コモン)
・水晶群蠍(コモン)
・水晶群蠍(コモン)
・アルクトゥス・レガレクス(エクスティンクション)
・アトランティクス・レプノルカ"覇頭衝角"(レジェンダリー)
「
『あ、いえ…………実はユア・エクスペリエンスで排出されるカードは『個人の戦闘記憶を参照している』ので、恐らく『コモンに成る程の遭遇と撃破している』……という事かと。他の方の場合は水晶群蠍は最低でもレアから最高でもレジェンダリー、金晶独蠍や帝晶双蠍に水晶群老蠍に関しては、先ず間違い無く『レジェンダリー』で排出されることが殆どなんです。というより、ユザーパードラゴンがレジェンダリーでの排出は途轍も無く希少で、3パック連続でレジェンダリー排出もかなり希少なんですよ?』
「マジですかい…………」
取り敢えずは貯めてきたスコアを使い、ユア・エクスペリエンスから排出されたカードで一つのデッキを構築したサンラクは、フィロジェネテック・ジオグリフに挑戦す──────!
「やっと辿り着いた…………ってサンラク大丈夫か!?」
「…………おぉ、ペッパー達かぁ。取り敢えずフィロジオはやるな、ありゃ『ハズレ』だからやらん事をオススメする……………」
「「「「「「「「「?????」」」」」」」」」
「えっと、其の…………アレは、オススメ出来ない、です」
「……………サンラクがこうなるって、相当ヤバくない?」
其れから暫くしてやっと第三殻層に辿り着いたペッパー達一団が見たのは、真っ白に燃え尽きて遠い目で明後日の方角を見つめるサンラクと、彼に寄り添うサイガ-0達の姿だった。
そして同じ小隊所属のカルネ=
カードの記憶は己の歩み