リヴァイアサンにて求め
サンラクとサイガ-0がバハムートの二番艦・リヴァイアサンを発見し再稼働によって、新大陸先行組の開拓者達も漸く銃火器ゲットのチャンスが齎され、彼等彼女等の不満は一応収束し。
そしてリヴァイアサンの再稼働は新大陸に散らばり、環境調査をしていた多種多様な
「エルマ=65。エルマ型の武装と予備パーツを要求します」
「エルマ=317。既にリヴァイアサンに入った貴女ならば、其処で予備パーツ含めた武装の補充も可能では?」
「
「おぅ、カツアゲじゃねーか」
前線拠点にて未契約のエルマ型を壁ドンしつつ、
サイナの発言からして、既に契約済みで同型で一番最初にリヴァイアサンに入れている事実は、自分より先に産まれた征服人形相手にマウントを取れるだけのパワーが在るらしい。其の持論からすれば、ベヒーモスに一番したヒトミやリヴァイアサンに乗り込んだサイガ-0と契約したイクサは、其の類いと同じなのでは無かろうか?
「そういや、サイナの姉ちゃん。お前も誰かと契約とかしないのか?」
「
「マイペースって大事だと思いますよ。貴女にも良い出逢いが在る事を祈っています」
サンラクと契約した
其れを聞いていたペンシルゴンは何を思ったのか、もしくは何か閃いたのか「私ちょっと用事が出来たから先にリヴァイアサンに行ってて」と、自身のパートナーたるヴォーパルバニーのゼッタを連れ、前線拠点の別方向へと歩き出して。残されたメンバーは当初の予定通りに、リヴァイアサンへと向かい再び足を進めるのだった……………。
第三殻層『
ペッパー達が来た事にプレイヤー達が盛り上がる中、やる事は変わらないとばかりに一点大賭けと空中停滞による回転終了まで耐え忍び、サンラクとサイガ-0にペッパー自身が賭けた一点に収まって大当たりをブチ噛まし、外したプレイヤー達が悲鳴を上げて破産するのを横目に見ながら、心の内にて静かに合掌。
幾度か繰り返して歓喜やら悲鳴やらの声を聞きつつ、膨大なスコアを
此処リヴァイアサンの内部に在る武装やロボットを製作可能な、第四殻層『
そして当然と言うべきか、ロボット有る場所に彼女と彼は有りとばかりに、先んじて入場していたルスト&モルドのコンビがキューブメンらしき戦術機をベースに、何やら『開発中』の様子だ。
「む、ペッパーにサンラクとサイガ-0。あとオマケの面々」
「三人も此処に用事が有るの?」
「まぁね。他にも色々やる事が有るけど、先に此方を済ませに。勇魚さーん、居ますかー?」
『はいはーい!呼ばれて参上、勇魚ちゃんです!』
声を掛ければ勇魚がパッと空中に現れる。取り敢えず目的の一つを果たすべく、ペッパーは第五殻層で確認した『あるデータ』について聞く事にした。
ルストやモルドが居るので、非常に『面倒な事』にしかならなさそうだが、疑問を疑問のまま放ったらかしには出来ない性分故、多少のリスクは承知の上だ。
「勇魚さん。自分が第五殻層で獲得したデータファイルの中に在った、此の『特殊戦術機開発許可ライセンス』。其の中に記載されている『特殊戦術機剣ソードメン』と『特殊戦術機蛸オクトメン』の二つ、今持ってるスコアで生産可能ですかね?」
『出来ますよー、ペッパー・
「ソードメンとオクトメン?」
「特殊、戦術機……?」
図面を二つ展開して勇魚へと見せるペッパーに、サンラクとサイガ-0とNPCにテイムモンスターの注目が集まる。
そして案の定と言うべきか、彼の中でロボキチ疑惑が有ったルストがロボキチだと確信に変わる挙動で、此方へ組み付いて来たのだ。
「今、何て!?」
「ぐぇっ!?」
「ちょっ、ルスト!?」
「ペッパー、今何言った!?」
Q.ロボキチ相手に未知の設計図面を見せたら、其奴は一体どうなるか?
A.情報を吐くまで絶対に引き下がらない、不動のギミック的存在と化す。
「其の図面について!今から話を、しろっっっ!」
「おち、落ち着いて………話すから、ちょっと落ち着いて、くれ………!?」
「家のルストが本当にすいませんッッッッ!?!」
ブンブンと襟首を掴まれて、ルストに頭をシェイクされ続けるペッパーに、モルドは慌てながらに謝罪の言葉を述べ。
そしてペッパーはルストやモルド、サンラクとサイガ-0を相手に、自身が持っている二つの特殊戦術機の図面を見せつつ、工廠を利用する為にも逃れられぬ『オハナシ』をする事になったのである……………。
「……………要するにルルイアスで私達が見た、戦術機達の原点となったウェザエモンのパワードスーツに、クターニッドのパワードスーツ。其の搭載能力の一部が反映された、特殊な戦術機がソードメンとオクトメンと」
「文面的に見て『下位互換』とは言え、
特殊戦術機竜ドラゴメンのデータも在るが、ジョゼットやイリステラ達との約束故に開示は出来ないし、サンラクやサイガ-0なら『其れだけ』で事情を把握しそうなので、黙っておく事にしている。
未知の戦術機のデータを拝見し、コピーを取ったルストは其の手で作りかけのキューブメンを仕立て、早速とばかりにソードメンとオクトメン製作に取り掛かれば、アームや機材が稼働し始めて二種のフレームから装甲含め、同時並行で其れを扱う為のパワードスーツも構築。
そうして数分後に『ピンポーン!』と軽快な
「す、すす…………素晴らしいッッッ!!!キューブメンやボールメン、ピラミッドメンとも異なる形状!!!特殊の名を冠する戦術機、図面から逸品と解ったけど実物を見る事で、其れがより理解出来るッッッ!!!」
ヒャッホウ!!と言わんばかりに小躍りするルストに、後方で見守る親の様な顔をしているモルドを見つつ、暫く其のままソードメンとオクトメンで遊んでて欲しいと、ペッパーは心の中で願い。
チラッと横目で見ればサンラクはサイナの予備パーツや武装の補充に、サイガ-0はイクサと話し合って銃火器を新造しているのを確認、今ならばと『本命』となる物を作り出す為に勇魚へオーダーを行う。
「勇魚さん。
『確認しましょう。フムフム…………此れだけのスコアが有れば、全種作り出す事が出来ます。では直ぐに製作へ取り掛かりますね』
「御願いします」
ペッパーが口走ったパワーワードに、此の場に居た全プレイヤーの視線が注がれる。此の時点で既に『面倒臭い状況』になっている中、スコアを払って完成を待つペッパーの肩にルストとサンラク、更にはモルドが手を置いた。
「「ペッパー、取り敢えず『オハナシ』しよう?」」
「黙秘権を行使します」
「拒否るならペンシルゴンとカッツォ呼ぶぞ」
「話が余計拗れるわ!?」
ペンシルゴンやオイカッツォが絡んだら、絶対に話の収集が付かなくなる。頭の中で思考を重ねた果て、ペッパーは『二つの条件』を四人に提示したのだ。
「………………はぁ。解った、話すよ。ただし条件が二つ有るので、其れを守れるなら教える。一つ目が天王含めた情報は、他のプレイヤーに対して『時が来るまでは話さない事』。二つ目がルストとモルドには、ソードメンとオクトメンの情報を『シャンフロのロボットスレに投下して欲しい事』。其の際に情報ソースが誰から得たのかを、絶対に『伏せた状態』でスレに流して欲しい。追及されると応対に気を遣う可能性が高いので」
「「「解った」」」
「即決かよ…………」
『其れじゃあ情報はよ』とでも言わんばかりの視線に、条件を提示したペッパー本人は頭を擡げながら、順を追って説明を開始。其の内容はロボットに詳しく無くとも、理解し易くなる様に意識しながらの説明で、傾聴して居たルストは終始興奮しっ放しであった。
そして──────────
『ペッパー・天津気様。オーダー致しました試作型戦術機獣【海王】並びに【冥王】、そして【天王】を含めた対応する専用武装が完成しました。嘗て設計思想として遺された、ウェザエモン将軍と共に歩む筈だった『戦術機と武装達』、其の力を貴方に』
勇魚の声と共に出来上がった逸品達…………天王と同じサイズを誇る『ホオジロザメ型の戦術機獣』と、朱雀よりも一回りか二回り大きな身体と巨大な翼を折り畳む、脚が三本の『
ロボット物で見掛ける『様々な武装を床や地面に配置する一場面』の様に、大太刀や銃を含めた『九つの武装達』が彼等彼女等の前に提示されたのだ。
そして武装群に関しては第五殻層『叡智』のデータファイルを見ているので、其の一部が『
「素晴らしい…………!素晴らしい…………!水中と海中を含めた戦闘を可能にする海王と、空中戦を主眼に置いて作られた冥王…………!試作型故に漂う無骨さと、其の合間から感じるは洗練された確かな技術の粋ッ…………!使いたい、使ってみたい…………!」
「武装同士の合体はロマンが有るし、どれも逸品って一目で判る良いデザインだね…………」
「SOHO-ZONEが武装見たら、絶対発狂するだろコレ」
「です、ね………」
「
「
「
「凄いのさ………」
「アタシにはよく解んないですわ…………」
「アタイもだよ、エムルねぇ」
「ブルル………」
『ワゥン』
『ヴルルルル…………』
価値を理解出来る者と出来ない者に分かれて、状況は混沌を極める中でペッパーは墓守のウェザエモン由来の一式装備・
海王と冥王を収納した事にルストがブーブー文句を言ってきたが、此れ以上展開していると面倒な雰囲気に収集は付かない上、他のプレイヤーが来たとしたら質問攻め不可避の事態になるので、ソードメンとオクトメンで我慢して貰いたい所である。
ルストとモルドは約束通り、ソードメンとオクトメンの情報を匿名でスレに流して性能チェックの為に第二殻層へ、ペッパー達はペンシルゴンとの合流の為にEメールで『第五殻層に居る』とメールを送り、工廠より退場したのであった…………。
設計図はロボキチの好物