皇が遺した物
『特撮武器』…………日本の特撮関係に関われば必ず一度は耳や目にする
特撮武器は共通して、武器が通常状態から回転・変形・分離・合体等を行う事により、複数の武器が一つの巨大武器へと変わるや、一つの武器が四形態への変形や、他のガジェットと組み合わせて更に形態が追加されたりと、子供や大人が飽きない『プレイバリュー』を追求している物が多い。
放映当時は飽きる程に遊び倒して、時間が過ぎて軈ては収納の奥に仕舞うが、ふと思い出して引っ張り出して当時を懐かしみ遊ぶ………といった流れに持っていければ、玩具達にとっては『玩具冥利に尽きる』と断言しても良いだろう。
では何故唐突に『そんな話』を前述したのか………結論から言えば、ペッパーが他の開拓者達の力を借りて苦戦しながらも討伐した、
『
「其れじゃあ始めようか!」
「………『分かれろ』、『伸びろ』、『折り畳め』!」
其の言葉を聞き届けた黒曜色の弩弓剣が、剣の柄部分から『左右真っ二つに分かれた』かと思えば、
其の形状はルートエンド・ミノタウロスの歴戦個体が持つ、歴戦のダンジョンアックスと同じカテゴリーに当たる『
二刀流ならぬ二斧流…………雲の腕にて支え、其れを握り振い翳しながら、ペッパーは宣言する。
「宝鍠趙弩剣、
口上完了、接近は迅速に。
大振りかつ唐竹割りにする勢いで振り抜くが、歴戦タウロスはダンジョンアックスを横に構えて持ち手の柄で攻撃を防ぐ所か、受けた上で
ルートエンド・ミノタウロスとはラビッツの実戦的訓練で戦ったが、其の時の
「『折れろ』!」
「いけっ、宝鍠趙弩剣・
まるで『銃火器の
威力は連射故に低さは否めないが、ペッパーは其れを『手札の一つ』として割り切って利用し、相手が『此の武器には幾つの形態が在るのか?』という疑問を持って貰えれば、其の時点で
対する歴戦タウロスはと言えば、足や脛をチクチクと刺激された攻撃にキレてかダンジョンアックスを気配がする方にぶん投げて、限られた空間と天井のギリギリに跳躍から空中に軌跡を描いて掛ける女が、再び言葉を紡ぎ出す。
「『戻れ』、『開け』、『収納し』、『重なり合え』!」
言葉が武器に力を与え、折れた持ち手が真っすぐに、折り畳まれた刃が再び真っ直ぐに。其れがスライドされながら戻って、そして二つに分かれた武器は合わさり、己が相対した時と同じ状態に戻る。
「宝鍠趙弩剣、
加速して歴戦タウロスを斬るペッパーに、左腕の肘当てで受けつつも残った左角を刺突として用いた攻撃を、歴戦タウロスは仕掛けて。
対するペッパーは
斬り舞われた歴戦タウロスは此処で追撃に出る事は無く、ぶん投げてダンジョンの土壁に減り込み、突き刺さった己の獲物の回収を優先、素早く移動してダンジョンアックスを握りながら力任せに引っこ抜いて、ペッパーを前に構え。
戦いは始まり、されども未だ序盤の『挨拶』に過ぎず。互いに隠した牙を、何時如何なる瞬間に叩き付けるかを探り合い、そして再び激突する。
其の様相たるや古代ローマの剣闘奴隷同士の、生きるか死ぬかの瀬戸際で運命に立ち向かい、泥臭く獅噛み付いて抗う
そしてそんな怪物と勇者の戦いを、遠くで見つめる者達の気配が複数居たのであった……………。
加熱する戦い
宝鍠趙弩剣の能力は幾つか有る。
一つ。此の武器に鉱石系や鉱物系、宝石系や結晶系のアイテムを『喰わせる事で』、一定時間其のアイテムの
二つ。装備者のMPを消費する事で、武器を変形させて
そして三つ。其れは