其の領域の名は
ジークヴルムが放った、
「ッ!?技能殺し………いや『スキル封殺の空間』か!」
『如何にも!我の持つ狂騒領域は一号と二号人類含めて、ありとあらゆる生命が持つ『スキルの発動』を領域展開中に限り
「うおわぁ!?」
左手の掴み攻撃を回避した所へ、矢継ぎ早にジークヴルムの噛み付き攻撃が襲い掛かり。対してペッパーは無理矢理身体を捻りながら、レディアント・ソルレイアの片脚のブーストを蒸しての空中Uターンで、何とか其の場より逃れる事に成功。
「危、なぁっ………!?」
だが息付く間も無く、ジークヴルムの口内に凄まじい灼熱とエネルギーが収束していく。
『勇者よ、我を模倣せし鎧に選ばれし者よ!簡単に死んでくれるな?『
「うぉおおおおおお!??!」
秋津茜とレーザーカジキの連携で繰り出す合体魔法で漸く其のレベルに至れる、対始源存在をマナ粒子ごと『滅却』する炎が襲い掛かり、ペッパーは何とか灼熱の威吹より逃れて空高く舞い上がる。
相対して戦う中で想定したとは言え、範囲・威力・速度のどれを取っても天を覇する最強種の『最高峰の一撃』だ。当たれば文字通り、骨すら遺らず灼き尽くされるだろう。
「だが先ずは、此のスキル殺し空間を何とかしなきゃ話にならん………!」
『ペッパー・
大地を天空を高速で駆け走り、頂天まで僅か一度の跳躍のみで届かせる、そして複数のスキルを絡める事で齎される出力と共に、戦局を動かすそういうキャラビルドで作られている。
其れ故にスキル同士の戦いでは滅法強く、しかしスキル其の物を封じる空間や現象を受ければ、脆く弱いキャラクター…………其れがペッパー・天津気なのだ。
「頼むぞ、
だからこそ、ペッパーは策を打つ。ジークヴルムを模倣し、彼を補助・支援する為に産み出され、人類が飛翔し攻撃を可能にするべく存在していた
ほぼ無制限かつ自由に空を飛んで行ける『
そして一式を装備しようとも開示されずに在った『最後の一つ』が、ユニーククエストEXの進行でレディアント・ソルレイアの装備可能ステータスが変更された様に、最後の一つが鎧を纏う彼の意思によって解禁された。
「輝きて、満ち満ちて、光よ放て!狂騒を鎮め、我に調律の加護を!──────『
口上と共に胸部装備のレディアント・アーセナルに接続されている、神代時代に途轍も無い莫大なエネルギー生成を可能にし、
ペッパーを中心に『半径十五メートルの領域内』に光が満ち、既にジークヴルムが展開した狂騒領域の黄金の中でぶつかり合って、スキル殺しの領域が
「よしっ、よしっ!!上手くいった!!」
『嘗ての日、我と共に肩を並べ、始源達を祓った黄金の波長………!クハハハ、ハハハハハハ!!!成程、我のスキル殺しの領域へと抗うか!』
「此れもまた戦い!有る物を使って何とかするのも、開拓者のやるべき事で、為すべき事です!!」
『そうだ!抗え、最後の瞬間まで!!』
「はいっ!」
ペッパーがジークヴルムに宣い、ジークヴルムもまたペッパーを激励するかの様に叫ぶ。狂騒領域を再律空間で相殺しながら、頭部の口に当たる箇所が可動し開いてエネルギーが収束し、放たれるは天覇の放つ威吹と比べれば『心許無く』。
だがしかし…………其の威力火力重視でカスタマイズした
「夜天を貫き、夜影を
『ぬぅん!!』
「だぁあああああ、あんまり効いてないッ!?!?!」
其れに対するジークヴルムが取った行動は非常にシンプルで、斬撃暴風雨を受けた右手を盾にした飛翔突進による『正面突破』でレーザーブレスを引き裂き肉薄するという、圧倒的な質量差を持つが故のアドバンテージを存分に生かした回答の叩き付けだ。
其のまま右腕を振るい貫手の体勢で迫ったジークヴルムに対し、ペッパーはグラヴィトン・レイにカルマティール・フロート、
己の身体を針先に見立て空中を縦軸としたジグザグ挙動で空駆け、突き出した腕を
「温まったか、傑剣との憧焉終刃!ギアを上げろ、こっからは更にフルスロットルで畳み掛けるぞ!」
エナジーウイングを大きく広げ肉薄し、ウツロウミカガミでヘイトを置き去りからのレーアドライヴ・アクセラレートで瞬間移動、
傑剣との憧焉終刃という武器は、装備者が偉業とも取れる強敵を
そしてアトランティクス・レプノルカの素材を使い、彼女の手により更なる高みへと至った此の刃には──────!
『ぐぬおおおっ!?』
「クリティカルを繰り出しゲージをMAXまで溜める事で、一定時間『
斬撃によるダメージ+雷属性の追加ダメージ&効果、更には敵の
即ち此の剣は『魔力で身体を構築した存在』に…………精霊や霊体は愚か、魔力で闇を固めた『リュカオーン』や、マナ粒子其の物と言っても過言では無い『ジークヴルム』に置いては、
尤も『此の剣の出力は親父が作った
「此の剣はギアが入れば魔力を燃やす!そして其の保有量が多い程により強く、より激しく燃え上がる!全身が灰になるまで燃やし尽くしてやる…………ジークヴルムさん!!」
龍王を模した鎧を纏う勇者は飛び、再び憧れを抱き真化を重ね辿り着いた至高の一振が、天覇の身を斬りて蒼い炎を着火させ、雷による痺れを与え齎す。
斬撃に晒され、炎に焼かれ、しかして尚も不敵に笑うジークヴルムは、其の光景を『誇らしげ』に見据えていたのだった…………。
そしてペッパーとジークヴルムの戦いを、静かに見上げていた者
負けぬ、退かぬ
頂星煌炉心の産み出すエネルギーを、レディアント・ヘルメイトの頭部に在る角型ユニットで増強。特殊な波長を音叉の様に増大させて、空間内や生命体のマナ粒子へと干渉する事により、其の空間内に発生している影響を無効化・緩和・増強等を、己の望む事柄へと『変質させる』。
此の一式装備が元々『