女王達が現れて
「さて。戦局の変貌でフォルトレス・ガルガンチュラ・エンプレスと、トレイノル・センチピード・ドーラが出て来た訳だが…………ドーラに味方してエンプレスを倒そうと思います。無論、皆さんを守りながらやる算段です」
「…………
「あの中で、です」
ディアレが引き攣った顔で問い掛けに、ペッパーは当然と言わんばかりに答えを返す。其れはヴォーパルバニー達やリュカオーンの分け身、契約している征服人形を危険に晒すだけで無く、最悪『死亡』の恐ろしいリスクを背負いながら戦わねばならない…………といった状況の中で、である。
フォルトレス・ガルガンチュラを締め上げ、鯖折りにして仕留めたトレイノル・センチピード・ドーラしかり、トレイノル・センチピード・グスタフを重量で叩き潰し圧殺したフォルトレス・ガルガンチュラ・エンプレスしかり、上からビームを放ち続ける
そしてフォルトレス・ガルガンチュラや女王個体のエンプレスに操られたアーミュレット達、トレイノル・センチピード・グスタフにドーラ達もまた、基本的に『自身の敵対対象以外』と『ツァーベリル帝宝晶や帝晶双蠍の素材を加工した品を持つ存在』には手を出さない特性を持つ。
「要塞落としは内部破壊戦術が有効です。ドーラが暴れ回ればエンプレスも暴れるし、下の騒音が増長すれば帝晶双蠍達もビームを振り落として来る」
「………要するに目立たない様に、此方の『アシスト』でドーラを援護し、エンプレスの動きを抑制する………という事だね?」
「正解です。ヒトミさんは引き続きアイトゥイルやディアレさん、ノワの援護と離脱補助に攻撃を。俺が注意を惹き付けたり、他のモンスターに押し付けたりします」
相対する相手が相手である以上、此方も片手間で倒せるとは最初から思って居ない。やるならば全力、そして徹底的にやり切ってこそ、初めて自分という
インベントリアからクターニッドと力を分けた一式装備・
途中で別の
「其れじゃあ始めましょう………!」
要塞落としや城崩しに列車制圧という物は、内部の状況やらが判らない中で攻めるのは得策では無いという、ある種の『御約束』が存在している。フォルトレスやトレイノルとは数回戦ったが、体格や何処辺りに何が有るかを完全に把握している訳では無く、経験した戦闘の記憶を引っ張り出して朧気な記憶を補強し直す。
そうしてフォルトレス・ガルガンチュラ・エンプレスの巨大柱じみた脚を登って、頂上の『砲塔』へと向かうアーミュレット・ガルガンチュラを足場に、トントン拍子で上へと駆け上がりながら、サッシュから変えた蛸足達でインベントリアを操作・展開した
「アーミュレットを砲塔に入れさせない!入って吹っ飛ばされたのは出来る限り撃ち落とし、ドーラの毒液砲弾や帝晶双蠍のビームは回避最優先で!」
「ペッパーはん、ペッパーはん!ドーラが巻き付いてきたのさ!」
「ペッパーさん!アーミュレット達が連鎖爆発したよ!?」
「警告:真上より高熱源」
「『ビームよ、跳ね返れ』ッッッ!!」
残った触手でアイトゥイル・ディアレ・ヒトミを己の近くに引き寄せ、搭載された能力の一つ・
「おおおおおお!!!アイトゥイル、ディアレさん、ヒトミさんッッッ!」
「グビッグビッ…………!燃えろ『
「【クーウェル・ボルディオラ】!!!」
「了解:化粧箱より武装展開、
二羽と一匹に一機を運び、遠距離攻撃可能な武器でアーミュレットを叩く中、アイトゥイルがレベル100の領域に踏み入れて、元々が酒を飲んで体内の
ディアレも負けじと『貫通力と切断力に特化していると思しき、雷属性のレーザーじみた魔法』を展開し、砲塔から発射されていくアーミュレットを叩き落として爆発させ、ヒトミも自分が所持する武装から貫通力に秀でた『マスケット銃とライフルが融合した銃』を使い、仕留めきれなかったアーミュレットを次々と撃ち抜き爆散する。
「報告:トレイノル・センチピード・ドーラの筋繊維の膨張確認、毒液砲撃が来るぞ
「よし、退避ィィィィィィ!」
フォルトレス・ガルガンチュラ・エンプレスの巨大な体格と、トレイノル・センチピード・ドーラの毒液砲弾の炸裂範囲を鑑みて、女王の巨躯よりペッパー達は飛び降りて空を駆ければ、ドーラの砲塔より放たれた超巨大な毒液がエンプレスの土手腹にクリティカルヒット、巨大過ぎる程に巨大な身体が大きく揺れた。
「一つ一つ、確実に詰めるよ!」
一手一手を見誤る事無く、本来望んだ道筋が叶わずとも其処に至る道を探し、辿り着く為に走る。其の先で初めて手にする景色こそ、
尽きぬ衝動を燃料に