龍王の鎧、堂々開示
夜空に浮かんだ黄金の輝き。
嘗ての時代、
パッと見では其の身姿はジークヴルムに『余りにも似過ぎている』為に、ジークヴルムがもう一体戦場に現れた!?と誤解を招く可能性が有るが、此れを纏っているのはペッパーであってジークヴルムでは無いのだ。
「さて……………行くか」
天上より下界を見下ろせばプレイヤーにNPCだけでなく、子竜に白竜すらもあまりの衝撃で停止している。
インベントリアより取り出した
「よっ、せいっ、ほっと」
金色の輝影が戦場を描き、子竜が殴られ夜空に舞う。王撃ゲージを30%消費でクリティカル発生率上昇効果を付与から、
「ジークヴルム…………!?」
「いや、ペッパーさん…………だよな?」
「何あのパワードスーツみたいなの…………」
プレイヤー達の声が聞こえてくるが、どの道ペンシルゴン達による『オハナシ』はどう足掻いても不可避なので、思いっ切り暴れまくってやると80%消費の装甲破壊効果を付与し、ジグザグ飛行で空中を縫い走って子竜を殴り倒しながら、王撃ゲージが30%貯まる度にクリティカル発生率を強化しながら突き進む。
巨人族に絡んでいる巨人型の子竜のこめかみに一発入れた後、封雲で出来た雲の腕に封熱で纏った炎の手で首を掴み、肉を焼き焦がしつつの急速カーブから引っ張り寄せ、メイスの角で首骨を圧し折った彼は飛び、其の視線が
「やぁやぁ、あーく〜ん?色々言いたい事がたっっっっ……………くさん有るけど、決戦フェーズ終了したら私達とちゃあんと、確りキッチリ『オハナシ』しましょうねぇ〜〜〜〜〜?????」
「
後方から声が届いて、ゴゴゴゴゴゴ…………な文字付きのSEが似合う雰囲気も圧力を漂わせ、全身にパワードスーツと外装に龍を思わせる装甲を追加した状態……………決戦フェーズ開始前に此方が渡した『特殊戦術機竜ドラゴメン・合体する為のパワードスーツ・専用のリアクター』を装着装填して、ペッパーから受け取った者達が夜空に浮かび上がって来たのだ。
ペンシルゴンに至ってはフェイスユニットのマスク部分を器用に開き、童話に良く有る『竜騎士』と言える状態だったのと、其れは其れは素晴らしいまでの
「寧ろ其のつもりで居たし、兎に角今は目の前の戦闘に集中!後緑竜の方にも援護に行ってあげて!流石に戦力が偏り過ぎてる!」
「報告:
「多分ヘイトを買い取ったかもね!全員散開!各自クランメンバーや味方NPCの指示や救援を!健闘を祈る!」
ジークヴルムの鎧という一式装備の開示に際し、ブライレイニェゴの産み出した子竜達のヘイトが自分に注がれている。囮役を買って出たペッパーを見て、ドラゴメンを操る一部のプレイヤーが呼び掛け、プレイヤーに亜人種NPCを連れて対緑竜組に移動する。
放たれた一斉ブレスに率先して回避を行い、呑黒をインベントリアに仕舞ったペッパーが、ペンシルゴンとサイガ-100の手を引きつつ、パワードスーツを装着・ドラゴメンのリアクターと自身を直結させているだろうヒトミとニーナを後ろに、五角形陣形を成した状態で夜空と戦場を飛ぶ。
「ペンシルゴン、サイガ-100。飛行に慣れるまではアシストするか?」
「そうだねぇ…………。もっと長く一緒に飛んでたいけど、専用のリアクターのエネルギーも有限だし、後日飛行訓練に付き合って欲しいなぁ〜?」
「私も良いか?」
「精一杯御手伝いします」
「ヒトミちゃんの契約者さん、ペンシルちゃんのサポートは私が引き継ぐよん!」
「地上はかなり混沌の様相を呈している。
驚愕というか何と言うか、もっと別の視線的な何かを感じずには居られない、殺意やら嫉妬やらのそういう雰囲気がするのは、おそらく気の所為では無いだろう。
地上からの対空ブレス放射を潜り、二人の手を引く勇者と二機の征服人形が飛び、回転や宙返りを行って三人と二機は散開。空を飛びながら空中に剣を数本展開して戦場を駆けるサイガ-100に、ニーナと自分のドラゴメンの二重出力で子竜軍団に
致命兎の大頭が鍛えたショートメイスを握り締め、風に其の身を乗せながら、目が合った子竜を殴り、突き、薙ぎ払い、叩き付け、王撃ゲージ50%消費による装甲貫通効果付与でダメージソースを更に稼いでいれば、巨人型子竜が三体此方にやって来た。
「ブライレイニェゴに一撃噛ます前に、今の出力を確かめるのも丁度良い……………!」
振り下ろされる腕を避け、ブレスをヒトミと共に掻い潜り、ドラゴメンのエネルギーを口元に収束させたヒトミが、力強い発声と共にレーザーを放てば一体の下半身を穿ち、近くに居た巨人型子竜を巻き込んだ事で一体のみ。
金龍王装のエナジーウイングが煌めき、ブーストによって高められた速度を以て、ペッパーが子竜の一体へと肉薄する。口を開く子竜だがブレスは間に合わないと察したらしく、噛み付きで捕まえる気なのだろうが……………残念だが其の行動は『遅過ぎる』。
スキル発動。そしてエフェクトの感触から、あの巨人型を『一撃で屠れる』とペッパーは確信した。
「────
ペッパーはジークヴルムとの決戦に備え、スキルアタッカーとしての出力を上げる為、彼は習得済みのスキル達の育成に着手したのだが、其の中で着目したのは
武器を用いて性能と効果を高め強める
剣のモーション感度を超強化する
格闘で高いダメージを叩き出す
其の何れもが強力無比の出力を出し、武司の神業×神剣大義を剣系統武器で繰り出す、或いは籠手武器か籠脚武器で翼神の黎撃×武司の神業を使えば、其の出力は一つのみの場合とは比べ物にならない凄まじい威力を誇る。
そんな三種のスキルの中でペッパーが着目したのは武司の神業であり、以前より『
取得経験値半減効果を背負いながらも、ペッパーはヴォーパルバニー達にリュカオーンの分け身のレベリングをしつつ、仲間達とのハンドサイン戦術や戦闘方法を確率や、自身のスキル育成に着手し…………其の予想は『的中した』。
武司の神業と他武器スキルの合成、レベルアップによる再習得、そして合成と再習得…………地獄じみた戦いの数々を越えて手にした武神の武技は、彼に更なる強さを齎したのである。
「……………
メイスの直撃、インパクトの発生で巨人型子竜の頭が一撃の元に『カチ割れ』、一刀両断でもされたかの様に血肉が裂け、巨体を構築するポリゴンが崩壊していく。
「
我ながら良い一撃になったが、此れでも『まだまだ』と慢心せずに彼は夜空を飛ぶ。白竜を狙い、呑黒の一撃を最高の刹那で叩き付ける為に……………。
開示したなら全力で
レベルを持ち神の名を冠するスキル、
武器の数だけ此のスキルは存在し、多種多様な武器を扱い使い熟す者で有る程に、其の強さはより顕著になる傾向が強く、戦士系最上位職業:戦王は特に其の恩恵を受けやすい。
ペッパーは現在、鞭・メイス・
メイス武器の豪武神の超技であり、此迄の戦闘に置いてメイス武器を用いた『使用者のクリティカル発生総数と、メイス武器によって与えたクリティカルダメージの最高数値を参照したダメージ計算を、インパクト発生時に相手に与える』スキル。
要するに真化した致命武器との相性は抜群の一言に尽き、ペッパーはエルクの元で合成を行った際に此のスキルを発見し、脳内思考が直列で繋がってビックバンを起こして小躍りした。