白竜を落とせ
ディープスローターが
「おおおおおお、りゃああああ!!!」
黄金の閃が戦場に舞い踊り、致命兎の神匠に鍛えられた巨大鐵塊で空気を薙ぎ、子竜が殴られ夜空を舞う。空に浮かぶ金色の龍王、其の威容や権能を元に神代の天才達が産み出した、世界に証明してみせた大いなる遺産を纏い、ペッパー・
本来両手持ち打撃武器の巨大メイスやハンマー系を発動した戦闘中に限り、片手持ちを可能にする補助スキル『
『ごろろろロロロ!!オノレおのれオノれれれレレレレれれレぁああアアアアアアアアアア!!!!!』
地上で戦い危機に直面した者達を救援と、次いでに子竜を叩いてクリティカルを出しながらのゲージ溜めを並行しながら進む中、其処には目が無い筈の表裏反転したブライレイニェゴ本体と視線が交わり。
『ゴロぜぇ、我が子等よぉおオオオ!!!ジークヴルムの真似事をするアイツをぉぉぉオオオオオオ!!!』
「『ままごと』をしているブライレイニェゴよ。覚悟を決めろ、俺も覚悟を決めてやる!!!」
直営の子竜含めてブレスによる対空砲火が火を噴く中、ペッパーは
光の屈折による虚像の出現と、ブレスが襲来して実体に近い感触が齎され、刹那に
『ゲェレレレぇええええ!!!』
「其れはとっくに『予測済み』だ」
シューティングスターによる接触まで一秒足らずの一瞬、サキガケルミゴコロの未来予知によって『ブライレイニェゴが繰り出した舌による胸部貫きで即死する映像』を見たペッパーは、二歩目の踏み込みでレーアドライヴ・アクセラレートを合わせる事で瞬間転移じみた挙動で死の未来を覆し。
『ごギャバッッッ!?』
「カチ上げ…………そしてッッッ!!!」
ブライレイニェゴの顎付近に陣取って、レディアント・ソルレイアの膝部に在るドリルを超加速回転させながら、発生1フレームの超速膝蹴りと直撃で強烈なノックバックを引き起こす『
「此れで決める!!!」
レディアント・ソルレイアのブースターが火を噴き、エナジーウイングの出力を全開にしながら上空に駆け上がり、空中挙動補助の
思考加速で引き伸ばされた視界の中、ペッパーの意思を受けた呑黒から轟々と『蒼色のスキルエフェクトが発生』し、音速越えの世界の中で肉塊のブライレイニェゴの姿が映り、其の表情は何処か『死神に魅入られた』様にも見えて。
『オノレぇええエエエエエエエエエエエエエエエエええええ!!!』
『【
雫の一滴が水面に落ちて波紋を広げる様に、超速の世界と共に突き立てられた鐵塊の一撃が、背を伸ばされた身体を真上から襲い、衝撃を逃す術を許さぬままにブライレイニェゴに炸裂した。
象牙兎月【呑黒】の切札、ショートメイスと巨大メイス合わせて500%まで王撃ゲージを溜めた果てに発動を許される、専用スキル【
無論此れにはデメリットも有り、此のスキルを発動すれば象牙兎月【呑黒】はショートメイス状態に戻る他、同時に『此の武器に搭載された能力を其の戦闘中は使用出来なくなる』という、明確にして大きな代償を背負う事になる。
装甲破壊や貫通に、クリティカル発生強化や耐久値回復能力付与という、絶大極まる様々なメリット達を戦闘終了まで封じ、剰え再度の巨大化も出来なくなるというデメリットさえも許容した『一撃必殺』…………『其の矜持』をヴァイスアッシュから問い掛けられた様な大技を以て、ブライレイニェゴに叩き付けて。
『ごぼ、おぁ………グ…………─────────』
「白竜ブライレイニェゴ。子竜を産み出し、白い津波に変えて、数多の生物を食らいし当代の白竜よ。俺達はお前の名を決して忘れない…………戦って下さり、ありがとうございました」
同時に群体型のモンスターに見られる本体の撃破による他個体全体の死亡判定が下された事で、ブライレイニェゴが産み出した子竜達もまた本体と同じ運命を辿るが如く、次から次へと倒れて其の身を構築するポリゴンを崩壊させていく。
そして─────────
『現時刻を持ちまして、『白竜ブライレイニェゴ』の討伐を確認致しました。ラストアタッカーは『ペッパー・
戦場にて立つプレイヤー全てにシステムアナウンスが轟き、白竜撃破という敢然たる事実が証明されたのである。
「ほふぅ…………」
ショートメイスまで縮んだ象牙兎月【呑黒】をインベントリアに収納しつつ、レディアント・ソルレイアのブースターとエナジーウイングで空中浮遊を行いながら、ペッパーは緊張の糸を解す様にノワとヒトミにヴォーパルバニー達を探し。
此方にノワと彼女の背に乗ったアイトゥイル・ディアレ・エムル・ゼッタと、其の近辺に特殊戦術機竜ドラゴメンとパワードスーツを合体させたヒトミの他、此方にやって来るペンシルゴンやサイガ-100含めたプレイヤーや亜人種NPC達の姿を目視した。
地に足を着ける様に着陸し、飛び掛かったノワとアイトゥイルにディアレを受け止めれば、ペンシルゴンとサイガ-100を中心として瞬く間に多くの生命達に囲まれる。
「やぁやぁ、あーくん。白竜のラストアタックおめでとう。取り敢えずジークヴルムとの決戦が終わったら、私達と確り『オハナシ』しましょうね〜???」
「更に上から釘刺すなぁ、ペンシルゴン………。オハナシはするし、逃げないから安心してくれ。俺は此のままジークヴルムを地上に落としに行きたいんだけど、ペンシルゴン達はブロッケントリードの方を削って、出来るなら倒して欲しいんだけど良いかな?」
既に他のプレイヤーにNPCの視線だけで無く、上空に居るジークヴルムの視線までもが自分に突き刺さっている。ユニークシナリオEX【打ち立てし誓い、交せし約束を果たす時】の進行による影響で、白竜倒しのラストアタッカーとなった事でB.I.G.値を大幅に高めた事により『ジークヴルムの
此処からジークヴルムとの空中戦に加われば、ジークヴルムはテンションが爆上がり、ノワルリンドは此方に何を仕出かすか解らないのも不安要素だが、其れでも彼と交わした約束の為にも戦場へと向かわねばならない。
ノワ・ヒトミ・アイトゥイル・ディアレを撫で撫でしつつ、京極には当初の予定通りに『秘策』を発動させるべく動いて貰い、改めてヴォーパルバニー達の護衛を一匹と一機に頼んだ彼は、背中にてエナジーウイングを大きく展開してブースターを着火から、一気に空へと駆け上がって行ったのであった……………。
白竜戦決着