「そういえば…リーダー」
『何だ?毛倡妓』
「あの角持ちの人間をよく倒せましたね?幾らボロボロでも難しいと思うのですが…」
『後ろに倒しただけだからな』
「?どういう事ですか?」
「要するに、仰向けに寝かせただけだ」
「
『嗚呼。ワノ国には
「え?!畑怨霊が?!!」
『そうだ』
「畑怨霊は飢えで苦しんで死んでいった人間どもの魂が集まった結果だ。畑怨霊は生者を呪うが、悪いことばかりでは無いしな。作物を盗む奴の足元からじわじわと血を吸って殺すこともあるが」
『我が後ろに倒せば畑怨霊が少しは抑えてくれると思ったのだ。実際、あの男を殺すまで抑えててくれたしな』
「そりゃあ、そうだろ。国の人間が飢えて死んだのはあの男と角持ちが原因みたいだったしよ」
「あの男を殺そうとしているリーダーに協力するのは当たり前って事ですね!!」
『百鬼夜行に入れたかったが…畑怨霊は基本、死んだ土地からは動かんからな。地縛霊の様なものだし』
「動けるっちゃ、動けるみたいだけどな」
『あの大きさでは国にいてもらう方が良い。作物を盗む輩には良い薬であろうし』
「流石リーダー!」
「薬というか…劇薬というか……」
『ム?何か言ったか?』
「……お前、お人好しと悪魔が合わさってるよなぁ」
『式神から堕ちてるからな』
「リーダーが式神だったのは初めて知りました」
『過去だからな。それに今は妖怪であるし』
「流石リーダー!!クールで素敵!!」
「ハァ……ん?おい、
『ム?……宝船、アレに近づけ』
「はい!リーダー!!」
『鴆、治療の準備をしておけ』
「あいよ」
【とある鯛の話…】
天竜人の下から何とか逃げ出したおれは、海を漂っていた。傷に海水が染みるが、その痛みで意識を保っていた。
『おい、生きてるか?』
女の声が聞こえてきて、そちらに目をやる。
『ウム。生きている様だな。衣蛸!上げてくれ!!』
「あいよ〜」
『気をしっかり持つのだぞ?我が同胞が貴様を治療するからな』
魚人であるおれを気味悪がらずに助けてくれた女のその言葉を聞いて、おれは眠った。
『どうだ?鴆』
「胸元に焼印、あとは切り傷や殴傷。火傷が少しってとこだな」
『そうか。で、何の種族だ?』
「知らん」
「……魚人だ」
「起きたのか。具合はどうだ?傷の痛みは?熱は……無いな。何か食って薬飲んで寝ろ」
『待て、鴆。貴様、名はなんと言う?』
「フィッシャー・タイガー……元奴隷だ」
「『奴隷ぃ?』」
「嗚呼、焼印があっただろ。奴隷だという印だ」
『成る程…で、貴様は逃げ出したのか』
「そうだ」
『そうか。魚人という種族は気になるが…今はよい。タイガー、貴様は己の回復を優先しろ』
「待ってくれ。名前を教えてくれないか…?」
『
「人間じゃないのか…?そこの男も」
「俺は
『我ら百鬼夜行は人間を恐怖で支配するためにこうして海に出ておる。…下衆な輩にはならん様に気を付けておるから安心しろ』
「そうか……人間じゃねぇのか………よか、った……」
「……………眠ったな。しかし、魚人か……衣蛸の爺と海坊主の爺さん辺りに聞いてみるか」
『我はタイガーを見ておく。ついでに焼印の模様。アレを調べる』
「了解。我らがリーダー」
『さて、何をしようか?』