海賊世界で百鬼夜行   作:風人雷震

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百鬼夜行、毒鳥の道その一

 

 

 

「おーい、アーロンいるか〜?」ガチャ…

(ぜん)、ドアを開ける時はノックしろ」

「妖怪に常識を求めんじゃねえよ。このカルテ確認しとけよー。俺は酒飲んでくる」

「待て。何のカルテだ?」

「お前のだが?」

「いつデータとった?」

アーロン一味(ここ)に来た時からだ」

「………」ゾワッ…

「??」

「ちょっと1人にしてくれ……」

「おう?」

 

 

何で怯えてんだ?普通じゃねぇのか?あれ???

 

 

「よぉ〜鴆」

「は、ハチ?!なに、何か用か!?」

「アーロンさんに島が見えてきた事を伝えてぇんだ。部屋にいるか〜?」

「お、う。いたぜ」

「そうか。ありがとな〜〜〜〜」

 

 

カッコいい…!そして愛らしい!好きだ!!

 

 

「よ!鴆さん。珍しいな」

「こんなところで突っ立てどうしたんだ?」

「あ?チュウとクロオビか。ハチが…いや、何でもねぇ」

「ハチ?……そういえば、鴆さん。ハチに告白しないのか?」

「ちょ、クロオビ!?」

「こくはく……????」

 

 

俺が?ハチに?告白????

 

 

「俺に死ねと?」

「チュッ♡…違うって!ちょっと気になっただけで…」

「で?しないのか?」

クロオビ(おまえ)、ちょっと黙れ」

「むぐっ…」

「俺がハチにねぇ……」

 

 

「付き合え」って言ってもハチの事だし、買い出しとかそういうのに付き合うと思うだろうし。「恋人になれ」って言ったとしても、優しいアイツの事だ…俺が傷つかないように断るんだろうなぁ。

 

 

「断られるのが怖いんだよなぁ……。今の関係が壊れそうでよぉ」

「「………」」

「チュッ♡…なんか意外だな。鴆さん、当たって砕けろ!って感じなのに」

「偏見だ、それは。俺だって臆病になる時はあんだよ。はぁ……傀儡(かいる)の奴は無理してねぇだろうなぁ…」

 

 

 

 

 

 

『ぶえっくしゅ!!』

「風邪か?!」

『我がそこまで軟弱なわけなかろう?タイガー。鴆がいらぬ心配をしとるだけだ』

 

 

 

 

 

 

「ハァ……」

「チュッ♡…そこまで心配なら残れば良かったんじゃないか?」

「残ったら残ったでアレコレ言われて無理矢理にでもアーロン一味(ここ)入れられてたと思うんだよなぁ。傀儡の奴、俺らの事ばかり考えてるからよ」

 

 

自分の事なんか後回しにして、俺らを助けるために動く。妖怪とは思えないその行動をする傀儡が、昔から嫌いだった。俺らは妖怪なんだ。そう簡単に死ぬわけがないのに、アイツは俺らを庇う。俺らの事をずっと考える。だから、だから代わりに俺らが傀儡の事を考える。傀儡のために動く。

 

 

「傀儡は俺ら妖怪の宝で希望なんだ。傀儡が望んでいるなら俺らはその通りに動く」

「「うわ………」」

「なんだよ」

「いや、…」

「チュッ♡…傀儡さんってめっちゃ慕われてんだな(ヤバイ意味で)…」

「慕ってたまるか!!俺はアイツより歳は上だぞ!?手のかかる妹みたいなもんなんだよ!!俺にとってアイツは!!」

「へぇ〜」

「そういう事にしといてやるよ」

「テメェら…!!」ピキピキ

 

 

俺は懐から短刀(ドス)を取り出す。

 

 

刺身にされてぇなら最初からそう言いやがれ!!やって殺るよ!!!

「「ヤベッ!!」」

「逃げんな!!!」

 

 

島に着くまで、俺は2人を追いかけた。着いた島の名は…

 

 

コノミ諸島か……東の海に来て、何やるんだよ?」

「アーロンパークの建設」

「シャボンディパークのパクリか?まぁ、良いんじゃねぇの?傀儡の顔に泥さえ塗らなきゃ何しても俺は構わねぇし」

「……お前、本当は傀儡の事好きだろ」

「あんな糞餓鬼に恋愛感情はねぇよ!!(かしら)としては認めてっけど」

 

 

あ、傀儡に拠点になりそうな島に着いた事を連絡したかねぇと。

 

 

 

 

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