海賊世界で百鬼夜行   作:風人雷震

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百鬼夜行、ドラム王国に到着

 

 

『ウム!!寒い!!!!!!!』

「「「「「リーダー!!俺/私が温めましょうか?!!」」」」」

『嫌、それは結構だ。誰か火鉢を持って来い』

「「「「「了解しました!!!」」」」」

 

 

__本当に雪国だな。まぁ、雪女や一本ただらなどの雪氷妖怪達が喜んでいるから良いが……。寒過ぎる。南方妖怪には地獄だろう。寒がりが多いし。現にアカマタが冬眠しかけてる。火鉢を置いた部屋に移動させねばいかんな。

 

 

「リーダー!!」

『何だ?』ブルブル

「アカマタが冬眠して海に落ちました!!」

『……急いで救助しろぉぉぉぉぉぉ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【とある医者の話…】

 

 

あれはいつもの様に国を走り回ってた時だったか……。見たことない船が止まっていて、女と化け物達が甲板で騒いでいた。

 

 

「おい、お前さんら何してんだ?」

『ム?同胞が海に落ちてしまって……急いで温めてるんだが、目が覚めんのだ』

「どれ、見してみろ」

『人間が我ら妖怪を治せるのか?!!』

「妖怪??」

「「「「「『知らねぇのかよ!!』」」」」」

「だったら退け。素人は邪魔だ」

(ぜん)。それは何だ?』

「オニオンスープだ。先ずは体の中から温めた方がいいだろ」

『成る程…』

「お前がここの船医か?」

「嗚呼。(ちん)だ」

「ん?ちん?ぜんではないのか?」

「本名はチン。ゼンはこの女が付けたあだ名みてぇなもんだ」

『ゼンの方がカッコいいではないか!!』

「お前なぁ…。仮にも妖怪が(ぜん)と同じ音の名をつけるなよ…」

『??』

「まぁ…基本、俺から名乗らないから結構名前間違えられてんだよなぁ」

『お前は()だろ?』

「どう言うことだ?」

『ム?鴆は我と会った時はそれはそれは野良猫の様であった。しかし、薬や医療に関する知識は我ら妖怪の中でも随一だった。(ちん)は毒を持っておる。人間も同胞も殺せる毒を。だが、コイツは其れをしないのだ。どんなに苛ついても、どんなに馬鹿にされても。コイツは自分や我らの敵以外に毒を使わんかった。妖怪らしからぬ、善を持った奴だった故に(ぜん)と呼んでいるのだ』

「「「「「……………………」」」」」

「お、前なぁ……!!」

『何を顔を赤くしておるのだ。(ぜん)

 

 

女はまるで分かっていない様だった。いや、しかし…これは………

 

 

「この魔性がぁぁぁぁぁぁ!!!一体それでどれだけの同胞を堕としてきたんだ?!あ"ぁ?!!!」

『何を訳の分からぬことを……医者であるお前を信用しておるのだ。技術や経験は貴様の方が上だからな。信用できるし信頼もしておる』

「お前のそういうところが嫌いなんだよ!!!」

『?????』

 

 

聞いているこっちまで恥ずかしくなるな……

 

 

「良いなぁ…私もリーダーに褒められたぁい」

「私もぉ」

「俺だって…!!」

「随分と人気なんだな。あの女は」

「「「「「当たり前だ/よ!!傀儡(かいる)様は我らの救いなのだから!!!」」」」」

「傀儡?あの女の名前か?」

『ウム!そうだとも!!』

「うおぉ?!!!」

『驚いたか?驚いただろ!!で、貴様の名は?』

「………ヒルルク。Dr.ヒルルクだ」

『ヒルルク……ウム、いい名だ!して、ヒルルクよ』

「何だ?」

『この国に桜はないのか?』

「あるわけねぇだろ」

『そうか………』

「リーダー、桜が見たいのなら春島に行きませんか?」

『いや、この冬島に桜が咲けば面白いと思ったんだが…』

「ペンキでもぶち撒けば良いんじゃないかのぉ?」

『ツチノコの爺さん。それはダメだろ』

 

 

しかし、このドラム王国に桜か……

 

 

「よし!!おれがやる!!!」

『ム?』

「おれがこのドラム王国に桜を咲かせてやるよ!!」

『できるのか?貴様に』

「おう!おれは桜を見たことがある!」

『………おい。ヒトはいつ死ぬか分かるか?』

「?いや、分からねぇけど……」

『ヒトは、全てのヒトに忘れられた時に死ぬ』

「……!!」

『貴様がこの国に桜を咲かせたのならば……この国が滅ぶまで貴様は死なんだろうな。何とも羨ましいことよ…』

「「「「「リーダー……」」」」」

『さて、我らはそろそろ出発する。次来る時は…この国に桜が咲いた時であろうな!!』

「おう!!楽しみにしてろよ!!」

『嗚呼!!さらばだ!!Dr.ヒルルクよ!!』

 

 

傀儡たちはそのまま船に乗って去っていった。それにしても、さっきより体の調子が良いな。(ぜん)から貰った茶を飲んだからか?まぁ、いっか!!それより、この国に桜を咲かせる研究をしなければ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アカマタ、アカマタ…大丈夫か?』

「り、リーダー……?」

『ウム。貴様、冬眠してそのまま海に落ちたのだ。急いで温めてたがなかなか目を覚さないから心配したぞ』

「す、すいません。リーダー…」

『怒ってるわけではないのだが……とりあえず、火鉢にあたっていろ。火車やぶらり火などの怪火達に声を掛けてくる』

「ありがとうございます…」

「リーダー!次は何処へ行きますか?!」

『ウム。…………砂漠…とかか?』

「砂漠ですね!!なら、アバラスタにかっ飛ばします!!!」

 

 

『さて、次は何処を襲おうか?』

 

 

 

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