教官と栗田の仲の良さを見て少し羨ましく思った休み時間が過ぎ、2時間目以降も基礎の基礎の授業を受け、眠気と戦い何とか眠気に勝利し漸く昼休みになり一息つく
「少々危なかったな」
自席から立ち上がり軽く伸びをして肩を回しつつ一夏を昼食に誘おうと思い目を向けると、栗田が箒を昼食へ誘っている所だった
「箒、食堂行こうぜ」
「・・・私に構うな」
「なんだよ、連れねぇな。行こうぜ?」
「しつこい!」
「一夏」
「任せて」
席くら立ち上がり立ち去ろうとする箒の腕を栗田が箒の腕を掴んだ瞬間、栗田を箒が投げようとしたが栗田は器用に前宙する要領で箒の投げ技を無効化し、勢いを利用して逆に箒を投げて浮いた箒を一夏が確保して、お米様抱っこで輸送していく、恐ろしく手際が良い
「おし、響も食堂行こうぜ?あ、ラウラもな」
「う、うん。行くよ」
「そうだな、好意に甘えるとしよう」
先程の様子を見て少々動揺している沖田を横目に栗田の誘いに乗り栗田の後に続き食堂へ向かう
「リクって運動神経良いんだね」
「いやいや仲間内だと1番平凡だったぞ?」
「確かにな、栗田が1番平凡だった」
「えぇぇ・・・」
栗田と私の言葉に沖田が若干困惑しているが、まぁ仕方ない事だ
何せ栗田が1番一般人していたのは事実なのだから、仕方ない
「アスファルトの上でジャーマンスープレックスして無傷なのが居るぐらいだしな、常軌を逸してるとしかいえまい」
「そんなバカな事をするのは数馬だけだからな? 」
「ねぇ、どんな状況になればアスファルト上でジャーマンスープレックスする事態になるの? いや、本当に」
私達の言葉に沖田は信じられない物を聞いた様な表情で尋ねてくるので栗田に目配せすると無言で頷き
「いやぁ、ちょっと地元のデパートに行った時に部活の先輩が不良にナンパされてたのを武力行使で追い払ったら、目をつけられちゃってさぁ? 色んな場所で何度か撃退してたんだけど、ある日 数馬とワタシと弾で部活の買い出しに行った時にも遭遇しちゃったんだけど、その時に数馬が不良のパンチ避けて背後を取ってジャーマンスープレックスを・・・」
「・・・う、うーん」
沖田は栗田の説明を聞いて、なんともコメントし辛い表情をして唸る
沖田、お前の気持ちは良く分かる。当時 話を聞いた私も同じ様な心境になったのを覚えているからな
そもそも御手洗が頑丈過ぎるのだがな、うん
「喧嘩の強さだけなら仲間内6名中 最下位がワタシで数馬は下から2番目なんだけどねぇ」
「ちなみ恐らく私が御手洗・・・数馬の上で下から3番目だろうな」
「えぇっと、何と言えば良いんだろう?」
「参考までに言うとラウラはドイツ代表候補生で、軍隊式の訓練を受けてるから、ぶっちゃけ本職の軍人並みの戦闘力を有してる」
「えぇ・・・」
本日何度目か分からない沖田の困惑を見て、まぁそんな表情になるよな、と思う
本格的な軍隊式訓練を受けた私でさえ一夏に弄ばれてしまったぐらいだし、五反田や鈴と組手をした事があるが、2人には ただただ翻弄されてしまった
肉弾戦では私は不利なのは間違いない、と確信した出来事だった
「ちなみに、そんなラウラを組手の時に汗もかかずに弄んだのが一夏だ」
「えぇ?! あんなに大人しそうなのに?」
「見た目に騙されたらダメだぞ? こう言ってはアレだが一夏は織斑教官の実妹なんだ、性格は教官に比べて お淑やかだが、秘めた能力はエゲツない」
「少なくともワタシが出来る事で一夏が出来ない事は無いし、なんなら一夏の方が上手い」
「はぇぇ・・・」
少し離れた所に見える、依然 箒をお米様抱っこしたままの一夏の背中を見て沖田が言葉にならない声を出す
一夏は本当に完璧超人だと思う、いや本当に
まぁ少々栗田に甘い所がある気もするが、恋人に甘くなるのは当たり前だし、仕方ない、うん 仕方ない
レッツ お米様抱っこ