手早くISスーツに着替え実習用の外履きを履いてグラウンドへ向かう
今日からグラウンドまで少々距離があり数分を要したが余裕を持って到着する事が出来たので、クラスメイトに囲まれているシャルロットを眺める
推しは素晴らしい
「なんでシャリーを見て満足そうなのさ? 後方保護者的な?」
「何を言う、シャルロットは美しいだろう? 立ち振る舞いが紳士然としているしな」
「否定はしない」
私の右横にやってきて言う栗田に私が答えると、栗田は肯定するのでチラッと見てみる
自前らしい髪を実習だからか団子の状態にしていて、珍しく頸が見えている、多分一夏の趣味だな
そしてISスーツはオーダーメイド品の様で、生地の厚いマリンスーツタイプ・・・否、鉄血のオルフェンズのパイロットスーツタイプを着用している
生地が厚めなので。仮にシールドバリアが突破されても多少の遮蔽効果は期待出来そうだ
そんな防御力の高い栗田と他愛ない話をしていると、教官と山田先生が現れたので、整列し授業が始まる
「今日は基本的なISの機動を実際に見て貰う、幸い我がクラスには専用機持ちが多数在籍しているのでな、デュノア・・・は まだダメだったな、栗田と更識、ISを展開して見せろ」
「うへ・・・マジかよ」
「・・・目立ちたくない」
栗田と簪が各々不満を漏らしたのが聞こえたが、教官は聞こえないフリをしている様で嫌々列から出る2人を見守る
「はぁ・・・やれやれ・・・
栗田は肩を回しながら列から距離を取りベルトとガラケーを量子展開し、ベルトを腰に巻きガラケーを操作し真上に掲げてベルトのバックルに刺して90度真横に倒すと、栗田が光に包まれ次の瞬間には全身装甲型のISを纏った栗田が立っていた
うん、まごう事なき555の変身だったな。間違いなくISの制作者の趣味だろうな
ISの構成は、どうやらデュエル系をベースにしている様で、あまりゴチャゴチャと外装が付いているタイプではなく、必要最低限の装備だけのタイプの様で、かなりスマートに見える
ん? そういえば栗田は整備作業用のISを持っていた筈だが、競技用も持っていたのか? 2台持ちとは恐れ入るな
「・・・来て、平石」
簪が静に呟くと簪も光に包まれISが展開され、水色のスカートユニットが大きいISが展開される
いや、正しくは全体的に通常のISより大きい、大体2・・・否3回りぐらいは大きい
恐らく作業機能強化型のISだろう
「よし、展開したな? 飛べ」
「了解」
「はい」
教官の言葉に栗田は軽快に飛び立ち、簪は少々重量を感じる動作で離陸する。やはり巨体を動かすには多少時間が掛かる様だ
そして栗田の挙動を見る限り、栗田のIS 蒼葵は機動力重視だろう、背部ユニットも機動力強化型のストライカーに見えるし、何より武装が少ない
恐らく栗田はシールド等の防御より回避をするタイプなのだろう
それにしても動きが軽い様だ、蒼葵自体も かなり軽量化されているかも知れない
「よし、次は急降下からの完全停止だ」
「了解」
「分かりました」
栗田は相変わらず軽快な動きで降下し地表15㎝ぐらいで静止する
「うむ、まぁまぁだな。あと5㎝目標だな」
「・・・善処はします、はい」
「次、更識」
栗田の不満そうな声を無視して教官は簪へ声を掛ける
簪は急降下し、地表5㎝で砂煙を巻き上げながら静止する。やはり重量が蒼葵とは段違いの様だ
「おぉ・・・砂煙が凄いな、うむ 地表5㎝か、文句なしの合格だ」
「ありがとうございます」
簪は少々人見知りをする大人しい娘なので、少々塩な受け答えになりがちだが、当人は嬉しい様で少し頬が緩んでいる様だ
良かったな簪