機動戦士ガンダム 翼を広げて   作:キラトマト

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#24 ブルーコスモス

 キラとラクスがコクピット内でアスランについてのことを話している内、アークエンジェル内では、ストライクの動向についててんやわんやであった。

 

「あれれぇ〜? ブルーコスモスのジョージ・アルスターさんじゃないですか〜。あ、初めまして、地球連合のグリュック・シュバインです、よろしく」

 

 モントゴメリの寄港に際し、彼はいち早くフレイ・アルスターの父、ジョージに挨拶をしていた。それはもちろん、今まさにラクスを送り届けているキラと艦内の様子を察知させないためである。

 

「おっと、君がかのモビルスーツ乗り、グリュック君だね?」

 

「はい! それよりも何故、このアークエンジェルに寄ったのでありますか?」

 

「いや……この船にだな……」

 

 しかし腹の中を隠したままのジョージ、何を隠そう、ラクス・クラインという重要な人質を入手したという情報を手に入れたからである。しかし部下の報告から、この艦にその目的の人物がいないと分かると、すぐさまにモントゴメリへと戻って行ったブルーコスモス一行であった。そしてクワトロとカミーユらアーガマもアークエンジェルを離れていった。

 

(キラ……早く帰ってこいよ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ###

 

「艦長! これは立派な軍法違反です!」

 

 しか無罪放免というわけにも行かず、帰還後すぐに簡易軍事裁判が開かれることとなってしまったのであった……。そのことを知ったグリュックは急ぎ艦長室へと走った。

 

「キラ…….? キラ! 大丈夫だったか!?」

 

 彼は艦長室から出てきたキラに問いかける。

 

「だ、大丈夫ですよグリュックさん……まぁ、フラガ大尉の弁護はあまり役に立ちませんでしたけど……」

 

「あはは! そうか! それより、どうだった? 判決は」

 

「銃殺刑……になりかけたんですけど……民間人だってことで厳重注意で済みました」

 

「言っとくけど俺も心配してたんだからな?」

 

「わかってますよ、急いできてたんですから」

 

「それより! 無事に届けられたか? 歌姫は」

 

「はい!」

 

「キラ!! キラ! 良かったぁ……もうっ! 逃げたかと思ったじゃないか!!」

 

「また君か……エレノア」

 

「軍人さんはどっか行って! べー!」

 

「ちょ、生意気だな……」

 

「エレノア、言ったでしょ? 君はもうすぐこの艦を降りるって」

 

「だからだよ! それまでにキラとも〜っと仲良くなりたいんだもん!!」

 

 しかし、無情にも鳴り響くアラート。デュエイン・ハルバートン提督率いる第八艦隊との合流を目前にして3機のGによる襲撃である。

 

「キラ!! 絶対死なないでね!!」

 

「う、うん!」

 

「おいおいおいクソ!! どこまでもストライクが欲しいんだなぁアイツら! 出撃だキラ! あの子にもザフトにもモテモテだな!」

 

「だ、黙っててください!」

 

 2人は急いでブリッジへと向かい、ストライクとバーザムで出撃した。

 

「キラ・ヤマト、ガンダム行きます!」

 

「グリュック・シュバイン、バーザム出ます!」

 

「バスターとブリッツは任せて! キラはデュエルを!」

 

「は、はいわかりました!」

 

 Gに比べて機動性に劣るバーザム、しかし……。

 

「最後の手土産ありがとなカミーユ君!!」

 

『あ、あの人!! マークIIのスラスター類全部取ってる!?』

 

 それらの推進類を全てバーザムに取り付けたグリュック、殺人的な加速も過去に体験した立体機動装置のおかげで何の苦にも感じないのだ。

 

「このモビルスーツ……動きが早い!! ディアッガ! 用心してください!」

 

「先にやるべきは……バスター!!」

 

 腕に備え付けられたビームライフルを乱射、撹乱しサーベルで切りかかるバーザム

 

 バスターには近接用の装備がないため肩部に装備されたミサイルポッドで迎撃する。

 

「そんな雑多ァ!」

 

 バルカンポッドでそれはかき消されてしまう。

 

「ディアッガ! クソ!!」

 

 間一髪で放たれたブリッツのトリケロスに備えられた貫徹弾、ランダーサートが2機の間に割り入る。

 

「ちっ……前が見えねぇ……なぁ!!」

 

 ビームサーベルで切り払い、視界を回復させるグリュック。その間にブリッツはアークエンジェルへ、バスターは自軍に艦へと戻っていく。

 

「逃げる相手に用はねぇ、ブリッツ、次はお前だぞ!?」

 

 全速力で向かうバーザム。一方、キラはと言えば……。

 

「ストライク!!」

 

「ちぃっ、デュエルか!」

 

 ビームサーベルで迎撃するストライク。しかし、彼はアークエンジェルの事も気にかけている為、腕が鈍ってしまう。

 

「何をぉ!! 手を抜いているのか貴様!!!!」

 

「クソぉ……! どうしてまだ……攻めてくるんだ!」

 

 デュエルのサーベルがコクピットを貫くその瞬間……。

 

『キラ! 絶対に死なないでね!』

 

「まだ……死ねない……アークエンジェルも……落とさせないッ!!」

 

 キラの中で、何かが弾けた。

 

「なにぃっ!?」

 

 ストライクは急速上昇、そしてデュエルの脇腹をビームサーベルが捕える。そしてブリッツが向かったアークエンジェルの方へと急速接近。

 

「やらせない……!!」

 

 アーマーシュナイダーを投擲し、それはトリケロスに突き刺さる。ブリッツに蹴りを入れ、アークエンジェルから引き剥がす。追ってきたデュエルの脇腹をもう片方のアーマーシュナイダーで追撃を加える。

 

「くっそぉぉおおおお!!!」

 

 武器の振動でデュエルの内部計器が破損、コクピット内で破裂する。

 

「イザーク!? イザーク!」

 

 ブリッツはデュエルを抱え、ガモフへと帰還していった。

 

「くそぉ……痛い……痛い……痛い!!!」

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