危機を脱したアークエンジェルに下った新たな指令はアラスカ基地への降下。一方、サイ達キラの友人は除隊許可証を得、身柄の解放が伝えられるのだった。しかしその時、フレイが入隊を希望する。それにつられて全員が残り、それを知ったキラも残ることに……。そして迫るザフトの影、第八艦隊が盾となり、アークエンジェルは地球へと降りられるのか……?
「キラ!? なぜ戻ってきたぁ!!」
「僕は……僕はアークエンジェルを落とされたくないんです!」
そう言ってキラはブリッジへと向かっていってしまった。
「あのバカっ……大気圏突入直前だぞ!?」
直後、グリュックの元に1人の少女がやってくる。
「ちょ、軍人さん!? 今キラの声が聞こえたんだけど!!」
「なんでここにいるのエレノア!?」
「それより! キラは!!」
「……戻ってきたよ」
「なんで!」
それを聞いたエレノアは戸惑いと悲しみが混じった声色で言った。
「知らねぇよ……なんであいつがまた戦場に……」
「……そう」
「それよりもエレノア、お前キラのこと好きだろ」
「えっ……? なんでそれを……」
「ばっかあんな態度みてたら誰でもわかるっての」
「……何でライバルってわかってるのに……」
「ライバル……? もしかして俺にキラ取られるとか思ってる? 生憎だが俺に男色の趣味は無いし、それに俺にはナナバさんがいる」
「そ、そうなんだぁ……よかったぁ……」
「はぁ……まったく」
「あ! ごめんなさい軍人さん!」
「え? 何で?」
「だって今まで酷い態度とってきたし……」
「あ! それよりも君の両親はどうしたんだ?」
「えへへ〜、艦から抜け出してきたんだっ! まぁ〜、私さえ生きてたらそのうち会えるし、別にいいでしょ!」
そう喋っているうちに、ストライクはデュエルとの戦闘を開始していた。
「ストライクぅぅうううう!!! この傷の礼だぁぁあああ!!」
ビームサーベルで切りかかるも、あっさりと避けられ、そして強烈な蹴りを浴びせられたデュエル。その隙にアークエンジェルの方へと戻ろうとするキラだったが、2機の間にハルバートン提督のメネラオスが射出したシャトルが割り込む。
「なっ……」
それを挟んでデュエルはストライクにライフルを向ける。しかしそれはストライクに難なく避けられてしまう。
「くそぉ……邪魔なんだよ……」
「だ、ダメだそのポッドには……!!」
「逃げ出した腰抜け兵がッ!!!」
照準がポッドを捉えた。ストライクは足裏、腰裏、腰裏、背中、エールストライカー全てのスラスターを全開にしてシャトルへと向かう。
「やめろぉおおおおお!!!」
ビームの一閃がシャトルを貫いた。悲鳴すら上げられぬまま、避難民達は宙の藻屑となった。
「あ……ぁ……ぁあ……」
『これ上げる!! これまで守ってくれて、ありがとうっ』
キラの脳内に、アークエンジェルに戻る前に折り紙をくれた、エルという少女の顔が思い起こされる。
「あ……ぅ……ぅぁあぅ……あぁああああ!!!」