「……あいつ、自力で大気圏に突入できんのかよ……」
大気圏突入の為にホワイトベースに着艦したグリュック。しかしガンダムとアムロは間に合わなかったのだ。そこでグリュックは呟いたのだ。
「進路を変える!? しかしガンダムに追従すればジオンの占領地である北米に! それに本目的地であるジャブローからはかけ離れているんですよ!」
「今ガンダムを見失う方が一大事だ!」
ホワイトベースは北米へと舵をとり、本来の目的地であるジャブローとは真逆となった。
「俺たちはこんなの慣れてっけどよ、あっちにいる爺さん婆さんら、そろそろ暴動起こしそうだぞ」
「はぁ!? ウッソだろお前!?」
グリュックは一応ブライトに報告するが彼もどうするか戸惑っている様子であった。そしてそれに追い打ちをかけるかのように攻撃を仕掛けてきたガルマ・ザビ率いるドップ編隊。
「第一戦闘配備! アムロはガンダムに乗り込め!」
「ちぃ、ブライトの奴、いつも無茶ばかり言って」
「そう愚痴るなってアムロ、俺だって援護する、気楽に行ってこい」
「気軽に言ってくれるな……。アムロ、行きます!」
「グリュック・シュバイン、出ます!」
グリュックは地上を走るマゼラ・アタックとザクの相手をガンダムに任せ、空を飛ぶドップを狙い撃つ。
「当たれよクソ!!」
モビルスーツよりも的が小さいため、狙うことが難しい。
「ミノフスキー粒子なんてものがなければなあ!!」
機体を急速旋回させ、ドップの真正面にまで接近させ、ゼロ距離からミサイルを直撃させる。
「ドップは……大体片付いたが……アムロは!!」
後方に下がったマゼラアタックとザクに集中砲火を浴びせられるガンダム。しかしそこにわずかな隙を見つけたアムロは、ザクをマゼラアタックにぶつけて撃墜、そして連携に穴が空いたマゼラアタック小隊に対しビームサーベルで滅多切りにするガンダム。
「アムロ!! おいアムロ!!」
(なんだ……ハイになってるのか?)
ザクの装甲を豆腐かのように切り裂くガンダム。そして敵が全て撤退した後もビームサーベルを地面に突き刺し続ける。
「おい!! 返事をしろ!!」
###
「おかえりアムロ」
彼のお隣さんであるフラウ・ボウがそう声をかけるが無視を決め込むアムロ。それはカイたちが声をかけた時も同様であった。
「チェッ、気取っちゃってよ、何も戦ってんのはお前だけじゃねぇっての」
「そんな言い方ないだろカイさん」
「カイ君もハヤト君も、今はそっとしておいてやれ」
「グリュックさん」
「へっ、あいつの何が気にいったのやら」