『ウィィィィィス!!どうもぉジャムでぇす!!』   作:ジャムキンTV

107 / 108
大会2日目(ボタン&ペパー)

「貴方が私の相手?」

「……」

「ん?聞いてる?」

「……」

「もしも〜し!」

「……」

「???」

 

 【悲報】ウチ、おしまい。

 

 これから頑張ろうとペパーと誓いを立てたのに初戦でアオイと当たるとか、ありえないんですけどぉぉぉぉ!!!えぇ……相手滅茶苦茶強いんよ、勝てる訳なくない!?

 

『それじゃ、初戦で負けんなよ』

『ペパーこそ負けないでよ?慰めるの怠いから』

『誰が泣くかボタちゃん』

『ボタちゃん言うな!優勝するし!』

 

 2日目の開会前にもペパーと煽り合って啖呵切ってたのに、これじゃあ即落ち二コマだよ〜;;

 

「あの、そろそろ始めない?」

「……うん、よろしく」

 

 お互いにボールを手に取る。深呼吸をして意識を切り替える。残ってるトレーナーなんて強い人ばっかりなんだし、勝ち進めばいつか当たるんだ、早かれ遅かれってやつ。

 

「だから、勝たせてもらうから」

「えぇ……無言だったり意気込んだりで情緒不安定過ぎない?」

 

 手持ちのポケモンはある程度情報を集めてる。勝てる可能性は低いけどペパーと色々策を練ってきた。それをここで活かす!

 ペパーの実力なら確実に初戦は突破出来るだろうし、私だけ負けたらまた煽られる。ならここは勝つしかない。ペパーと一緒に初戦を突破するんだ!

 

「行ってニンフィア!」

「サーナイト頑張って!」

 

 場に出たのはニンフィアとサーナイト、真正面からぶつかったら押し負けてしまう。ならここは初手で“アレ”を使うしかない。ガラルから持って来れたのは3つだけ、何かあった時用にと父親から持たされたそれをここで使う。

 

「ッ!?それってダイマックスバンド!?」

「やっぱりガラルから来たって事は知ってるよね!でもこれはただのダイマックスバンドじゃないから!」

 

 バンドには特別なカプセルが取り付けられている。ガラル粒子が濃厚なパワースポットでしか出来ないダイマックスを使う為、ガラル粒子を集めてカプセルに閉じ込めた。これはその1つ。

 

「テラスタルが星々なら、ダイマックスは太陽!ニンフィア!ダイマックス!」

 

 ダイマックスバンドから光が溢れニンフィアを包み込み、体を大きくしていく。観客席から悲鳴やらが聞こえるけど、まぁ仕方ない!こっちの人達は見慣れないだろうしね。

 

「一気に決めさせてもらうから!」

「……いいね、こういう逆境も面白い」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ペパーってポケモン博士の息子さんだったんだね」

「……生徒会長様は一学生の事まで知ってるのか?」

「うん、だって君“強い”から」

「は?」

 

 初戦からチャンピオンクラスとぶつかっちまった。あんだけボタンと色々話した手前、ここで負けたら非常に恥ずかしい。しかし、俺はネモやアオイの前じゃバトルなんてしてないし、噂される程に他の生徒とかとバトルもしてない。なのに何故強いと判断したんだ?

 

「分かるよ、まだちょっと荒いけどトレーナーとしての腕はチャンピオンクラスに入れるくらい。だから調べて君の事を知ったんだ。やっぱり博士から色々ポケモンの事とか教えてもらってるの?」

「……親は関係ねぇ」

「そう、まぁ私はバトル出来れば何でもいいけどね!」

 

 快活に笑うこいつに思わず足が竦んじまった。アカデミーのバトルジャンキー二人組と対面した奴らはみんなこれを感じていたんだろうな。威圧感?気味悪さ?上手く言葉に出来ないが、そういうのを俺は今感じているんだと思う。

 

「昨日もいっぱいバトルが出来たけど、あんまり強い相手とは出来なかったんだ。でも2日目の1回戦目からこんな相手とバトル出来るなんて、ワクワクとドキドキで堪らない!」

「バトジャンちゃんにそこまで言われるなんて、照れるな」

 

 気が重い、まだバトルが始まってすらいないのに胃が重い。

 

「でも、これを乗り越えれば更に強くなれるよな」

 

 強くなる、それが目的だ。その為にこの大会に参加したんだ。ならここで一番強い奴とバトルして、経験値にしちまえば最高の収穫になるだろ?

 

「……いいねいいね!ちゃんと向き合ってくれる人は大好きだよ!」

「それ俺の相方の前では言わないでくれよ?理由は分からんが、何故か怒られそうな気がするからな」

 

 ボタンも今頃バトルしているだろう、あいつなら勝ち進める。なら俺も負ける訳にはいかない。

 

「始めましょ?いけ!キラフロル!」

「頑張ってくれ!ミガルーサ!」

 

 相性はこっちが有利、でも素早さは負けているし相手の方が格上。攻撃を食らえばひとたまりもない。

 

「いけるかミガルーサ?」

 

 声を掛ければ振り替えり頷くミガルーサ。負ける気は毛頭無いと互いに思い合っているのが分かる。

 頬を張り気合を入れる。

 

「長期戦は不利だ!強火でサッと終わらせるぞ!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。