『ウィィィィィス!!どうもぉジャムでぇす!!』 作:ジャムキンTV
『──育成、戦略、というのは難しいものでスゥゥ……まぁなんにせよ、まぁまぁ、まぁ視聴者のトレーナーは、俺を、視聴してくれる人はいると思うんですが、その人は良きトレーナーに、なってくれるだろうという話ってだけですからね。ぶっちゃけて言えば、育成は、時間掛かる、ますから。いやただ強くなるだけじゃなくて、心?精神的な?事もはい、それも時間が掛かるっていうだけですから。忍耐、あとは忍耐……』
○心技体、この三つね
○心、心も大事
○はい!
○心が強ぇトレーナーなのか!?
○ポケモンと人とが手を取り合い高め合うんやなって
○ふぅん、心なんて精神論の端くれみたいな理論。俺はとうの昔に捨て去ったがね
○何にしても時間が掛かるわね
○ド級のトレーナー……ドレーナー!!
『あと、覚悟、ですね……。それさえあれば、私と同じくらいにはなれると思いまスゥゥ……。30分くらい、後30分くらい話そうかな。はい。まあ育成、気になってる人いますけどね、なっかなか上手くいくもんじゃないですね、はい。ッスゥゥ……まぁ夢はね、やっぱ強いトレーナーになる夢は、ポケモンさんと一緒に、修行したり、バトルしたり、スゥゥ……色々試してみてほしいですね。ポケモンさんと自分で、ええ。最高ですねぇ、積み上げてきた事に実感が持てる様になるのは』
○覚悟!?
○完 覚
○覚悟とは暗闇の荒野に進むべき道を切り開く…ってコト!?
○了 悟
○トレーナーの道は厳しいンゴねぇ…
○あっ
○草
○ちいかわテメェ何割り込んでんだァァ!!
○コロネなのか小さき者なのか
『なかなか難しいですよ、なかなか難しい……バトルっちゅうのは。流石に、ここで諦めてね、諦めて、ポケモンバトルを、辞めるっていうのもできますよ。時間がもった、時間を浪費するのが勿体無いからトレーナー辞めようっていう事も出来るよ?それは出来るけど、それも選択肢の一つだけど、スゥゥ……だけどここで諦めてね、諦めたらまた、同じ事の繰り返しやからさ。まあ毎日、新しい、ポケモンの技とか戦略とかの情報を仕入れたりしてね、あの結構ね大変、だけどそれを乗り越えていければと』
○諦めるのも肝心
○でもポケモンバトル辞められないんだけど!!
○辛いし苦しいし、ポケモン達に無理させちゃうのも悲しい
○はい!
○それを完璧に実践出来る奴は一握りなんやで
○その先にある高み目指すべよ
○楽しむのも大切だよ
○俺も何度も辞めた事あるけど、その度に立ち上がってきた
『……はい、まぁここまで色々語ってきましたが』
『……』
『えぇ……かなりの時間が掛かりましたねぇ。もう、もうね、もうあの陽もそこまで落ちてきてます。皆さん見えますかぁ?』
『……』
『…………後、何話そかな。30分くらい話そかなぁ』
『……』
『はい、ごめんなさい』
○草
○草
○う あ あ あ あ あ あ
○ラスボス登場ヤンケ!?
○準レギュラー
○お ま た せ
○さあ盛り上がってまいりました!!
○この子がこの地方の最強のトレーナーなのかい?チャンピオンが大勢いるのは面白いよな!
『どうしてなんですかねぇ、一体どうしてここに来てしまったのか……』
『……』
『はい、話逸らしません……』
『……』
『うん、他の人達が周りで見てるって事は、あの、もう決まってるって事でええんかな?結構見知った顔もありますねぇ』
『……ずっと』
『?』
○無言怖い
○テンション高いあの子が何も喋らないの怖くて草
○オイオイオイオイ、威圧感半端じゃないでしょうが
○流石パルデア暫定最強トレーナーなだけあるわ
○今までバトルを見るだけだったからストレス溜まってたのかな?
○怖いスね、バトルジャンキーは
○狂いそう…
○よし、もう目がギンギンだ
『私はね、この配信が始まってからずっと待ってんだよ。いつ近くのバトルコートが選ばれるかなって。でもなかなかこっちに来てくれないから、何時間も待ってた……ずっと、ずっと、ずっと、ず〜〜っと待ってた。そしたら、漸く近くのバトルコートが選ばれたんだ、でも他にも多くのトレーナーがいたから、貴方が来る前に全員とバトルしたんだ』
『』
○ウチの生徒会長怖すぎなんだが?
○草
○草
○オイオイオイオイ、タヒんだわジャム
○コイツが例のあの子、見ての通りのバトル狂いだ
○お…お前、変なクスリでもやってるのか
○普通に怖い
○全員倒してて草
『……もう待ちきれないよ、貴方とのバトルを待つのは限界なの。さぁ!早く始めよう!!二人だけの最高のバトルを!!』
『……ん、分かりました!その熱意、しっかりと受け止めて返していきましょうか!それじゃ、バトル、行ってみよう!!』
○キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
○見たかったバトル
○久しぶりやね、二人がバトルするの
○草
○うおおおおおおお!!!
○まさかここでパルデア頂上決戦が観れるとは
○草
○どりゃああああああああ!!!
プラトタウンのポケモンセンター。その近くのバトルコートに大勢の人が集まっていた。数にすれば150人程、それ程の人数がバトルを見る為に集まり、今か今かとバトルが始まるのを待っていた。
TraiTube“r”ジャムの物拾い配信内のくじ引きバトルではパルデア中のトレーナーとバトルを行っている。それを見ている視聴者は多く、これ程に人が集まっていた。
この配信は視聴者とジャムのレベルの高さを全国ネットで知らしめ、パルデアPoketterのトレンドに“ジャムの配信”“ものひろい”等が載り、それどころか他地方のトレンドにもお邪魔する程度に拡散されていた。
「やっと、やっとこのバトルが見れるか」
「両方やる気満々って感じだな」
「バトル組は30人くらいいたけど、みんな負けてたな」
「滅茶苦茶強くて何も出来ずに負けたお」
「やっとバトル出来るかと思ってたのに、あの子に持っていかれたわ!」
ジャムがやってくる前、バトルコートには観戦組に囲まれるバトル組がいた。かなりの人数がおり、総当たりかトーナメントで誰がジャムとバトルするかを決めようと話し合いが行われていた。だが……。
『私はみんなとバトルがしたい』
というチャンピオンクラストレーナーネモの発言とその言葉に込められた強者の威圧感に周りは従う事となった。そもそも配信外でも名の知れ渡っているチャンピオンクラスのトレーナーとバトル出来る機会など早々無い為、皆が乗り気になっていたので問題は無かったが。
一人また一人とバトルを行い、気付けば全戦全勝。流石に疲れたのかジャムが到着するまではベンチに腰掛けて休んでいた。
あのバトルはどうだった、このバトルはここで明暗が分かれた等、皆が熱心に話し合っていると遂にジャムが現れバトルが始まる事となった。
「私は審判の“リワクヤ”。ルールは3対3のシングルバトル。お二人とも準備の程は?」
「準備万端!」
「ん、こっちもいいですよォ」
審判の声に人々が静まり返る、遂に始まるバトルに意識を集中させる。コート内の二人は突き刺さる無数の視線に反応せず、互いの一挙手一投足を見逃さないと言わんばかりに相手を見続ける。
「それでは……試合開始ィィ!」
「頑張って!オーロンゲ!」
「行け!ルカリオ!」
「おぉ、あの子また新しいポケモン連れてきたんか」
「いや前に見た事あるで、半年くらい前やけど」
その特性と攻撃の高さから補助と攻撃の両方を高い水準で扱えるだけではなく、エスパードラゴンゴーストという強いポケモンの多いタイプに強気に出れる優秀な存在。ジャムとの対戦では初めて投入したポケモンである。
「オーロンゲ!リフレクター!」
「ルカリオ!コメットパンチ!」
「ロンゲェ!」
「ルオォ!」
物理攻撃を弱めるシールドが貼られルカリオのパンチの威力を弱めるが、そのままオーロンゲは殴られ後方に飛んでいく。空中で回転し地面に着地すると両手を前に出し更なるシールドを貼る準備をする。
「そのままひかりのかべ!」
リフレクターに重なる様に現れたひかりのかべ。特殊攻撃を弱めるシールドにより物理特殊の両方に強くなったオーロンゲだが、持ち物の“ひかりのねんど”によりその効果は長く続きダメージを抑える。
しかし……。
「かわらわり!」
「ルオッ!ルオォ!!」
「オ、オロンゲゲェ!?」
二重のシールドを易々と砕き、手刀がオーロンゲに叩き込まれ堪らずオーロンゲが蹌踉めく。ルカリオが対壁用に覚えていた技が本来の役目を発揮して戦況を有利に進めていく。
とはいえ、それを考慮していなかったわけではない。ネモは思考を切り替え指示を飛ばす。
「オーロンゲ!でんじは!」
オーロンゲの掌から飛ばされた電撃がルカリオの体を覆い痺れさせる。痺れによって動きが鈍くなったルカリオを見て笑みを溢すオーロンゲ。
だが、そんなルカリオもオーロンゲに笑みを向けていた。
「……ルカリオ、ご苦労!いのちがけ!!」
「ル、ルガァァァァ!!」
「オォオロンゲェ!?」
「オーロンゲ!!」
体の痺れを抑え込み、エネルギーを体に纏いオーロンゲに突撃するルカリオ。全ての力を質量に変換したその一撃はオーロンゲに直撃すると同時に爆発を生み出し、フィールドの中心に土煙が舞う。
煙が風によって薄ればフィールドに倒れている二匹のポケモン。
「……オーロンゲ、ルカリオ共に戦闘不能!」
「まさかここでいのちがけとはね」
「んん、また壁を貼られて起点にされると困りますからね。パパッと倒してしまうに越した事はありませんよォ。まぁ動けるかは運でしたが」
痺れてしまい動けず、そのまま相手に壁を張られたり攻撃をされるよりも早い段階で勝負を決めるべきだとジャムは判断。それはルカリオも理解していた。
その為、でんじはを打ち込まれた時点で何をするべきかを理解。オーロンゲに向かい笑い掛けた。
『一緒に倒れようぜ』
笑みを返されたオーロンゲもそれを感じ取っていたが、相手の方が動きが早かった。突撃からの爆発の中『無念』の想いを抱きながら意識を失った。
「四つの技の内、三つが格闘。しかもオーロンゲ対策みたいな構成だね。私の考えが分かったのかな?」
「初手は色々やってくると読んでましたよォ〜。まぁまさかオーロンゲに刺さるとは思いませんでしたが」
全くの偶然、しかし今までの傾向や毎回新しい戦略を練ってくるのを見越して「そろそろ二連壁張りとか来そうだなぁ」と思い技を変えていたのが功を奏した。
「それじゃあ次はこの子!行け!パーモット!」
「それじゃあこっちは、ゲンガーだ!」