下の階へと降りたチヨノオーは降りて少し歩いた場所でタンホイザ、イクノと再会する。ターボとシャカールがいないようなので一応聞いてみることにした。
「2人とも、お久しぶりです!あれ、ターボさんとシャカールさんは?」
「ターボさんとシャカールさんですか…見てませんね…」
「2人とも降りてきたはずなんだけどなぁ…」
3人が2人の行方について考えているとまたどこからかセントレ団ライダーが3人の周りに集まってくる。
「この階はまだ皆来てないから敵が多いねぇ…」
「タンホイザさん、チヨノオーさん行きますよ!」
イクノの掛け声と共に3人は武器を構えてセントレ団ライダーへ攻撃を仕掛けていく。
その頃、テイオーやネイチャ、ウインディペアはまだ階段を見つけられておらずイクノたちより一つ上の階にいた。
「敵がいないね…地下にいるかもだけど地下への階段は見当たらないしなぁ…」
「困ったのだ……ってあれ、テイオーが1人で辺りをキョロキョロ見てるみたいだぞ」
下への階段を探す2人の視界に入ったのは困った表情をしながら辺りを見ているテイオーだ。ウインディはテイオーに話しかける。
「テイオーは何をしてるのだ?」
「チヨノオーがいないんだよね〜どこに行ったんだろう…」
「下にいるんじゃないか?」
「ここに地下なんてあるかな?」
「多分、あるぞ。この階にはもうセントレ団いないのにスコアが増え続けてる人たちがいるし…」
「だとしたら階段を探さなきゃ!」
地下の存在を知ったテイオーは遅れを取り戻したいのかフルスピードで通路を駆けていき、階段を探す。
「そんなに慌てなくても…」
「あった!!」
「見つけるの早っ⁉︎」
そんなに慌てなくても階段必ず見つかるから慎重に行こうと言おうとしたネイチャだったが言葉を言い切る前にテイオーが階段を見つけてしまい、その早さに驚く。
「ほんじゃ、下に行きますかぁ…」
「行こう!」
3人はいつどこからセントレ団が現れても良いように武器を構えながら階段を降りて行く。
一方のタンホイザとイクノはセントレ団と戦っていたが、途中に謎の扉を見つけて一旦、戦闘をやめる。
「これは一体…」
「入ったほうがいいのかな?」
「う…ん?」
迷いながらも2人は扉を開けていく。謎の好奇心に駆られた2人が戦闘中のチヨノオーを置いて中へ入るとそこには闇のオーラを纏ったファインとユキノそしてターボ、シャカールの4人がいた。
「皆…どうしたの⁉︎」
「タンホイザさん…多分、見てわかる通り今の皆さんは正気じゃありません。とりあえず、ここから4人が出ないよう私と2人で食い止めましょう!」
「分かった!」
2人は不利だと分かっていようがそれを表には出さずに果敢にシャドウ化した4人へと挑んでいくのだった…
同時刻、テイオー達は階段を降りてチヨノオーとは別の場所でセントレ団と戦い始める。
「少しでもスコアを取らなきゃ!」
「だね!脱落者もそこそこ出てるけどまだ争う相手はいるし!」
ネイチャ、ウインディペアのスコアは中間あたりテイオー、チヨノオーペアは全体の下半分とどちらも油断は禁物な順位にいる。
「一位はヤエノとカレン…強いなぁ…」
「おっ、テイオーじゃねーか!!」
「ゴルシ⁉︎それにスペちゃんも!」
テイオーがヤエノと一位のカレンペアについて少し考えていると背後から突如、ゴルシとスペが現れた。
「テイオーさんはペアの方とは別行動している感じですか?」
「はぐれちゃったんだよね…多分、この階のどこかにいると思うんだけど…」
「なら、私とゴールドシップさんは序盤でスコア稼げて安心な順位に入るので私たちがペアの方を探してきましょうか?」
「いいの⁉︎……じゃあお願いしようかな。ちなみにボクのペアはチヨノオーだよ」
「分かりました!」
スペとゴルシはチヨノオーを探しに通路の奥へと進んでいく。テイオーは2人がチヨノオーを探してくれている間にスコアを稼ぐ……だがそこへヤエノとカレンペアが現れて敵を倒していく。
「ちょっと!君たちはスコアトップなんだからもうスコア稼ぎする必要なんてないでしょ!」
「1番になれば良いアイテムが手に入るから…ね?だからここの敵は私たちが倒す!」
「させないよ!!」
テイオーはカレンが倒そうとしていた2人の敵をスピードスターシューターで撃ち抜いて撃破した。
「ちょっとぉ〜カレンの邪魔しちゃダメだよ!」
「ボクだってここで脱落するわけにはいかない…だからこそ邪魔もしなきゃいけないんだ‼︎」
「なるほどね…なら、カレンを倒せたらここは退いてあげる!」
カレンはテイオーに対して戦闘態勢を取る。テイオーもスピードスターシューターをリロードしていつでも撃てる構えをする。これから両者がぶつかり合い戦闘が始まる……と思われたが直後にどこからか物凄い音が聞こえてくる。
「ん?何、この音は…」
「もしかして大物かな⁉︎ヤエノさん急ぐよ‼︎」
カレンは今の物音を聞いて大物が潜んでいると思いここの敵には目もくれずに音のする方へと走り去っていく。ヤエノもやれやれと言わんばかりの表情を仮面の内で浮かべながらカレンについていくのだった。
「行っちゃった……」
まさかの急展開にテイオーは呆然とする。そんなテイオーの元にスペとゴルシがチヨノオーを連れて帰ってきた。
「はぁはぁ…やっと再会できましたね…テイオーさん」
「チヨノオー!ボクの方こそ勝手に1人で動いてごめんね!」
「いえ、大丈夫ですよ!それより……」
「さっきの凄い音の事だよね?」
「はい」
「万が一を考えてボクが行くからチヨノオーはここにいる敵を皆と一緒に倒し切って!」
「えっ、でも…」
「大丈夫、ボクは天才ゲーマーだから!」
「分かりました」
再開できたのも束の間、テイオーは音の方へと1人向かっていくのだった。
チヨノオー達と再び別れた場所から少し走りそこでテイオーは扉を見つける。中では誰かが戦っているようだ。
「やりにく相手だなぁ…しかも強いし…」
「…この方達を放っておいたらイクノさんやタンホイザさんがやられてしまいます。ゲーム上の敵とはいえ見て見ぬ振りはできません」
ヤエノとカレンの会話が聞こえてくる。どうやら2人は苦戦しているようだ。自分も加勢しようと扉を開けて中へ入る。テイオーはそこで驚く光景を目にした。
「ターボにシャカール?なんでそんなに禍々しくなってるの⁉︎」
「テイオーちゃん!あなたはイクノちゃんとタンホイザちゃんを外へ連れ出して!」
「分かった!」
テイオーはカレンとヤエノの頼みで傷ついて壁に寄りかかって座った状態のイクノとタンホイザを部屋の外へ連れ出す。
「2人とも何があったの⁉︎」
「…シャドウ…ライダーがッ…」
「シャドウライダー?まさか、ターボとシャカールのこと⁉︎」
「はい…ですが、ほかにも………」
イクノは自分の持ってる情報を懸命にテイオーに伝えるがすでに意識が朦朧としていたようで情報を言い切れずに気を失ってしまう。
「イクノ‼︎」
「…ねぇ、テイオー…私とイクノはどうなっちゃうのかな?」
「どうもならないよ!だから一緒にまた旅を…!」
「一緒に旅をしても最後に座れる椅子は一つ。あとで皆と争うことになるくらいなら今、退場しといたほうがいいのかも…」
「そんな事はあとで考えようよ!旅してるうちに何かしら別のクリア方法だって…」
「…世界には私たちの手には負えないことがある。しかもこれはゲームであって私達が必死に別のクリア方法を考えたってそれを自由自在に操作できるゲームマスターがいる…」
「それは…」
「…だから私達は先に退場しとくね!頑張ってね、天才ゲーマー…いや、テイオー!」
タンホイザはそう言ってイクノと同じ様に気を失った。2人が気を失ったあとすぐにユウミがテイオー達のそばに現れる。
「マワイル(イクノ)、ヨテリー(タンホイザ)2名はここで脱落となります」
「えっ…どういう事⁉︎まだ2人はかすかだけど息はあるよ?」
「これからのゲームに支障をきたすほどのケガをしてしまったので運営の判断として脱落とさせていただきます」
「脱落…って事は2人は消滅しないんだよね?」
「勿論。ですが、元の世界では自我を消された状態での帰還となります」
「自我が無くなる⁉︎…なら、2人が復活してまたここに来れば…!」
「自我は蘇りますが、復活できるかどうかはゲームマスターと一部のスポンサー様の判断で決まります」
UMAネストバトルは支障がでてしまうほどの怪我などをした場合は"脱落"となり死には至らないとテイオーは知った。
「…ボクが勝ってこの世界から皆を連れ出す!」
2人が消えていくのを見たテイオーは今までにないほど真面目な覚悟の決まった様な表情をさせて2人のバックルを回収してから部屋の中へ再び入っていく。
中へ入るとヤエノとカレンがターボ、シャカールの2人のシャドウライダー相手に苦戦していた。
「あっ、テイオーちゃん!早く加勢してほし……」
「いや、ここはボク1人に任せてよ…"ここで終わりたくなければ"」
テイオーはあえて圧をかけるような言葉をかけて傷だらけの2人を下がらせてからZパワーレイズバックルをドライバーの左のスロットに装填し、中央部の凹んでいるひし形の模様を押し込んでフォームチェンジする。
SET!
DUAL ON!
accelerate to the limit Z!&SPEED STAR!
READY FIGHT‼︎
テイオーはシャドウライダー達と戦い始める。戦闘スタイルはシャドウライダーにされる前とは変わらないので戦いやすいが、時間が経つにつれて闇のオーラが自分の身体にも侵蝕し始めていた。
「何これ…?って痛っ!」
闇のオーラが侵蝕した部分がピリピリと痛み出す。シャドウライダーの場合は強化されるが普通のライダーがこれを浴びてしまうとダメージになるらしい。
「厄介だなぁ…早く倒して元に戻してあげないと!」
テイオーは自分が完全に闇のオーラに呑まれる前に2人を倒して元に戻してあげないといけないと思い、2人の体力をまだ充分には削り切れてはいないがZパワーレイズバックルのパーツを2回押し込んで必殺技を発動させる。
FULL POWER TIME!
テイオーは再度Zパワーレイズバックルのパーツを押し込んで必殺技を発動させる。
SPEED STAR Z GRAND VICTORY‼︎
必殺技を発動させたテイオーは星の形をした輪っかを三つずつ2人に投げてその輪っかで2人を拘束してからその場に勢いよく跳び上がって2人に向かって急降下していく。
2人に必殺技が決まりいつものように爆発が起きて2人はその場に倒れた。
「決まったかな…?」
振り向いて倒れた2人を見る。2人は確かに倒したのだが闇のオーラは払われていない。それどころか2人は再び立ち上がってきた。
「嘘……"切り札"でもダメだなんて……うぐっ…⁉︎」
テイオーの体を蝕んでいく闇のオーラ。テイオーが苦しんでいても2人のシャドウライダーはテイオーに歩み寄って来て攻撃をしようとしている。
窮地に立たされたテイオー…スコアバトル後半戦はどのような展開になるだろうか…⁉︎