使用回数に制限がある関係でZパワーレイズバックルも消滅し、2人のシャドウライダーはテイオーに充分なくらい近づき、攻撃をする構えを取る。
それを物陰で見ていた人物のもとへ誰かから連絡が入る。
「このレイズバックルをテイオーに贈ります!」
「ちょいちょい…アンタはどういう立場でそんな事言ってんの?」
「スポンサーですが何か?」
「………で、どう贈るの?」
「私ならプレイヤーの付近にアイテムを生成させる権利がありますのでそれでテイオーの近くにこのリトレーンレイズバックルを生成させます」
このゲームのスポンサーをしているという人物は早速テイオーの元へリトレーンレイズバックルを贈る。
「…まぁ今回は"ゲームバランスの調整"という名目でのギフトということにしておくけど……今回の行為がエスカレートしていつかこのゲームのゲーム性を崩壊させないように気をつけなよ」
「分かってます」
レイズバックルが生成されるまでの時間はまだある。テイオーに殴りかかるシャドウライダー…だが、カレンとヤエノがテイオーの前に入り、攻撃を防ぐ。
「2人とも‼︎なんで⁉︎」
「なんとなく…かな!身体が勝手に動いちゃった‼︎」
傷だらけの2人は痛みに苦しみながらもシャドウライダーの2人を蹴りで蹴り飛ばす。
「もう…ダメ…」
カレンは力を使い果たしてしまいその場で倒れてしまう。変身が解けてしまうもののIDコアに損傷は出ていない。
「はぁ…はぁ…私はもう限界だなぁ…あとは任せたよ」
カレンも運営の判断により脱落していった。一方のヤエノはなんとかまだ立てていて何なら反撃する余裕もある。
「テイオーの為ではなく私のため…他の人よりも少しでも多くポイント稼いで今後を有利にしていかねばならない!」
ヤエノはブレイズキックレイズバックルの装甲を下半身に纏いながらシャドウライダーへ向かっていく。
炎を纏った足でシャドウライダーを蹴散らしていくのだが、それと共に闇のオーラの侵蝕が再び始まり、ヤエノは動きが鈍くなる。
「ぐっ……私はここまでか」
戦えるライダーがいなくなり万事休すの状態になったがその次の瞬間、テイオーの近くで何かが床に落ちる音がした。
「ん?今、何か音がしたような……って何コレ」
テイオーが辺りを見回すと見たことのないレイズバックルが床に落ちていた。
「いや、そんなの気にしてる暇はない!」
テイオーは2人を助けるために拾ったレイズバックルをスピードスターレイズバックルと入れ替えで右スロットに装填してレイズバックルの右側にあるボタンを押してフォームチェンジする。
SET!
SUPER!
READY FIGHT‼︎
テイオーは真っ白な鎧を上半身に纏う。鎧の鎖骨あたりや両わき腹あたりには何かを吸い込むための通気口が完備されている。そしてブイズの仮面も色違いカラーに変化した。
「何コレ!…って上から何か降ってくる⁉︎」
テイオーは上から降ってきたリトレーンバスターをうまくキャッチし、早速、大剣モードにして両手で持ってシャドウライダーへと向かっていく。
シャドウライダー達は向かってくるテイオーに対して闇のオーラを放つ。だが、テイオーは闇のオーラの影響を受けない。何故かというと鎧に搭載された通気口に闇のオーラが吸われていくからだ。テイオーはそのままシャドウライダー2人を数回斬りつけて体勢を崩させる。
「この闇のオーラを吸ってくれるのは便利だなぁ!…ん?武器のこのConversionってなんだ?押してみよっと!」
Conversion!retrain power‼︎
テイオーが押したのは闇のオーラをリトレーンフォームの力へと変換するためのスイッチだった。闇のオーラを吸ってリトレーンの力に変換するとリトレーンバスターに装填されているバックルが強く光り出した。
「ふむふむ…このバックルを使えば下半身も強化されるということかな!」
RETRAIN SET!
テイオーはリトレーンバスターからバックルを取り外してドライバーの左側のスロットに装填し、中央部に突出したパーツの外枠を回して更なる変身をする。
exorcise the darkness....SHINY RETRAIN!!
変身音と共に下半身には上半身同様の白い装甲が纏われていく。リトレーンフォーム アタックモードへと変身したテイオーは大剣の刀身に光のオーラを纏わせながら、シャドウライダーをバツの字に斬る。
「グオォォォ!!」
この世のものとは思えない異質な叫びをあげるシャドウライダー達にテイオーは少しは驚いて怯んでしまうも、すぐにリトレーンバスターを構え直してリトレーンバスターの鍔にあるスイッチを押して必殺技を発動させる。
retrain! full chage!
retrain shiny slash!!
トリガーを引いてリトレーンバスターを十字に振り下ろして必殺技を放つ。刀身から放たれた白い衝撃波はシャドウライダーに直撃するも本人が傷つくことなく闇のオーラだけが取り除かれる。
闇のオーラが解けてユキノ、ファイン、ターボ、シャカール計4人のシャドウ化が解ける。
「……あれぇ、ターボは何してたんだっけ?」
「ターボ!それに他の皆も!良かったぁ…」
ターボや他の3人が元に戻ったのを見てテイオーは安心するが同時にカレンとイクノの方を見ると2人は気を失っていた。
「カリオル(カレン)、ブレイザー(ヤエノ)の2名もここで脱落となります」
「ありがとう…2人とも」
テイオーは2人がリスクを背負いながらも自分を庇ってくれたことに改めて感謝する。
「それとここでスコアバトル終了となります!」
2人の脱落と共にユウミからスコアバトル終了の合図を言い渡される。参加者達は全員同じ場所に集められる。
「皆様、お疲れ様でした!それでは順位発表をいたします!」
ユウミのセリフとともに参加者達の前方に順位表が映し出された。まず、全員が脱落となる最下位に目線をやる。最下位にテイオー達一行の名前はなくなんとかイクノとタンホイザ以外はここを突破できるようだ。
「テイオー!イクノとタンホイザはどうしたんだ?」
「…えっ!えっと……どうやら敵に倒されて脱落しちゃったみたい…」
「えっ…そう、なのか……」
ターボはテイオーに2人のことを聞いて悲しい表情を浮かべる。この嘘が正解かどうかは分からないが真実を伝えたらターボがこれより更に悲しみを抱えてしまうと思い、敢えて真実については黙っておくことにするテイオーであった。
「ユキノさん、ファインさん!」
「私たちは今まで何を…?」
「ちょっと眠ってしまっていただけですよ!」
ファインにそう聞かれたチヨノオーはテイオーと同じように真実を言わなかった。
「ユキノと私は少し休んでから行くからチヨノオーとシャカールは先に進んでて!」
「…ったく、ゲームのイベントに参加しねぇとレベルは上がんねーからな」
「ごめんね…すぐ追いつくから!」
ファインはそう返事し、ユウミにアシストしてもらいながらユキノと共にサンサードシティへと戻るのだった…
二人が去った後、シャカールはチヨノオーに歩み寄り周りに聞こえないくらいの声でこう聞いた。
「これで良かったのか?」
「…はい、世の中知らない方がいいこともあると言いますし何よりも二人は被害者なんです」
「なるほどなァ…まぁ、そうだよな」
シャカールはチヨノオーの意見を聞いてこの事件が二人のせいではなく、裏に2人をシャドウライダーにした何者かがいるのだと考えるのだった…
その頃、某所では……
「少々想定外もあったが、無事に良いデータを貰うことができたよ。データを取ってくれた君には感謝する」
「こちらも参加者達のデータを知れて良かった。いずれ、同じ場に立つのだから…」
・参加者達のレベル(pick up)
テイオー/ブイズ Lv19
チヨノオー/ワンパ Lv18
ネイチャ/エトルナ Lv18
ウインディ/アリゲル Lv18
シャカール/オンバー Lv17
ターボ/コーマ Lv17
イクノ/マワイル Lv16(脱落)
タンホイザ/ ヨテリー Lv16(脱落)
ヤエノ/ブレイザー Lv21(脱落)
スペ/ライピス Lv16
ゴルシ/ガブル Lv17
カレン/カリオル Lv20(脱落)
リブラ/エレクトリンダー Lv19