ウマ娘達のデスゲーム   作:萊轟@前サルン

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12.転機 I:脱落の先にあるもの

テイオー達がセントレ団のアジトを模した場所から外へ出るとそこはハンシロ(ヒワダ)タウンだった。犠牲も出しながらようやく2つ目のジムがある場所へ着いた。

 

「やっと2つ目のジムがある場所に着いたぁ……ってなんでキミ

ユウミ

もボク達についてきてるの?」

 

「また新たなゲームが始まるからです!」

 

「えっ…スパン短すぎない⁉︎少し休ませてよ…」

 

「安心してください。すぐに開始するつもりはありません…開始は明日を予定しています」

 

その日の夜…テイオーは疲れを取るために早く寝ようと自分の部屋へ行く…が、部屋の扉を開けるとそこにはネイチャがいた。

 

「なんでネイチャがいるのぉ⁉︎」

 

「何でって…アタシもこの部屋に泊まるよう指示されたからね」

 

「そ、そうなんだ…」

 

イクノとタンホイザが脱落してしまったという話をどちらも話し始めにくいらしく、2人の部屋はしばらく沈黙に包まれる。

 それから十数分後、ネイチャが重い口を開く。

 

「ねぇ、私達はいつか戦う事になるんだよね?」

 

「………」

 

ネイチャのその言葉を聞いたテイオーはタンホイザが脱落する時に自分に言ってきた言葉を光景と共に思い出してしまう。

 

「大丈夫、そんな事はないよ……それどころかこのゲームから出てゲームの開発者にたどり着くまでボクはネイチャと一緒に戦うつもりだよ!チーム戦とかがない限りはね!」

 

「そっか……」

 

ネイチャはそう言いながら、安心したの敷布団の上に横になり、毛布を首の下まで被って眠りにつく。

 

「ボクもそろそろ寝よう…」

 

テイオーもネイチャに続いて部屋の明かりを落とした後に、自分の布団へ入って眠るのだった…

 

 

 

その頃、現実世界の病院では………

 

 

病室のベッドで目を覚ましたイクノとタンホイザ…2人がいるのは4人部屋でイクノの向かい側にはヤエノ、タンホイザの向かい側にはカレンがいた。

 

 そして4人部屋の病室の入り口には見知らぬウマ娘がいた。

 

「やぁ、ボクはメアルナイト!ゲームマスターしてます!……って言っても驚かないか。今のキミたちには自我が無いもんね!」

 

「…………」

 

自我がなく、何も思考がなかったり、言葉を返せない2人はボーっとメアルナイトを見つめている。

 

「キミたちに良い話がある…」

 

メアルナイトはそう言いながら病室の外に置いてある紙袋からVRウマレーターを取り出す。

 

「もう一度チャンスをあげよう…自分の理想を叶える…チャンスを!」

 

「………」

 

「Silence is consent.沈黙は承諾の印。…ですよ?」

 

2人は当然ながらボーっとしたままの状態でいる。メアルナイトは数秒、間をおいてから沈黙は承諾のしるしと言い、2人にVRウマレーターを装着していく。2人に装着されたVRウマレーターには《モード:U》と書かれている。

 

「さて、あなたには仲間を消滅させる覚悟はあるかな?天才ゲーマー

トウカイテイオー

さん」

 

 

 

 場面は戻り、早朝のハンシロタウンの宿の前に参加者たちは集まった。人数は昨日のゲーム以降、結構減ったがそれでもまだ人数は多い。その中で昨日は見なかったウマ娘が3人いた。それはナリタタイシンとグラスワンダーとエルコンドルパサーである。

 

「強者揃いだな……」

 

テイオーがメンツを見て少し不安になっていると、ユウミがやって来てゲームの説明を始める。

 

「UMAネストバトル、3つ目のゲームはジムスピードクリアバトルです!」

 

「スピードクリアか…」

 

「はい、生き残っている方が多いので2、3、4とクリアしていくチームと4、3、2とクリアしていくチームの二つに分けて行います。チームとはいえど、各チームの中でスピードクリア5位までが生き残る事ができます」

 

「4、3、2の順番はレベルの問題的にクリアできるの?」

 

「レベルに関しては4、3、2のチームはジムのレベルの高さを逆にしておくので4が優しく2が難しくなります」

 

「分かった」

 

「さて、特に何もなければ早速チーム分けをしていきます!」

 

・2、3、4チーム(pick up)

 

テイオー、チヨノオー、ウインディ、ターボ、リブラ、グラス

 

・4、3、2チーム(pick up)

 

ネイチャ、シャカール、スペ、ゴルシ、タイシン、エル

 

「以上のチーム分けとなります!」

 

テイオーはネイチャとは別のチームになった。

 

「ネイチャ、"一応"言っておく…絶対に勝ち残ろう!」

 

「……言われなくてもそのつもりだよ‼︎」

 

ユウミが指を鳴らすと共にネイチャ達のチームは4つ目のジムがあるグレムア(エンジュ)シティへとワープさせられていった。

 

「それでは、5分後の合図と共にゲームスタートです!」

 

テイオーは始まるまでの5分をチヨノオーやターボと過ごす。

 

「とりあえず、スピードクリアとはいえ無理に突っ込んでいくと負けて最悪のロスタイムになっちゃうから迅速かつ慎重に!」

 

「そうですね…あまり急ぎすぎるのは逆にミスを招きますから」

 

話しているうちに時間が経ち、ユウミの5秒のカウントダウンがどこからともなく聞こえてくる。

 

5...4...3...2...1......スタートです!

 

参加者達は一斉にスタートした。皆、勢いよく飛び出していき、まずは1人目のトレーナーと戦い始める。

 

「よし!ターボエンジン全開!」

 

ターボもアクロバットレイズバックルをドライバーの右側のスロットにセットし、羽根パーツを左右に引っ張って変身する。

 

ACROBAT!

 

READY FIGHT‼︎

 

ターボはこのジムに相性がピッタリで虫タイプの力を宿したNPCライダーをどんどん追い詰めていっている。

 

「ターボ、絶好調!」

 

ターボの様子を近くで見ていたテイオーは自分もターボに負けじと、ブイズ スピードスターフォームへと変身する。

 

SET!

 

 

SPEED STAR!

 

READY FIGHT‼︎

 

スピードスターシューターを右手に持ちながらNPCライダーの距離を縮めていく。

 NPCライダーはプレイヤーごとに用意されてるとはいえ、ステージ自体は大きさが変わらないのでたまに他のプレイヤーに攻撃を当ててしまったり、逆に流れ弾が自分に当たったりすることがあるのでできるだけ他のプレイヤーよりも早めに攻略していきたいとテイオーは考えている。

 

「おっと、そこのヤツ右に避けてくれ!!」

 

そんなことを考えていると早速、仮面ライダーエレクトリンダーことリブラウォーリアーがテイオーめがけて技を放ってくる。テイオーはすかさず右に避けて間一髪、技を受けずに済む。

 

「ちょっと!危ないよ!!」

 

「わりィな!敵がアタシの技を上手く避けるもんだからよォ〜」

 

「もう……」

 

テイオーはリブラの方を向きながら不機嫌な顔になる。一方でNPCライダーはテイオーがよそ見していて隙だらけだと思い、迫っていく…が、テイオーはスピードスターシューターのハンマーを起こす動作をしながらNPCライダーが至近距離まで迫ってきた時にNPCライダーの鳩尾あたりにスピードスターシューターを向けてトリガーを引いて必殺技を放つ。

 

「よそ見してるように見えたのかな?残念、このテイオー様には隙などないのだ!」

 

消滅していくNPCライダーに向けて自信満々にそう言い放つテイオー。だが、付近でその言葉を聞いて疑問を持つものがいた。

 

「よし、じゃあボクは先に進んでるね!チヨノオーも頑張って!」

 

「はい、頑張ります!」

 

テイオーは先へ進む途中にいたチヨノオーに一言声をかけてから次のNPCライダーの元へと向かっていく。

 

 

テイオーが順調に進んでいる一方、4つ目のグレムア(エンジュ)ジムに挑んでいるネイチャ達はゴーストタイプのNPCライダーと押されることも、押すこともない互角の戦いを繰り広げていた。

 

「力だけでなく速さまで求められるとはッ…!ゆっくりしてられない‼︎」

 

ネイチャはリーフブレードレイズバックルを装填したエボルヴレイズバックルをドライバーに更に装填し、エボルヴレイズバックルの音声調節する時のようなレバーパーツを限界まで上に押し上げてフォームチェンジする。

 

 

E・E・E・EVOLVE‼︎

 

READY FIGHT‼︎

 

エボルヴ・Ⅰフォームになったネイチャはツインリーフブレードを装備してNPCライダーに斬りかかる。それと同時刻、同じ場所ではマアジョという名のライダーは小型のメトロノームレイズバックルを装着していて同じ攻撃を出せば出すほど攻撃力が上がるメトロームレイズバックルの効果で1人目のNPCライダーを倒していち早く2人目のNPCライダーへと挑み始めようとグレムアジムを先へ進んでいく。

 

「はやっ⁉︎どうすればあんな速く敵を倒せるのだか…」

 

自分を含めた他の参加者たちよりも圧倒的に速いNPCライダー撃破にネイチャは驚くのだった。

 

 

 

そして現実世界のメジロ邸の一室ではマックイーンとメアルナイトが向かい合って話していた…

 

 

「何故、新たに3人のウマ娘をこのゲームの中へ送り込んだのですか?」

 

「グラスワンダー、エルコンドルパサーは過去の経験から…そしてナリタタイシンは………自ら名乗り出てくれたのだよ。参加したいと…」

 

「自ら名乗り出たですって…⁉︎」

 

「そうだ。まぁ、予想外な参加ではあったが参加者が増えればその分、成長していくだろう…」

 

 

メアルナイトは最後にそう言い残してその場に立ち上がり、部屋から退出していく。

 

「"成長"……とはどういう事なのでしょうか」

 

マックイーンはメアルナイトが言ったことの中で"成長"というワードが少し引っかかるようだ。

 

「メジロと並ぶもう一つの大きなスポンサーであるサトノグループにも少し話に行くとしましょう……」

 

マックイーンはそう言い、屋敷を出てサトノの屋敷のある場所へと向かうのだった……




・参加者達のレベル(pick up)

テイオー/ブイズ Lv19

チヨノオー/ワンパ Lv18

ネイチャ/エトルナ Lv18

ウインディ/アリゲル Lv18

シャカール/オンバー Lv17

ターボ/コーマ Lv17

スペ/ライピス Lv16

ゴルシ/ガブル Lv17

リブラ/エレクトリンダー Lv19

タイシン/マアジョ Lv20

グラス/ザン Lv20

エル/チャブル Lv20
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