ウマ娘達のデスゲーム   作:萊轟@前サルン

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3.始動 II:知力か武力か

イクノはヤエノと戦い始めた。いきなり攻撃を仕掛けてくるヤエノに対してイクノは攻撃を避けながらヤエノの動きを見続けている。

 

「さっきから攻撃が当たってないみたいですが?」

 

「攻撃が当たってなくとも相手を"動かす事"は出来てます。バトルにおいて相手を"動かす"というのは重要な事です」

 

ヤエノはそう言いながら何回攻撃が空振ろうがひたすら攻め込んでいく。その攻めが衰えている様子はない。

 

〈攻撃を見るにヤエノさんは守りを捨てた攻撃特化の戦い方をしている……けど、レイズバックルは使ってない。となると自身が追い込まれるまではレイズバックルを使わない感じなのか?…だとしたら‼︎〉

 

イクノは攻撃を避けながら見てきたヤエノの動きを元にヤエノの戦い方を把握する。そして自分がバトルで優勢に立つ事ができる様な立ち回りをしていく。

 

「あなたとは戦うなら短期で決着をつけるのが良さそうですね…」

 

「よく分からないがこちらも負けるつもりはない」

 

両者は多少の会話を挟みながらも戦い続ける。イクノはバトルをできるだけ早くかつ一気に決められる様にレイズバックルのパーツをタッチして必殺技を発動させる。

 

PIXIE PLATE!STRIKE‼︎

 

イクノは両方の拳にレイズバックルの力を込めてからヤエノへ向かっていく。ヤエノは拳で向かってくるイクノに対して自分も拳でいかなければと思いヤエノも拳に力を込めてイクノに向かっていく。

 

「はぁぁ!!」

 

「とりゃあぁぁ‼︎」

 

2人の拳は勢いよくぶつかり合う。流石はヤエノでイクノのレイズバックルを使ったパンチと互角に張り合えている。ぶつかり合った拳を離し、2人は後方に少し下がって距離を取る。

 

「この一発で決めさせていただきます」

 

ヤエノはそう言いながら、再びイクノへと向かっていく。ヤエノが向かってくるのをイクノは棒立ちのまま待っている。

 

「イクノ!避けないの⁉︎」

 

「……任せてください」

 

イクノはテイオーの心配の声をよそにギリギリまでヤエノを引きつける。そして引き付けたところでバックルを回転させる。

 

REVOLVE ON!

 

バックルの回転と共にイクノ自身もヤエノを攻撃を避けるかの様に左に回転する。その後、イクノはすぐに回転させて左側に位置が変わったレイズバックルのパーツをタッチして再び必殺技を発動させる。

 

PIXIE PLATE!STRIKE‼︎

 

 

イクノは攻撃が空振って隙だらけになったヤエノの背中を華麗に蹴り上げて少し遠くにある木まで吹っ飛ばしていく。必殺技を受けたヤエノは変身が解けた。

 

「はぁ…はぁ…少しはやるみたいですね。良き学びとなりました。またいつかお手合わせお願いします」

 

ヤエノはフラつきながらも立ち上がり、スミノシティ(今回のマップのモデルであるジョウト地方で言うヨシノシティ)方面に向けて歩いていった。

 

「イクノ!意外とやるじゃん‼︎」

 

「戦術勝ちです…ヤエノさんがレイズバックルを使っていたらきっと負けていました」

 

変身解除しながらこちらへ戻ってくるイクノにテイオーが声をかけるとイクノは眼鏡をクイっとしながら戦術勝ちだとテイオーに言った。

 二人がしばしの間ヤエノとの戦闘について話しているとターボ、タンホイザ、ネイチャの3人が戻ってきた。3人のレベルを確認するとなんとレベルが5から8まで上がっていた。

 

「ターボ達強くなったぞ!」

 

「いつの間に⁉︎ヤバい…ボクも早くレベルを上げなきゃ…!」

 

テイオーはそう言いながら近くにいるNPCに勝負を挑む。

 

「テイオー!NPCに負けたら脱落なんだよ⁉︎」

 

「大丈夫、ボクは天才ゲーマーだから‼︎」

 

テイオーはレイズバックルを使っていない時のライダー達と同じ様な姿をしたコラッタのようなNPCライダーに苦戦する事なく攻撃していく。

 

「さぁ、ジャッジメントタイムだ‼︎」

 

テイオーは自らが考えたであろう決め台詞を言いながらプラスパワーレイズバックルのパーツを左右に振って必殺技を発動させる。

 

PLUS POWER! STRIKE‼︎

 

テイオーは高まった攻撃の能力を右肩に集中させる。そして右肩を前に突き出しながらNPCライダーに向かって勢いよく体当たりをしていく。必殺技を受けたNPCライダーは爆散し、消えていく。

 

「すごい!まさか倒しちゃうとは…!」

 

「ボクは天才ゲーマーだから!」

 

「あれ…でも、NPCライダー復活してるよ?」

 

「多分、自分が倒さないと消えない仕組みなんだろうね……ボクは倒したからさっきのNPCライダーの姿が見えない」

 

「はぇ〜……」

 

ネイチャはNPCと戦うことにならない様NPCの裏を通ってスミノシティ方面へと歩いていく。イクノ、ターボ、タンホイザもネイチャと同じ様に歩く。

 

 

 

テイオーたちが29番道路を去った後、3人のウマ娘がテイオーと同じ様にNPCライダーに挑んでいく。だが……

 

 

「ぐわぁぁぁ!!!」

 

「うぐっ……」

 

「はぁ…はぁ…。嫌だ…私は死にたくない‼︎」

 

3人ともNPCライダーに苦戦しており、HPの残りも少ない。そんな状態の3人にNPCライダーは必殺技を放つ。1人はかろうじて避けたが2人はもろに受けてしまう。

 

「ぐはぁ……‼︎」

 

「…………」

 

NPCライダーは各自に用意されており、基本はタイマンしかできない。

 NPCライダーから逃げようとする1人のウマ娘はNPCライダーの必殺技を受けて先にやられた2人の友人が消滅していくのを目撃する。

 

「……お母さん、お父さん。今までありがとう」

 

残された1人のウマ娘はそう言いながら諦めたかの様に地面に膝をつき、何も抵抗することなくNPCライダーの必殺技を受けて消えていった。

 

 

それを陰から見ていた2人のウマ娘がいた。

 

「あわわわ……ゴルシさん今見ましたか…?倒されたウマ娘が消えちゃいましたよ……」

 

「そんなに怖気つくなよスペ!アタシ達にはこれがある‼︎」

 

スペシャルウィークはNPCライダーに倒された3人のウマ娘の末路を見てブルブル震えているがゴルシは余裕そうだ。余裕の理由はゴルシの持つ1つのレイズバックルにあるようだ。

 

「じゃ〜ん!Zパワーレイズバックルだ‼︎」

 

「Zパワーレイズバックル…?」

 

「本家のZパワーとはすこしちがうみてぇでよ!使う時が楽しみだぜ‼︎」

 

「と、とりあえず生き残りたいので慎重に行きましょう!」

 

 

こうしてスペとゴルシは木の影から出てきてテイオー達と同じようにスミノシティ方面に歩いていくのだった。

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