テイオー達はスミノシティに着いた。スミノシティに着いて早々、テイオーは辺りをくまなく見渡している。
「テイオー?何してるの?」
「もしかしたらレイズバックルがあると思ってね……アイテムは意外な場所で見つかる」
そう言いながら少しの間見渡していると突然、テイオーの表情が何か見つけた様な表情になった。
「ほら!見つけたよ‼︎」
テイオーはフェアリーウィンド(ようせいのかぜ)レイズバックルを見つけたようだ。だが、自分には使えないと思い手に入れたレイズバックルをイクノに渡す。
「貰っていいんですか?」
「いいよ!タイプ一致しないボクにはあまり向いてないし」
「ありがとうございます」
イクノはテイオーから受け取ったレイズバックルをバッグにしまう。テイオーは他にもないかと浜辺付近も探すが無いようだ。
「ボクの大型レイズバックルはいつ来るのやら……」
テイオーは皆に聞こえないような声でそう呟きながらスミノシティを仲間達と共に後にする。
サンサードシティに行くには縦に長い30番道路と30番道路を進んだ先の左手にある31番道路を通らならければならない。現在の時間帯は夜で30番道路の草むらに入って早々、テイオー達の前にホーホー・ユーマが現れる。
「先程、譲り受けたレイズバックルを試したいのでここは私に任せてください」
イクノは変身しようとする皆にそう言い、腰に装着されたドライバーの右スロットにフェアリーウィンドレイズバックルをセットし、レイズバックルの妖精の羽のようなパーツを展開させて変身する。
SET!!
FAIRY WIND!
READY FIGHT‼︎
イクノの無防備な黒い上半身に両肩に妖精の羽のようなアーマー、胸部あたりにはダイヤの形をしたキラキラした光を模するデザインが施されたピンク色の装甲が纏われていく。そして手には専用武器であろうハープ型の武器が現れる。
「ハープ型の武器ですか……試してみましょう」
イクノがハープを弾くとハープから妖精たちが現れてホーホー・ユーマへと向かっていき、妖精たちがホーホー・ユーマに当たるとダメージが入った。
「ハープの上にスライド式のスイッチ…ふむ、これが必殺技ですね」
イクノはそう言いながら、ハーブの上部にあるスイッチを横にスライドさせて必殺技を発動させる。
FAIRY WIN・D!!
イクノはホーホー・ユーマのとの距離を縮めながらハープを弾いて必殺技を放つ。
TACTICAL SYMPHONY‼︎
多くの妖精たちが一点に集まり、巨大な一匹の妖精となってホーホー・ユーマを包み込んでいく。包み込まれたホーホー・ユーマは爆発と共に消滅した。
「これはなかなかに強いですね…」
「イクノだけ武器あるなんてずるいぞ‼︎ターボのやつにはなかったのにぃ…」
「ターボさんは背中の羽を分離させれば飛行能力は無くなりますが二つのブーメラン型の武器を使うことが出来ますよ」
「そうなのか⁉︎次に戦うときは試すぞー‼︎」
そう意気込むターボであったがNPCライダーやユーマに遭遇できないままサンサードシティについてしまう。
「試す機会がないまま終わっちゃた……」
「まぁまぁ、試す機会はこれからいくらでもあるからさ!」
ネイチャはこのゲームに対する皮肉を込めてそうターボに言う。
と、テイオーたちがサンサードシティを散策しているとジムらしき建物を発見した。テイオーたちはジムらしき建物の前に来て中へ入ろうとするが扉は開かない。
「えっ、開かないの⁉︎」
そう言いながら扉を何回も押したり引いたりして扉が本当に開かないのかを確かめるタンホイザであった。
ジムに入れない…と困り切ったテイオーたちの元にユウミから一件のメールが届く。
「ジムに挑戦するにはジムのさらに奥にあるマダツボミの塔に登れ……ですか」
「はぁ…避けては通れないのかねぇ…」
「とりあえず、挑戦しよう!そうしなきゃ遅れをとるよ‼︎」
ユウミからのメールを読むイクノとそのメールの内容を聞いてため息をつくネイチャ。テイオーはネイチャを鼓舞するかのように声をかけた。
テイオーたちは早速、マダツボミの塔へ向かう。
「マダツボミの塔の前へ来るとそこには4人1組で構成された複数のグループとユウミがいた。ユウミはテイオーたちや他のグループに向けて話をし始める。
「マダツボミの塔は4人1組のグループ…レイドバトル形式で攻略するものとなっておりますが仲間がいない方は例外としてソロなどでの攻略が認められています!ちなみに敗北してしまった方は消滅せず挑戦しなおしというだけで済むので比較的優しめなゲームとなっています!このマダツボミの塔を本日クリアした人数は4人でございます!」
ユウミはマダツボミの塔に挑む際のルールを語るのと共に今日、マダツボミの塔をクリアした人数とそのウマ娘たちの名前を自分の左側に表示されたまっさらなログに載せる。
「カレンチャン、スペちゃんにゴルシそして……」
「ヤエノさん……!」
イクノはヤエノの名前を見て私も続かないと…と言わんばかりに静かに闘志をメラメラと燃やす。
「というか4人1組じゃ私達の中から1人になる人が出てきちゃうよね?」
タンホイザはそう言う。それに対してテイオーは即答でタンホイザと他の皆にこう言った。
「ボクが1人で行くよ!」
「テイオーさん⁉︎そこは慎重に……」
「大丈夫、ボクは天才ゲーマーだから!」
「分かりました」
テイオーは決め台詞の様に皆に自分なら大丈夫だと告げて皆より一足先にマダツボミの塔の中へ入っていった。
テイオーがマダツボミの塔の中へ入ってから少しした頃、ユウミは忘れてたかの様に何かを言い出した。
「あっ、言い忘れてましたがマダツボミの塔の中ではこれからの旅に役立つレイズバックル、アイテムや入手困難なレアなものがあるそうですよ!」
ユウミがそう言うと我先にとウマ娘のグループがどんどんマダツボミの塔の中へ入っていく。
「私達もそろそろ行こう!」
ネイチャの言葉に皆はうん!と頷き、4人はテイオーに遅れてマダツボミの塔の中へと足を踏み入れていくのだった…