ウマ娘達のデスゲーム   作:萊轟@前サルン

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9.監察 III:タッグバトル

ハンシロタウンに向かう道中、一行はつながりのどうくつと呼ばれる洞窟を見つける。どうやらそこを通らないとハンシロタウンには行けないらしい。洞窟の入り口にはユウミがいた。何かしらイベントが起こる予感がする。

 

「皆さま、再び会えましたね」

 

「久しぶり…だけどあなたはここで何を?」

 

「私はネイチャ様や他の皆さまにタッグバトルイベントにチャレンジしていただきたくここで待っていました」

 

「タッグバトルイベント?どういうこと?」

 

「2人1組でペアを組んでもらってこの中にいるセントレ団を倒してスコアを稼ぐというものです」

 

「2人を誘拐したセントレ団員はここにいるの?」

 

「います。というか私が洞窟内部をセントレ団の第3アジトに変えたのですが…」

 

話を聞く限り、2人はここにいるようだ。ユウミがつながりのどうくつ内部の空間を変えてくれたおかげで手間がだいぶ省ける。

 

「さて、足を止めている暇はあまりないので早速、皆さまにはくじ引きをしていただきます!くじには1から8までの番号が書かれています。引いたら番号を言ってください!」

 

「アタシは……はぁ、ここでも"3"なのね…まぁ分かってマシタケド…」

 

ネイチャはお馴染みの3番を引いたようだ。他の人たちを見てみるとテイオーが1番、チヨノオーが2番、エアシャカールが5番、ターボが6番、7番がイクノ、8番がタンホイザ、そしてペアの4番はウインディだ。

 

「よ、よろしくね…ウインディさん…」

 

「このバトルはウインディちゃんに任せるのだ!ネイチャはウインディちゃんの後ろで見ていてほしいのだ!」

 

「不安だなぁ…」

 

ネイチャはウインディが何かやらかしそうな気がして不安になる。

 特に何も追加の説明が無さそうだったのでさっさと洞窟内へ入ろうとした時、ユウミが話し出す。

 

「そうそう、スコアが1番低いチームは"強制退場"となりますのでご注意ください」

 

「えっ…?」

 

どうやらスコアが1番低い場合は強制退場となるらしい。他に何組の参加者が既にこの洞窟内にいるかは分からないが自分達の誰かが最下位を取るのは勘弁だ。ネイチャはこの説明を聞いて始まる前から気を落とす。

 

「ネイチャ大丈夫なのだ!ネイチャにはこのウインディちゃんがついてるから!」

 

「あははは…」

 

ネイチャは不安を抱えながらも洞窟の中へと入る。入ると中はユウミが空間を変えているので当たり前だが洞窟らしくない光景が広がっていた。他の皆よりも早く入ったネイチャとウインディがアジトを進んでいくと直線の通路で既にセントレ団と戦っているエレズンモチーフの仮面ライダーがいた。2人が近くに来た時に丁度戦闘が終わり、その仮面ライダーは変身を解いた。

 

「よぉ!アンタ達もスコア稼ぎに来たのかな⁉︎だが、残念…ここら辺は全部、アタシが倒しちゃいマシタ‼︎」

 

随分と陽気なウマ娘だった。ネイチャは今の話し方を聞いて自分とは合わない…と感じたがウインディはどんなウマ娘でも大丈夫なのか普通にこのウマ娘と会話を始める。

 

「名前を教えて欲しいのだ!」

 

「アタシはなぁ…‼︎リブラウォーリアーってんだ‼︎よろしくゥ‼︎」

 

「シンコウウインディなのだ!よろしくなのだ!」

 

2人は互いの自己紹介を済ませたあと一斉にネイチャの方へ顔を向ける。どうやらネイチャも自己紹介しなければならないようだ。

 

「はぁ…私はナイスネイチャです。……ちなみにリブラさんはペアいないんですか?」

 

「イナリワンっていう人一倍正義感強いウマ娘がいたんだけどよぉ…倒されて退場しちまってなぁ…」

 

「イナリワンさん……」

 

「まぁこのゲームはそういうモンだししょうがねぇよな!ってなわけでアタシはスコア稼ぎに戻るから‼︎バイビー‼︎」

 

リブラはそう言い残して駆け足でアジトの更に奥に行ってしまった。

 

「そういえば最初はセントレ団からファインさんとユキノさん助けるだけのはずなのになんでこんなイベント参加してるんだろう?」

 

「2人を餌に上手く誘導されたかもしれないのだ…」

 

「……」

 

ネイチャは"上手く誘導"されたというワードを聞いて初めて"このゲームの運営の人たち"の事について考える。運営は何のためにこのデスゲームを…なんのためにここに私たちを誘導したのか…など考えれば考えるほど知りたいことが山ほどある。

 

「とりあえず、私たちも戦うのだ!」

 

「了解です!」

 

SET!

 

 

EVOLVE!SET!

 

 

BITE

 

 

EVOLVE!LEAF BLADE‼︎

 

《READY FIGHT‼︎》

 

考えるよりもまずはスコアを稼いで脱落を防ぐ方が大事だと2人は思い早めに変身を済ませてアジト内を探索していくのだった…

 

 

 

 一方、タンホイザとイクノは皆と同じ入り口から入ったはずが別の場所からのスタートになっていた。2人は変身し、近くにいるセントレ団のNPCライダーを攻撃していく。

 

「とりあえず、早くにスコアを稼げそうですね」

 

「うん!……ってイクノ危ない‼︎」

 

 

ATTRACT!STRIKE‼︎

 

タンホイザは咄嗟に敵の放った銃弾に向けて必殺技を放ち、相殺する事でイクノを敵の攻撃から守る。その瞬間、タンホイザの目の前にシークレットミッションクリアの表示が現れ、それと共にレイズバックルの入った箱が地面に落ちた。箱の中身を見てみるとそれはZパワーレイズバックルだった。

 

「Zパワーレイズバックル…?」

 

「見た感じ切り札の予感がします。いざという時にとっておきましょう」

 

「今使いたいけど……そうするかぁ…」

 

タンホイザはいざという時が来るまでZパワーレイズバックルをレイズバックルホルダーに取り付けておくことにした。セントレ団の多さに少し不安な様子のタンホイザだったがZパワーレイズバックルを使わずともイクノと2人で多くのセントレ団を倒す事が出来た。

 

「あっ!イクノあれを見て!階段だよ‼︎」

 

「早くにしたの階への階段を見つけられたのは幸運ですね。ただ、ファインさんとユキノさんに近づくにつれて敵は強くなります…油断は禁物ですよ」

 

「うん、分かってる!」

 

階段を見つけた2人は気を引き締めて階段を下っていく。

 

 

 

 ネイチャとウインディ、イクノとタンホイザが順調なスタートを切る中、テイオーとチヨノオー、シャカールとターボはスポーン地点に多くの参加者がいてセントレ団が狩り尽くされていて思うようにスコアが稼げない。その中でも現在の全体一位で圧倒的なスコアを稼いでいるのはヤエノとカレンペアだ。

 

「カレンチャン…カワイイだけじゃなかったんだ」

 

意外にカレンが強い事を知ってテイオーは呆然とする。一方のチヨノオーはカレンの元に歩み寄っていき、話しかける。

 

「あの…」

 

「チヨさん!どうしたんですか?」

 

「あなたは何故このイベントに?強制ではない?はず…ですよね?」

 

「えっとぉ…このイベントで1番を取ればこの先有利になるアイテムが手に入ると聞いたからかな!」

 

「なるほど……」

 

チヨノオーはカレンがこのイベントに参加している理由を聞いて自分たちがファインとユキノを救うという名目の元、意図的に運営にこのイベントへの参加を誘導されていることに気づく。この事を3人に伝えようとしたが3人はセントレ団を探すのに集中しており、耳を貸してくれない。

 

「はぁ…仕方ない、あとで伝えよう…」

 

チヨノオーはあとでこの話をすることにして自分もスコアを稼ぐためにセントレ団を探し回る。すると下への階段を見つけるとともにその階段をゆっくり下る1人のセントレ団がいた。チヨノオーはレイズバックルホルダーからスパークレイズバックルを取り出して今装填しているレイズバックルと交換で装填し、レイズバックルの4つの端にあるイナズマ型のパーツを中央へ動かしてフォームチェンジする。

 

SET!

 

SPARK

 

READY FIGHT‼︎

 

チヨノオーはスパークグローブという手袋型の武器を用いてセントレ団に奇襲をかける。セントレ団は奇襲に対応出来ずに攻撃を受けてしまい、その場に倒れ込む。どうやら30%で相手を麻痺にするというレイズバックルの効果が発動したようだ。チヨノオーは相手が麻痺で動きが鈍くなっているうちに必殺技を放つ。

 

SPARK STRIKE‼︎

 

チヨノオーは雷を上半身に纏いセントレ団に思いっきりタックルをかました。セントレ団はその場に倒れ、爆発とともに消滅した。

 

「ふぅ…これでなんとか私とテイオーさんは多分最下位ではなくなった…はず」

 

チヨノオーは安堵のため息をつきながら下りの階段の途中の壁に寄りかかる。そのチヨノオーの横をターボとシャカールが横切るが自分には気づかず下へ降りていってしまう。多分スコアを稼ぐのに必死なのだろう。

 そのターボとシャカールは実はスコア稼ぎではなくファインとユキノを助けるのに必死だった。

 

「どけェ!!邪魔すんならてめぇらまとめてブッとばす!」

 

「ターボも容赦しないぞ!!」

 

ターボとシャカールは自分たちの行く手を阻んでくるセントレ団に渾身のパンチをかまして倒しながら奥へ奥へと進んでいく。すると大きな黒色の扉があり、中へ入るとそこには確かにファインとユキノがいた。

 

「ファインとユキノいたぞ!」

 

「…ったく、手間をかけさせやがって…でも、あのセントレ団騒動以来だよなぁ」

 

「そうなのか…」

 

2人はそんな話をしながら縄で縛られたファインとユキノの元へと歩いていく。するとファインとユキノはゆっくりと立ち上がり下げていた顔をあげる。

 

「何っ⁉︎」

 

「えっ?」

 

ファインとユキノは瞳が赤く染まっており、デザイアドライバーは禍々しいオーラを纏っていた。

 

「何だよ、これは……」

 

「ターボも知らない…」

 

ファインとユキノはシャドウ化してしまっていた。2人は縄を自力で引きちぎると、変身してターボとシャカールに襲いかかる。

 

「ちょっ!やめろよ‼︎」

 

「ターボ、2人とは戦いたくないぞ!」

 

助けに来たはずが、襲われて戦うしか選択肢のないいわばピンチのターボとシャカール。その様子を近くの壁に隠れて見ながら誰かと連絡を取る者がいた。

 

「……どうだ?実力を測れそうか?」

 

「測れるには測れますけど…あなたの目的の"奴"じゃないですよ?」

 

「大丈夫だ。とにかくデータが欲しいだけだ…それじゃまた連絡をくれ」

 

「はいはい…」

 

壁に隠れている謎の人物は影を潜めて4人の戦いを見守るのだった…




タッグバトル 組み合わせ

○テイオー/ブイズ Lv15

○チヨノオー/ワンパ Lv17


◻︎ネイチャ/エトルナ Lv17

◻︎ウインディ/アリゲル Lv17


△シャカール/オンバー Lv17

△ターボ/コーマ Lv17


◇イクノ/マワイル Lv15

◇タンホイザ/ ヨテリー Lv15
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